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日記 2020/09/13


好きなエッセイストさんの日記を読んでたらなんだかほくほくして、日記っていいなと思えたので日記を書いてみることにした。一日坊主かもしれないけどまあいいや。

深夜。
さいきん起こったちょっと複雑で落ち込むことを思い返してメンタルがドツボにハマり、友人に半泣きになりながらつらいつらいとLINEを送る。「その気持ちで短歌を詠んでみよう」と煽られて短歌を作り出す。病んでるときは生きようとして創造力が湧き上がるので一時間で十首くらい生み出す。なかなかにいいのが生まれたのでその勢いで短歌コンクールに一首応募する。入選するといいな。病むとこうなるのでなんやかんやでたのしい。3時過ぎに満足して眠りにつく。

朝。
高校時代の夢を見た。何かを借りようとして、隣のクラスの親友の元へお邪魔する夢。さいきんまじで超頻繁に高校時代の夢を見る。大学もめちゃめちゃたのしいけど、それでも潜在的にあれ以上の空間はないって感じているのだろうか。もう5年以上前の日々なのに。それとも社会がしんどいから、社会から隔絶された温かな世界の象徴として夢の中に登場し続けているってことなんだろうか。宇多田ヒカルの言葉を借りるなら「無意識の楽園」って感じの空間だったからな。夢くらい楽しく過ごしなっていう、わたしからわたしへの気遣い?教えてフロイト。子供時代に執着する大人になる予定なかったんだけど、と微妙な気持ちになりながら母の味噌汁を啜る。お味噌汁は海苔を入れるのがマイブーム。

昼。
バイトに向かう。湿気まみれの空気の中、自販機でカルピスを買って一口飲む。カルピスの爽やかなパッケージを、自分の薄汚れたスニーカーや殺風景なホームの景観と対比してどんよりとする。カルピスのCMガールくらいに明るく爽やかに「主人公!」って感じの精神状態で生きたい。バイトはいつも通り以前よりお客さんが少なくてなかなかに暇だったけど、まあ思考で暇を潰すのは大得意なので余裕だった。脳内で推し短歌を大量に錬成し、昨夜のジャニーズシャッフルメドレーの素晴らしさを思い出してめまいがする。ジャニーズってたぶん歴代中国皇帝の生まれ変わり集団かなんかなんだと思う。生まれ変わりたい。ぶじ3時間の勤務を終え、サブウェイでベジーデライトを食べる。ドレッシングは絶対に野菜クリーミー派。

夕方。
ひさびさにジャズダンスへ。前行ったときレッスン中に虚無の波が訪れて全然振りが頭に入ってこなかったから正直不安だったんだけど、今日の先生はポジティブの権化みたいな教え方をする人だったのでこちらまで元気になる。カウントの声が高くてハリがあるだけでありがたい。それにしてもジャズダンスは身体の使い方が難しい。わたしはバレエ育ちだから、上半身を引き上げて自分の身体を軽く見せるような踊り方しかできないのだけど、ジャズダンスは逆に重心を下において身体の可動域を広げることに重点を置いている。バレエは上半身を四角い箱に入れて動かしちゃダメ!って習うんだけど、ジャズダンスは逆に箱を突き破れ!って感じ。突き破れない。そして軽い。先生の動きに比べると自分のダンスは爪楊枝が踊っているみたいに脆くて軽い。根本的な身体の動きからじっくり習ってみたい。重いダンスを求めるのは、人生の軽さに対する抵抗なんだろうかとか考える。クンデラに影響を受けすぎ。邦楽で踊るのは、洋楽のときと違って一音一音に振りがついて、気持ちが込めやすくなるような気がして面白い。今日の曲は死者に向けた優しいJPOPで、振り付けが祈りそのもののようで泣きそうになる。楽しかった。来週も受けにこよう。

夜①。
友人と待ち合わせてご飯に行く。ずっと狙っていたお目当ての喫茶店が開いていなくて草を生やす。コロナで昼のみ営業をしているらしい。この前吉祥寺のお気に入りの喫茶店に行こうとしたら閉店していたときのショックを思い出す。どうか潰れないでほしい。二つ目の候補だった老舗のイタリア料理店にいく。ヴァネツィア旅行以来、1年半ぶりに本格的なイカスミパスタを食べて舌鼓を鳴らす。その友達もオーセンティックなオタクなので、ひたすら推しトークで盛り上がる。議題「現実世界における推しと恋は違う派?一緒派?」で盛り上がる。最終的には二人でaikoの歌詞をひたすら読んで考察し、「aikoは歌詞の最後の一行で『愛してる』『愛おしい』『行かないで』等の念押しをしがちで、それが怨念となって相手を呪っている感じがする。あいみょんのラブソングもなかなかに重いし縛られているけど、念押しと怨念はないよね」という結論に至る。aikoには一生怨念を飛ばし続けていてほしい。オタク特有の早口でマシンガントークを放ち続けていたため、近くの控え目なカップルに、野生のポケモンに出会ったみたいな目を向けられる。異文化交流。話し方って文化だよね。

夜②
盛り上がりすぎてオンラインの会議に遅刻する。『星の王子様』の劇で、「バラっぽい」と言われ王子様に愛されてわがままを放ちまくる可愛いバラの役をすることになる。現実では圧倒的にバラ側じゃなくて王子側なんだけどな。俳優さんに向かって安易に「モテ女の役がハマっていたから現実生活でもイケてそう」とか絶対に言わないようにしようと決意する。でも会議でひさびさに懐かしい顔を見られて嬉しかった。風の涼しさに季節の変化を感じてむき出しにされた心を持て余していたから、変わらないものを見られると心が安らぐ。劇、忙しくて乗り気じゃなかったけどがんばろう。大学、好きだな。終わってからはTwitterに二時間溶かす。さいきんマジでツイ廃。


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