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AI の「almost identical」生成問題

僕の生業は産業翻訳ですが、AI翻訳の進化で数年で業界自体が消滅する可能性があります。翻訳とは別に、今仕事で見本市用 PV を生成 AI を使用して制作していますが、モデルさんやカメラマンさんへの影響のすさまじさを痛感しています。

今話題の suno AI。産業音楽に対するインパクトが凄いです。

著作権や隣接著作権さえクリアできればOKな「100均音楽」ならこれで充分。昔のような何千万円も掛けて作るアルバムなんてもうないし。オーディオマニアなんて死語だし。

ただ、アーティストとしての作曲にはちょっとした発想転換用くらいにしか使えないだろうなとは思います。

「AIがほぼ全く同じものを複数のユーザーに対して生成する可能性」があるから。

特に音楽は一般的な平均律では12音の組合せですから可能性はかなり高い。これはブランディングが大切なアーティストとしては非常に大きな問題かな、と。同時多発的に3人も4人も「almost identical(ほとんど同一とみなせる)」曲を出したらファンは興ざめするでしょうから。

もちろん生成物の取捨選択の時点でアーティストの個性は発揮できるので DJ 的個性の出し方はあり得ると思いますが。

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