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投資の勉強なんてしなくていいよ

入社して3日目。
「明日、龍社長と面談ね!」といわれ、準備した質問の1つに”投資(特に投資信託)を勉強するにあたりおすすめの本”がありました。

前職は異業界で営業をしており、投資は未経験初心者。
投資をはじめたいと思いながら、知識を身につけようとするたび、情報の洪水に溺れて右も左もわからなくなって諦めて…を1年ほどくりかえした情報難民でもあります。

そのため、業務・私生活の両面からもっとも知りたい情報として質問することにしました。
しかし、それに対する龍社長の返答はこちら。
「勉強なんてしなくていいよ。なんちゃって投資知識しか身につかないんだから!知った気になる方がよくない。とりあえず話半分で仕事してみればいいよ。」

とはいえ、入社して2か月目にはその通りだと思うようになりました。

やっぱり勉強しないといけない

業務上、やはり投資知識が必要になりましたのでこちらのハンドブックを読み込むことになりました。  

実際に読んだハンドブック一式

初心者向けの虎の巻といったところです。
「業務じゃなかったら一番薄い“はじめての長期投資”以外、読まないな。」なんて思っていました。

「なるほど」
「きいたことある」
「それは綺麗ごとじゃない?」
「そうだったのか!」
「何いってんだ?」
「もっと明確な答えが欲しいんだよなぁ」

などなど…。
様々な考えをいだきながらも、要点をおさえることができました。

 知識が豊富な先輩社員の話をきく機会

さわかみ投信にはさまざまなイベントがあります。
 

まずは「セミナー」
これは社内ではなく社外にむけたイベントですが、先輩社員がプレゼンターをつとめることもあり、早々に見学させてもらいました。
理解できたとは言い難いですが…。わからないながらに必死にメモをとりましました。

次に「シャッフルランチ」
部署が異なる人同士をグループに振りわけ、グループ単位でランチにいきます。
私が参加した回では「未来に向けてなにをすべきか」というお題が決められており、私生活のフランクな話をまじえつつ、真面目な議論をしました。

あとは「飲み会」
前身であるさわかみ投資顧問時代に、投資の勉強がしたい人が自由に集まり、発泡酒を片手に料理を囲み本音で議論をする「土曜日勉強会」が存在した名残か、「飲み会」はさわかみ投信の文化の1つです。
(定時後はお酒を飲みながら仕事してもヨシ!)…とはいえ、お酒が好きな社員ばかりが集まっているわけではないですし、飲み会は自由参加が前提ですのでご安心を(笑)

まだ参加したことがないですが、他にも「社内勉強会」など部署間に壁をつくらない社内全体で行うイベントが多い印象です。

突然気づく

このようなイベントで色んな人の話をきくと「おや?」と思うことがあります。

たとえば、シャッフルランチで他部署の人が言っていた「未来が豊かなら今は豊かじゃなくていいのか」という考え。
これって、「極端な節約は心を貧しくする」「お金は豊かな生活を送るための手段の1つなので、手段に振り回されないように気をつける」とつながるのでは?

冊子を読んでいる間は「身を滅ぼす可能性があるもんね。気をつけなきゃ。」と理解した気になっていましたが、この話をきくまですっかり忘れて頭の隅に追いやられていたことに気づきました。

そして「将来を豊かにするのも大事だけど、今も豊かでいたいよね。」という共感できる意見に巡り合ったことで「極端な節約やお金という手段に振り回されない範囲で投資をはじめよう。」と考えるようになりました。

そこでまた、「おや?」

点と点が線でつながる

龍社長の「勉強なんてしなくていいよ。なんちゃって投資知識しか身につかないんだから!知った気になる方がよくない。」とは。

これは、なんちゃって投資知識しか身につかないから「勉強なんてしなくていい=投資知識がつまった冊子なんて読まなくていい」じゃないな?

投資知識がつまった冊子を読めば、知識をインプットできます。でも、インプットした知識は当たり前にアウトプットできるわけではありません。インプットした知識の必要性を知って、取捨選択することでアウトプットできます。

つまり… 

龍社長の言う「知った気になる方がよくない」というのは「知識をインプットしただけなのに使いこなせると勘違いしてしまう方がよくない」ということ。
つまり、ちゃんと使いこなせる“投資知識”の重要性を前提とした発言であったことに気づきました。

これからどうするか

「iDeCo」「NISA」「つみたてNISA」といった政府主導の投資制度が充実してきた影響か、昔ほど投資=ギャンブルという印象は薄れているように思います。

一方で、投資を知る・学ぶためのコンテンツや講座といったビジネス的な需要が高まり、あちこちで「なんとなく投資をはじめても失敗する」という言葉をみかけるようになりました。

失敗しない=知識を身につける重要性を強いられる環境にいながら、知識を身につけることと使いこなすことは別だと気づきましたが、どうしたら使いこなせるのか…と考えたときに、それは自分の経験則や納得感のある先人の知恵だと思いました。

先人の知恵、今回でいえば「未来が豊かなら今は豊かじゃなくていいのか」という考えから気づきを得ることができましたが、だからといって経験者の声を片っ端からきけばいいわけではありません。

子供のころ「将来のために勉強しなさい」と親にしつこくいわれ、大人になってから「もっと勉強しておけばよかった」と後悔するように、経験のない人が先人の知恵の真意を理解できない可能性があるからです。

また、私自身この定番の押し問答により身をもって「経験しなければわからないこともある」と気づきましたが、投資という未知の世界を目の当たりにすると不安から「知識を身につけなければ」と考えて疑わず、動き出しが1年遅れてしまいました。

だからこそ、まずは動き出すことを優先し知識の追求はほどほどにする。具体的には「成功法」より「失敗を減らす方法」を理解して投資をはじめ、経験をつみながら自分に必要な知識を取捨選択していく。そうすることで、使いこなすことができる投資知識が身につくと考えています。

執筆者:長瀬 美侑希(戦略室)
営業経験を経て、WEBデザインを学びWEBマーケティングアシスタントとして入社。
自席に推しのアクリルスタンドを置いている。

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