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2023年 読んでよかった本 10選

あけましておめでとうございます!
今年で4回目となる、「読んでよかった本 10選」を紹介します。

1. 感動CX―日本企業に向けた「10の新戦略」と「7つの道標」

今年のわたしのテーマのひとつが「顧客体験」だったので一冊目はこちら。
個別サービスの最適化=UXを超えて、全プロセスの体験を考えるのがCX。顧客の期待を超え続けるCXを作り続けることがこれからの企業には求められる。そして実は日本にはその素養がある。
興味深かったポイント。
より顧客と共創するために、D2CはDWCへと進化する
直接顧客とつながるだけでなく、一緒に作っていくことが重要になってくる。
「コミュニティ」の活用こそが競争戦略の差別化になる。


2. 企業の「成長の壁」を突破する改革 顧客起点の経営

N=1マーケを提唱されている西口一希さんの著者。会社経営において「顧客」を中心に添えることの重要性を言及されている。
実行のために、顧客起点の経営構造、顧客戦略、カスタマーダイナミクスの3つのフレームワークに触れている。
詳細は本書を読んでいただくとして、
「顧客を理解することが経営対象と財務結果を結びつける」
「顧客は今日と明日でも異なり、動的に変わっていくことを理解すること」
が大事。


3. ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」

ソニー低迷期に社長に就任して立て直すまでのストーリー。昨年の正月に読んで、これからはじまる1年のテンションがあがったことを思い出す。
すべては「はじめに」のこの部分に詰まっている。

自信を喪失し、実力を発揮できなくなった社員たちの心の奥底に隠された「情熱のマグマ」を解き放ち、チームとしての力を最大限に引き出すこと。

ソニー再生

ソニーの変革を含め、私はこれまで3度の事業再生に携わってきました。そのいずれにおいても、社員との信頼関係を築き、困難に立ち向かうためにはリーダーのEQ(心の知能指数)の高さが求められるということを痛感しました。

ソニー再生


4. 日本のデザイン

良品計画のディレクションなどをてがける原研哉さんの著者。
「デザイン」という視点で日本の過去を振り返り、日本の未来について語られている。
移動、シンプルとエンプティ、家、観光、未来素材、成長点という観点から。
この観点を見て、デザインということばから想起される範囲を大きく超えていることがわかる。
デザインとはものごとを設計することなので、壮大だ。
過去から学び、強みを活かせば、日本の未来はまだ明るい。


5. AIの雑談力

AIに雑談させるのはすごい難しいとこらしい。
今年ChatGPTをはじめとした生成AIが興隆したが、向いていると言われる要約や提案、アイディア出しなどは得意だが、「接客」のような分野にはまだ活用が難しいと感じる。
それは「接客」には雑談が必要だから。ここにはまだ課題があり、伸びしろでもあり、人間の脳の面白さ。
余談だけど、ビジネスパーソンからスポーツ選手やエンタメのひとまですべてのひとはこれから脳そのものを鍛えていく必要があると思っているので、 ライフキネティックの活動も進めていきたい。


6. 自分が欲しいものだけ創る!スープストックトーキョーを生んだ『直感と共感』のスマイルズ流マーケティング

スープストックトーキョーを展開するスマイルズの哲学が詰まった一冊。
顧客起点の西口さんも言っている、N=1を深く知ることが大事。

自分自身の経験を明確に捉えることが、まずは重要です。アンケート調査で千人のことを朧気に理解するのではなく、特定の個を深く知ること。自分が何に興味を持ち、何に心を動かされ、どんなものならお金を払ってでも手に入れたいと考えるのか。それを突き詰めるということです。
そしてそのN=1が自分自身であれば自問自答することで深ぼりすることができる。

出典 : 自分が欲しいものだけを創る

一番心に残った一節。

「課題設定がユニークならアウトプットもユニークになる」

出典 : 自分が欲しいものだけを創る

「問題を見つけ、課題を設定する」この部分にこそ、ひとの価値がある。


7. 戦略プロフェッショナル 戦略独創経営を拓く

三枝匡さん三部作のひとつ。V字回復の経営がめちゃくちゃおもしろかったので、追加で読了。
ご本人の実体験をもとにしたフィクション作品だが、実体験にもとづいているため、かなりリアルに感じられる。日本にはプロの経営者が少ないという課題感からこういった本を書かれたのだと思う。
実行/オペレーションはめちゃくちゃ大事だけど、戦略=どこでだれと戦うか、どこにフォーカスするか を間違えるとビジネスで勝つのは難しいと思わされる。


8. 苦しかったときの話をしようか

今年は若いメンバと同じチームで仕事した年。
ぜひ読んでほしいほしいのは「LIFE SHIFT」なんですが、過去におすすめした気がするので、別で2冊ほど紹介。
USJを再建したり、いまは沖縄にJUNGLIAを開業した株式会社刀 森岡さんの著者。自身の子どもが大学生のときに将来に悩んだときにアドバイスしたものを本にして出版したもの。
「弱みは磨いても強みにならない」 強みを見つけて伸ばしていくには、、、
自分の特徴、強みを見つけるのに参考になると思う。


9. 物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術

わたしが大好きな起業家のひとり、けんすうさんの著者。わたしが唯一、オンラインサロンにも入っています。いつも勉強になってます。
わたしが知る限りでは日本で最初に「プロセスエコノミー」という概念を提唱された方なのですが、この本もサロンの活動場所のFacebookグループでは一部が公開されていて、まさにそのプロセスを体現できました。
この本は、やりたいことが見つからない人のためのマニュアル本になっています。
自分にキャラをつけ、環境を整え、キャラ/物語を転がしていく という感じです。
物語にすることで、自分をメタ認知することができるし、物語を盛り上げることで難しい課題にもチャレンジできるようになるのでは思いました!


10. 黒い海 船は突然、深海へ消えた

2008年に太平洋上で発生した漁船沈没事故をめぐる疑惑を追及した実話で、2023年上半期のノンフィクションNo.1に選ばれたもの。
このレビューを見て読みはじめたけど、本当にいったん読みはじめたら、途中で止めることができない!
https://honz.jp/articles/-/52791


これまでの10選

太田の本棚


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