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つまり、佐藤の本棚。

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今まで読んできた本にまつわる「記憶」の記録です。
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記事一覧

【完全版】夏目漱石「こころ」あらすじ解説

はじめてちゃんと読んだ「漱石作品」が「こころ」という人も多いのではないでしょうか? 何度読み返しても「こころ」の奥が揺さぶられる、名作文学作品ですよね。 今回は「こころ」のあらすじを【完全版】と称して、じっくりと解説してみました。録音を始めてみると想像以上に熱がはいってしまい、一時間を越える長さとなってしまいました。編集して48分にまとめたのですが、それでも一度に視聴するのは大変かと思いますので、前後編の2つに分割してお届けします。 前編は「上 先生と私」「中 両親と私」

【コサエルラジオ】三四郎(夏目漱石)を読む(青春文学の名作)

青春文学の名作 夏目漱石の「三四郎」を解説。ひさしぶりに文学作品を読みたい人も、はじめて読む人にも、おすすめの一冊です。 ・内容 三四郎のあらすじ解説  なぜ読者は主人公「三四郎」に共感してしまうのか?  行動し壁にぶつかる事で「自我」が固まっていく  三四郎を読み終えたら「前期三部作(三四郎 それから 門)へ挑戦してみよう 他 ・関連 はじめての夏目漱石「おすすめBest3」 https://youtu.be/7mjKPerLP_Y ※佐藤の「プロフィール」 広告コンテストの入選をきっかけに、教育業界からコピーライターに。「日常の何気ない瞬間から幸せを拾い上げる文章」と評価を受ける。起業歴19年の経験を活用した指導力にも定評があり【文章指導の達人】として各種メディアに掲載多数。企業・商工会議所から依頼を受けセミナー講師をつとめる。 ・佐藤のtwitter https://twitter.com/sa_ttaka ・動画で視聴したい人はこちら 【佐藤ゼミ】https://www.youtube.com/channel/UCqWThtW5CY7-lF05n_qxk3Q/ ※感想・応援メッセージなどコメント欄にぜひ。「このような話が聞きたい」というリクエストもお待ちしています!

モモ(ミヒャエル・エンデ)あらすじ解説

ミヒャエル・エンデ作「モモ」のあらすじを解説した動画を公開しました。はじめて読む人も、ひさしぶりに読む人も、読書を楽しむきっかけにしていただけたら幸い。 内容 ・モモのあらすじ解説 「第一部 モモとその友だち」から「第二部 灰色の男たち」まで ・表紙のイラストから、作者の世界観を楽しんでみる 他 講師【佐藤のプロフィール】 広告コンテストの入選をきっかけに、教育業界からコピーライターに。「日常の何気ない瞬間から幸せを拾い上げる文章」と評価を受ける。起業歴19年の経験を活用

はじめての「夏目漱石」おすすめの3作品【坊っちゃん・こころ・三四郎】を解説

自宅で過ごす時間が長くなっています。せっかくなので読書を楽しんでみませんか? 今回は「はじめて夏目漱石を読む」なら、この作品というテーマで「坊っちゃん」「こころ」「三四郎」の3作品を解説してみました。 夏目漱石、とか、日本文学、と聞くと「難しそう」と感じる人も少なくないと思います。しかし、一度その作品世界に足を踏み込むと、想像以上にひきこまれていく自分に気がつくはずです。 学生時代を振り返って文学の世界に浸ってみたい人も、お子さんに「漱石の坊っちゃんはいいぞ。まずはこれを

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芥川龍之介「芋粥」を解説【はじめての文学入門】

「人間は、時として、充されるか充されないか、わからない欲望の為に、一生を捧げてしまふ。その愚を哂ふ者は、畢竟、人生に対する路傍の人に過ぎない。(芋粥より)」 芥川龍之介「芋粥」を「あらすじ」から、登場人物の心理考察まで、読み解いていく時のポイントを、初心者の人にもわかりやすく解説します。

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芥川龍之介「羅生門」あらすじ解説

人間の「エゴイズム」を考察した名作文学「羅生門」について解説してみました。今、この時代に再読してみると、あたらしい発見があるかと思います。 内容: 羅生門のあらすじ解説 羅生門を読み解く「ポイント」 ・わずかな時間で人は変わる ・エゴイズムとは? ・作者(芥川龍之介)の背景 他 ・解説:佐藤学長(ミヤダイ) Twitter https://twitter.com/sa_ttaka

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【文学入門】芥川龍之介「鼻」のあらすじ解説

鼻(芥川龍之介)の「あらすじ」を解説する動画を作成しました。「コンプレックス」「2つの矛盾した感情」など、今読み返してみても様々な発見と考察が可能な名作です。 ・解説:佐藤 Twitter https://twitter.com/sa_ttaka ・芥川龍之介の「鼻」は青空文庫さんで読むことができます。 https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card42.html

「本の題名」の考え方 【夏目漱石の場合】

以前、別の記事でも解説しましたが、夏目漱石作品の「題名」はシンプルで記憶にのこります。さぞ、念入りに熟考して決めるのだろう・・・と、思いきや実は「かなり適当」につけているものも少なくないようです。 今回は、個人的に気になった「2作品」を紹介してみたいと思います。 ・彼岸過迄「彼岸過迄」という題名は、その名が表す通り「彼岸過ぎまで、連載するつもりだから」が理由とのこと。内容に関係なく「執筆の日程」で決めてしまったのですね。「それって適当すぎやしませんか? ・・・いや、でも『

夏目漱石 前期三部作「三四郎 それから 門」あらすじ解説

夏目漱石の前期三部作「三四郎 それから 門」のあらすじを、動画で解説しました。しかしながら、一本10分前後の内容のため、すべて閲覧すると30分以上のボリュームとなっています。 制作者としましては「三四郎」から順番に閲覧していただきたいのですが「30分も見ていられない」という方は最後の「門」の冒頭を見ていただくと、なんとなく全体像がわかるようになっているので「ざっくりでOK」という方は「門」の動画をご覧ください。 ※いうまでもありませんが「あらすじ」なので、いわゆるネタバレ

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はじめて「夏目漱石」を読むなら、この3冊がおすすめ

夏目漱石の小説を読んでみたい!というあなたのために「3作品」を選んでみました。「文学って難しそう」「我輩は猫である、は最初のページで挫折した」人も、この3冊なら一気に読める!はず!自宅時間の有効活用の参考に、ぜひご覧下さい。

「宮澤賢治 最後の手紙」 社会人のための日本文学入門(6)

今回紹介するのは「宮沢賢治の手紙」です。宮沢賢治というと、銀河鉄道の夜、風の又三郎、注文の多い料理店など、多くの素晴らしい作品がありますけれども、今回は「手紙」をとりあげ、言葉について色々と考えてみたいと思います。 それでは、さっそく紹介します。 どうか今のご生活を大切にお護り下さい。 上のそらでなしに、しっかり落ちついて、一時の感激や興奮を避け、  楽しめるものは楽しみ、苦しまなければならないものは苦しんで 生きて行きましょう。 (宮澤賢治 柳原昌悦氏宛の手紙より一部抜

古本をめぐる冒険「春と修羅 宮沢賢治」

わたくしが「古本の装丁」に興味を持つきっかけになったのが「春と修羅」でした。しかし当然のことながら、初版本はとても手がとどく金額ではありませんでしたので、復刻版を探すことにしました。何軒か古書店を巡ったり、ネットで検索したりして、ようやくこの一冊に出会えた時は「お宝を発見!」したような気分になったことを覚えています。 布の表紙にアザミが描かれています。賢治は「青黒いザラザラの布」を探していたらしいのですが、実際に見つけてもらったのは「まったく違った色の布」だったそう。すると

古本をめぐる冒険「性に目覚める頃 室生犀星」

最初に「性に目覚める頃」という題名を目にした時「性教育に関する内容なのか。それとも性欲に悩む主人公の葛藤を描いた作品なのだろうか」と。そして、機会があれば読んでみたい、と感じたことを覚えている。 今年の春に金沢へ旅した時、雨宝院で「この作品は、編集者のアドバイスで変更したそうです」と教えていただいたのだが、編集者の方は良い仕事をされたと思う。この題名だけでも(もちろん、すばらしい作品であることはいうまでもない)魅力が大幅にアップしていると感じる。実際に私も、こうして紹介

四十年間、探していた本。

小学一年生の時、図書館で借りて読んだ本があった。それは、奇妙で不可思議で、今までに目にしたことのないような言葉が並んでいて、わからないところも多かった。それでも、どこか惹かれる部分がある。もっとこのような世界を探検してみたい気がする。そんな雰囲気のある小説だった。 「もう少ししたら、また借りて読んでみよう」 小学校一年生の僕は、そう考えて本を閉じた。しかし、転校などで環境が変わったこともあり、その本を借りて読むこともなく小学生は中学生となり、社会人になっていた。 題名も