はじめに

皆さんはヒーローって何だと思いますか？
スーパーパワー、天才的な頭脳、神々のような力、愛国心。
これらが無ければヒーロー足り得ないのでしょうか。
今回の「アイアンマン3」はそんな悩みや葛藤に対してのアンサーとなる作品になっていた。

ちなみに私にとってのヒーローはなぱた先生です。万魔殿。

社長、クズ。

1999年、まだ元社長が社長だった頃。ものすごく喋り方がヤバいキリアンというオタクに酷い事をしてハチャメチャに恨みを買います。自業自得。
今回の話はこれが発端となります。本当に自業自得。

そうして時が経った後、ハッピーがマンダリンというテロ組織の自爆テロに巻き込まれ重傷を負ってしまう。
当然マスコミはこれに対して元社長に取材。挑発に乗る形で住所を公表してしまいます。馬鹿なの？
その後自宅をマンダリンにより大爆破されてしまい、逃げるようにテネシー州まですっ飛んでいきます。絶対4chanで馬鹿にされてる。

さて、ここまでの元社長の行動は果たしてヒーロー足り得るものだったのだろうか。
ハッピーやペッパーを危険に晒し、大勢を巻き込んでマスコミを使ったテロ組織への挑発。
スーツに対する異常なまでのこだわりもそうだ。
彼が「アベンジャーズ」でのNY決戦によるPTSDを抱えているのもあり、スーツがないとヒーローではないのでは？という一種の強迫観念のようなものに囚われてしまいます。

腐ってもヒーロー

ボロボロのアイアンマンスーツを引きずり、修理を試みる元社長。
まるでクリスマス映画に出てくるような少年、ハーレーの協力も得、マンダリンの居場所を突き止める。
しかしマンダリンとはキリアンが作り上げた架空のテロリストだった。隙を狙われ捕まってしまう元社長。キリアンはそのまま元社長にねっちょりとしたお説教をした後にウォーマシンを奪い大統領の元へ飛んでいきます。

しかしPTSDがあってもアイアンマン！バラバラになったアイアンマンスーツはハーレーの協力もあり修復、再起動が完了していました。テネシーからマイアミへバラバラとなったアイアンマンパーツが飛んでいく！装着完了した社長はそのままの勢いでマンダリンの役者を脅して次のターゲットが副大統領であることを聞きます。
しかし副大統領はキリアンとグルでした。足を無くした娘の為、そして大統領が死ぬことで自分が大統領になろうとしていたのです。

どれだけPTSDを持とうがそれなりに正義の為に動くアイアンマンはやはりヒーロー足り得る資格を持っているのではないだろうかと思います。
確かに場違いなジョークも言うし、自己中心的だし偽善のようなことはしない。クソ野郎と言われたらそうかもしれないが、良い奴だと言われたらそうだ。まあ、腐ってもヒーローという訳だ。

キリアンとの決戦

場面は最終版キリアンは大統領を処刑する準備を整えていました。
そこに颯爽と現れたのは元社長！そしてついに温存していた秘策を解き放つ！
今までのマーク8~41くらいまでのAIアイアンマン軍団が元社長の元に集結！キリアンの手下をボコボコにしていく！
元社長はスーツを着たり着なかったりしてキリアンとタイマンを張る！
しかしその最中、囚われていたペッパーが業火の中に落下してしまいます。失意の元社長……と思いきや生きていたペッパーがアイアンマンスーツを着用しキリアンをボコる！対戦ありがとうございました！

このスーツからの卒業

その後の話だ。元社長はスーツという繭から抜け出して新たなる人生を歩むのだという。
自分はアイアンマンでなくてはならない、という強迫観念に囚われていた彼は、この一件で見事その呪縛から脱却してみせた。その象徴としてすべての機体を爆破し一からやりなおそうと決める。
過去に犯した過ちも反省し、これから先の未来に繋がるように。
つまりこの「アイアンマン」というお話は、「アイアンマン」というヒーローが「トニー・スターク」というヒーローになるまでの物語であったのだ。
彼はもう、紛れもなくヒーローだ。

最近MCU作品が良い映画多すぎて特にオチが見つからないので美味しい鰹節のリンクを貼っておきます。