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好きな仕事でずっと遊んでる。『ANTI小松利幸のAtoZ』(小松利幸)_051

まだライターになって1年たってないころ、「いつか、この本を超えるような本を作ってみたい」と思ったのを覚えています。

これから、久しぶりに美容業界向けのビジュアルブックに取り組むのと、久しぶりに編集をさせていただくので、原点を思い出すためにも、読み返してみた。今読んでも、全ページ違うレイアウト、全ページにみしみしつまったコンテンツ、登場人物の多さ、など、勉強になることばかりだなあと、あらためて嫉妬する。

話は違うけれど、私のモチベーションはかなり黒い。

何年も何十年も前にいだいた怒りや悔しさや嫉妬。だいたい、このへんの感情がエンジンになって、いる。しつこいんだ。

そういう意味では、この本は17年間、ずっと嫉妬し続けてきた本。いつかこれを超えたい。というか、具体的には、この夏出す本でこれを超えるものを作りたいな。


本を読んでいて思ったのは、17年の月日をもってしても、変わらないものが、あるということ。

たとえば、Positionの部分で紹介されている小松さんと交流のある美容師さん、私が知っているだけでも、3人、鬼籍に入られている。

そういう部分では、いやおうなく、時代の流れを感じさせられるけれど、でも全然ぜんぜん変わっていないものもある。

例えば、仕事が大好きになってからは、毎日遊んでいる気分。という、小松さんの言葉。

例えば、好きなことしか頑張れないから、好きが仕事になっているといいよね、という言葉。

17年たったいまでもきっと、小松さんは変わらずそうやって髪を切ってらっしゃるんだろうなって、思うんですよね。

そして、17年前にこの本に感動した私も、そのあたり変わってない。

トレンドとか、流行りとか、バズとか、そういうものに耐えられる、息の長い本を作ってみたい。

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