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真の地域移行(`・ω・´)

 じゃじゃーん!さとうさ氏、ついに営利弱者、悪徳障害者グループホームからの脱出します!
 一年前の4月に今の会社(巨大フランチャイズ)に事業譲渡されて、ありえないほど状況がひどくなったこと、その改善の見込みが全くないことに辟易としたこと、そしてそれに対して行政もグルであること、新しい支援体制が構築されてきたことが脱出を決意するきっかけとなりました。
 で、それを機にこの業界で流行りのキーワードについて思ったことをつらつらと。

地域ってなんだ

 まあみんな好き勝手言いますよ。病院が地域でなさそうなのはコンセンサスとしても、入所施設は地域じゃないとか、入院からグループホームに退院したら地域移行だなんて言われちゃったり、病院も入所施設も地域の中にあるじゃないか、とか。
 そもそも思うのは、私みたいなアラサーの人間が病院や施設じゃないところで暮らすことが超特別視されるというかハードモードすぎる案件なのがやばいんだが?ってことなんですよね。
 私も便宜上地域や在宅と言った言葉を使うけれど、わざわざそう主張しないとここに居場所、暮らし場所を持てない、持ち続けられないってしんどいし悲しい。しかも「世間」みたいなものからの「許可」まで必要なのも全然よくわからない。
(あ、なお私は実家は存在しますが、主治医から「実家以外の退院先を見つけない限り退院させま10」が実行されたゆえのグループホーム入居のため、選択肢としてはありません)

地域で暮らすのは幸せなのか

 結論から言えば、本来幸せなはず。だけど現状そこまででもないことも多いって感じかなと。あ、なお私は病院や実家より俄然幸せです。
 私は何よりも病院、というか精神科入院が嫌いです。命の危機よりも嫌いです。ただ、それは私が入院した病院が原因かもしれない。今時、病棟の入り口に金属探知機、保護室でもないのにトイレがカーテンだけってなかなかないらしいから(笑)
 そして、地域であれば当たり前に保障される窓を開ける、電気を自分の意思でつける、などができない環境が無理すぎて、地域暮らしをしたいのです。(以下記事参照です)

 精神障害者の病院、施設からの地域以降は国の政策としても進められています。その結果グループホームが沢山建つこととなった。
 ただ、グループホーム=良いこと、病院、施設=よくない、みたいな単純な考えにはすんごい疑問なんですよ。グループホームの報酬は一日あたりで出されるだけで、何を実際しているか、ではみられない。つまり、なーんもしていなくても報酬が出てしまう。だからこそいくらでも楽できるし、厚労省の資料でも「支援をしないほどもうかる」とまで出ている。そしてね、怖いのがネグレクトを「自立支援」の名で通してしまうことなのです。

 今の支援員さんたちが入ってくれる前はゴミの悪臭で嗚咽していたり、流しにキノコがはえていたり、コバエが卵をうみつけていました。カビもあちこちにはえてたな。ご飯がなくてふりかけ単体で舐めていたこともありました。病院に行けず喘息が悪化し、寝付くまでに三時間かかることもありました。歯が神経までやられて物が噛めなくなって咀嚼のたびに痛すぎて震えあがることもありました。
 これに対して、世話人さんたちも私を見て汚い、昔はあれできてたのに、どうしてあれしないの、などはいうけども、手は貸してくれません。もちろん心配してくれる人もいるんだけども…手を貸すとなんか文句言われるらしい。なお新会社になって顔すら見えない関係になりました(笑)

 職員からの暴言で行政へ虐待報告をあげてもらったこともあります。受理されるまでも大変でした。でも「会社の成長を待てませんか?」とか、現場をみていた他利用者の証言に対して「その人は虚言妄想がない人ですか?」とか…まあ詳しくは言うのもめんどくさいから割愛するけども、虐待として承認しちゃうと対応がめんどくさいんでしょうね。あと、食事ある設定の日に、夕方5時に「あなたの分ないよー」って言われたこともある(笑)何でもありだな(笑)

 確かに今、精神障害者の地域での暮らし先はまだまだ少ない。けどね、だからって質の悪いものを横行させていいわけじゃないんですよ。需給のバランスが悪いから我慢しろってのはね、言い換えるとこんな感じ。
 食べ物がないと人は餓死します。だから食べ物を用意しました。ただ、その食べ物は腐ってます。食べるとお腹壊します。え?でもこれ食べないと食べ物ないですよ?さあ食べてください。おなか壊した?知らないですよ… あ、食べないのはあなたの判断で自己責任ですよね。こっちは食べ物用意したんですから。

 つまりね、体制も整ってないのに形だけ地域移行という名の規制緩和による営利弱者ビジネスを許容してしまった結果(もちろんちゃんとされてるGHもたくさんあるのは承知の上で、私が入居したところがそうだったって話です)
 本来地域移行によって、病院や施設では確保されづらい色々な自由や人権がより保障されることが期待される。なのに、福祉サービスを利用しているのに最低限の暮らしすら守られない状況になっているという矛盾が頻発しているのです。
 私は病院だいっきらいよ?だけど、ご飯と清潔は守られてたよなあ、なんて思っちゃうときはあるよね。

 あとね、うちらのことカネだと思ってくれてもいいし、「ビジネスに金は大事です」でもいいんだけど、ビジネスなら商品をちゃんと大事に扱ってよって思うよね。こんな商品を雑に扱っても成り立つのは補助金があるからだよね…もう矛盾しかないよ…
(一時期は投資先や不動産活用として流行ったGHビジネス、「あれ?あんま楽して儲かるわけじゃなくね?」となった結果、他事業損失補填や事業の選択集中でM&Aや事業譲渡がはやってきてるのマジで闇すぎるのよ…)

 っていうかさ、もう営利弱者ビジネスだとかなんだとか置いといて、目の前にお腹空いたとか頭いたい、熱出したって言ってる人がいて、大丈夫?の一言や心配もなく放置しておけるその感性がすごいなって思っちゃう。超関係ない赤の他人でも多少は気にならない?

 まあそういうのが気にならない人達の側にいるのは不幸にしかならないです…そして、私は意地でも地域生活で良きものを目指すけども、地域万歳、病院や施設反対!には反対な理由はここにあります。ちゃんと人間として暮らせることを最優先していただきたいものです。

意思決定支援のうさんくささ

 世の中のトレンドとして意思決定支援!超大事!推進してこ(キラキラ)って流れがあります。言ってることはわかります。けどズレてる感ががぬぐえないというか、足りないというか、「意思決定の本質ってどこにあんねん?」って思うわけですよ。
 本人の意思を最大限にくみとった意思決定が大事なのって、それで方針とか決定することで【その後の生活や人生を豊かにするもの】でしょ?意思決定そのものに意味があるわけじゃないじゃん?
 
だけどさ、今、意思を決定しても、「その決定はいまいちだね」「気持ちはわかるけど、現実問題無理だね」「あなたならもう少し自力で頑張れるんじゃない(もう精一杯頑張ってます)」「困らせたらやるに違いない」「みんな我慢してるんだよ」なんて言われるわけですよ。

 自分のポストを貼ったけど、こう思ってるのです。
これが「真の地域移行」とどう関連するかってね、私の精神科単科病院からグループホームへの退院は真の自己決定だったのか?って問いからなんですよ。

 確かに私は自分の名前で前会社のGHと契約を結んだ。だからそれは私の意思ということになります。けどさ、入院先のワーカーさんに「今ここでこのホーム(なお、他のホームなどの候補はなかった)に決めなかったら次いつ退院できるかわかんないですよ!」と言われて慌てて入居と退院を決めました。
 もちろん今すぐ退院したかった。あとはもうその頃入院して3か月過ぎてたか迫っていて、もう少しで慢性期病棟に移されるだろう、慢性期病棟に移されたら色々やばいぞ(診察もあんまないし、格子ついてるし、においもきついなど)、と言われていた中での決断でした。
 改めて。確かに私が契約書にサインした。けど、実質的に他に選択肢がないなかで「あなたが決めたことですよね?自己決定ですよね?だから自己責任ですよね?」って後から言われるのは少々、いや、かなりしんどいものがあります。
 
まあ、あんまいうと「権利をふりかざしてる」とか言われるんで、普段は言わないですけど('ω')

 そして、一応私は社会福祉士養成課程を出ているので、障害者手帳取得前から障害者総合支援法に基づくサービスは大体知っていました。その中で共同生活援助がいかなるものかはなんとなく知っていたつもり。
 けどさ、「GHビジネスって儲かるらしいよ?」って聞いてGHやるために法人化した福祉業界の経験がある人が誰もいない株式会社があるなんてさすがに知らなかったし、管理者に資格要件がないなんてそんなことまで知らなかったよ。そして、「介護サービス包括型」だなんていっても、その内容を一切しなくても、それを行政に訴えても誰も何もとがめない、第三者機関が機能しないシステムだなんて知らなかったよ。
 なお、友人に話したら「そういうのって自治体とかがやっててちゃんとしてると思ってた」「そんなの詐欺じゃん」「横領は犯罪」とのことです。まあそう思うよね。

 偉い方は色んなお題目をつけていき、そこにお金や人をつけていくけどもね、ご飯、お風呂、お布団、おうち、そういったものを確保することすら困難な人が多くいる中で、福祉が「生産性」「成果」「自立」そういったキラキラしたものに持っていかれて、結局日々の暮らしを回せない人が審判的態度と自己責任論に基づき、どんどん置いてけぼりにされるのが至極しんどいなあって思ってます。
 望む生活の前に安心、安定した生活をとやかく言われず保証してほしいんだよなぁ、なーんてね。
 あ、とはいえ、「安心した」なので、意思を無視した衣食住のためにはこれを我慢しなさい!も違うんだけどね。
(うるさいこと言われるから表立ってはいわないやつ)(その悔しさをばねにとかいわれちゃうんだもの)(バイステック先生も呉秀三先生も泣いちゃうよ)

まとめ

 一人暮らしにあたっても、私がどうこうではなく精神障害っていう情報だけで拒否されるとか、まあ理不尽が日々色々あるけどもね。支援者さんたち、友人関係、ありがたい人間関係が充実してきてここまできました。
(切れた縁の数、そこで残った傷の数も無数ですし、深さもアンコウもびっくりですよ笑)
 一人暮らしが目前にせまって、ほぼできる見込みがたった(なんたって引越し明日だからね!)今、こういうことがあったからできたんだよ、みたいなことは後日書くとして言いたいのは…

 散々困難事例と言われて重荷がられてきた私だけども、「えーさとうささんのどこがー?」と言ってくれる人たちのおかげで、
手帳一級になってからの一人暮らし、真の地域移行を達成したよ!ってことだよ(/・ω・)/

ありがとう支援者さんたち。ありがとうXの皆さん。

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