もし自信を無くして、挫けそうになったら。

上野公園に桜が咲き乱れた3月下旬の頃。

店にストリート系ファッションに身を包み、ブランド物のバックを肩から下げた大学生くらいの3人組がやってきた。

その中の1人は酒に酔っていたのか、ほんのり酒の香りがした。
とは言え酔っぱらいっぽさがあるわけでもなく、ちょっと顔を赤くして、

飲んでるのかな?と言う程度だった。

はっきりとお酒を飲んでいるかどうかってのわからない位。
なのでそのまま入店させた。

ところがしばらくすると…

常連のお客様がフロント降りてきてこういった。

『洗面所ゲロまみれだよ』

まじかよ…

露天風呂を覗くと、さっき仲間の1人が寝ている。
寝ていることを注意して、洗面所の汚物を掃除する。

正直なところ、こーゆー仕事は好きでは無い。
(誰も好きじゃないか)

とは言え、掃除をしないわけにはいかないので、キッチンハイターを使い

トイレットペーパーで全部すくい取りゴミ袋に捨てて廃棄した。

きれいになったところで、フロントに戻り
お客様と談笑し、閉店業務を終える。

若者たちも無事に帰り、
ボイラーを止め、お風呂掃除の準備をし、、また浴室に入ると…

洗面所はまたゲロまみれである

トイレは目の前にあるのに、、、
なぜトイレに行かないのか?

本当に腹が立った。

しばらく呆然と立ち尽くしたものの、
誰かが掃除をしなければいけない。
そしてその掃除をする人間はここには、僕しかいない。

ため息をつきながら、掃除を始める。

なんでこんなことになってるのかなあ…
嫌な思いで頭をいっぱいにされ、
最悪な気分になった。

他人の汚物掃除はなぜ、こんな嫌な気分になるのか?
そんなことを考えるのもバカバカしい。

いつまでもこんなことを引きずりたくはない。

そう思った時にある方の言葉思い出した。

その人は40歳半ば。
仕事中に脳出血で倒れ、現在入院中。
その人とのFacebookメッセンジャーで会話していたときのことを思い出した。

その方は、こんな事を言った。

「僕はこの病気を克服し、退院したときに新しい自分に生まれ変わると思っている。
この病気も1つの試練、新しい自分になる1つの試練だと思ってる」

脳内出血と言えば大変な病気である。
ブログを拝見していると、リハビリも大変そうだ。

それでもその方は、自分の置かれた病気をポジティブに捉え、

これは生まれ変わるチャンスと

仰った。

たかがゲロ掃除、なんて事は無い。
いつもより洗面台をきれいにしていくチャンスをもらったそう思えばいい。

いつだってネガティブなことも、
ポジティブに捉えれば、
チャンスに変えることができる。

とても大切なことを学んだ。

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