「夢を見た。桜舞う、月の夜に。」

また、この季節が来ましたね。この歌を書いたのもちょうどこの季節でした。
僕たちは、いつも大切なものを少しずつ置いたままにして立ち去って行く。多分、そこに自分がいたことの証拠を残しておきたいのだと思います。

「夢を見た。桜舞う、月の夜に。」
    / 詞・曲:セキヒロタカ

夢を見た。僕等はあの場所で。
桜舞う、月の夜に。
いつかまた、その場所で

僕等は夜の公園で いなくなった猫を探した。
月はこの世の唯一の太陽のよに
僕たちとブランコと消火栓を照らしていた。

木々の色は猫と どこかに行ったようだった。
湿った風は、少し甘い匂いがした。

夢を見てた。僕等はあの場所で。
桜舞う、月の夜に。
いつかまた、その場所で

その冬は寒い冬だったけど、僕等は良く散歩をした。
ニュースは記録的な降雪量を伝えていた。
公園の花は少し咲き始めてた。

僕等の 最初の冬はそうやって
ゆっくりと最後の春に向かってた。

夢を見た。僕等はあの場所で。
桜舞う、月の夜に。
僕等は去ってゆく、大事なものたちを、
少しずつ残したまま。
いつかまた、その場所で
夢を見よう。月の夜に。

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