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東洋医学の五行色体表で体質診断④五季

体調を崩しやすい時期は体質によって決まっています。

東洋医学においては五行色体表で春・夏・秋・冬・季節の変わり目の5つに季節を分類しています。

これは、熱さや寒さに加えて、湿度や身体の水分量などを目安に体調の変化を見ているからです。

東洋医学からみれば、健康を維持するには気血津液が過不足なく滑らかに流れていることが大切です。

ですが、季節の特徴によって気血津液は不足したり流れが滞ったりします。

結果として季節の変わり目には体調を崩しやすくなるのです。

五季

春に気をつけたいのは木タイプ

春に体調を崩しやすいのは肝臓が強い木タイプです。

木タイプは肝臓の気(代謝)が高いので、代謝が高まる春には気が過剰になります。

気が過剰になった状態は肝鬱気滞(かんうつきたい)と呼ばれ、代謝によって発生した熱が頭にこもって不調となります。

木タイプに限らず肝鬱気滞になると、
・イライラ
・不眠
・頭痛
などが起こります。

春に日中に眠くなりがちなのは、頭に熱がこもって眠りが浅くなるからです。

そんな春は30分くらいの昼寝をするのもおすすめです。

意識をして普段よりものんびりとする時間を作らないと身体は休まらず、結果として筋肉が緊張して頭痛やめまいなども起こりやすくなります。

また、春先の花粉症は津液の流れが悪い状態なので、しっかりと汗をかくのも大切です。

夏に気をつけたいのは火タイプ

夏に体調を崩しやすいのは気血は充実していても津液が不足しがちな火タイプです。

火タイプは心臓が強いので、多少の不調には負けません。

普段から津液が少ない火タイプが汗をかくと身体は水分不足の陰虚(いんきょ)に陥ります。

夏に多い
・夏バテ
・倦怠感
・むくみ
が起こるのは陰虚になることで起こります。

また夏に冷たいものが欲しくなるのは体温が上がっているためだけでなく、単に身体が水分不足だからです

だから実際には冷たいものを食べなくてもぬるめの水分をとっても身体は満足します。

それなのに冷たいものを食べたり飲んだりしていると胃腸が弱って身体が余計に弱ってしまいます。

夏に大切なのはミネラルの補給とぬるい水分の補給です。

土用に気をつけたいのは土タイプ

土用に体調を崩しやすいのは胃が強い土タイプです。

土用(どよう)とは、東洋医学に由来する暦の一つです。

日本の一年には春夏秋冬の四季があり、四季の変わり目を四立と呼び立夏・立秋・立冬・立春があります。

土用とは四立の前約18日間ずつを指します。

そのため夏の土用は立秋直前の18日間を指し、弱った身体を元気にするために鰻を食べる習慣があります。

土用に体調を崩すのは土タイプが多く、普段から食べ過ぎている人が目立ちます。

土タイプは炭水化物が好きな人が多いので、体力はありますが季節の変化への対応が下手で熱を伴う風邪をひきやすいのが特徴です。

特に夏の土用は湿度の高さから胃腸が弱りやすいので、普段よりも食事量を減らすのが元気に乗り切るコツです。

秋に気をつけたいのは金タイプ

秋に体調を崩しやすいのは肺が強い金タイプです。

肺の大敵は乾燥した空気で、普段と同じように呼吸をしていると秋の乾燥で肺をやられます。

乾燥に弱い人は普段から運動不足で水分代謝が悪い痰湿(たんしつ)の人が目立ちます。

肺は息が弾むくらいの運動をしていたほうが好調を保てます。

ですが普段から運動不足で呼吸が浅い人は肺の機能が弱ります。

すると秋の乾燥した空気を吸いこんだ時に咳き込みやすくなります。

だから秋になったら息が弾むくらいに運動をしたり腹式呼吸をしたりして肺の動きを高めましょう。

冬に気をつけたいのは水タイプ

冬に体調を崩しやすいのは水タイプです。

水タイプは津液が充実しているので暑さや乾燥には強いのですが、体温が下がる冬は苦手な傾向にあります。

水タイプの人は動くのが好きな人が多いので、元気な人が目立ちます。

ですが年を重ねて津液が減少してくると陰虚の傾向になり、運動量が減って体温も下がると冬に弱くなります

津液が減少する原因は腎の弱りなので、腎の働きを高めるミネラルの摂取が重要です。

ミネラルを効率的に摂取できるのは海藻類や魚類になります。

だから冬は魚介類の鍋などがおすすめです。

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