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映画「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」を初視聴した。

はじめに

声優の中村悠一はご存じだろうか?
有名な所では「マクロスF」の早乙女アルトから、長く続けているものでは「ファイナルファンタジーXIV」のサンクレッド・ウォータース、最近では「呪術廻戦」の五条悟、そして本題の「キャプテン・アメリカ」まで。
かなり有名な声優なのでみんな心の中にそれぞれの中村悠一を飼っていることだろう。
ちなみに私の中のNo.1中村悠一は「わしゃがなTV」内でFFXIの話をウッキウキでする中村悠一です。
非常にどうでもいいですね。それでは本題に入りましょう。

毎回キャプテン・アメリカを見る度に「俺じゃん」と言い出す男(左)

作品「キャプテン・アメリカ」の「オリジン」

ヒーローものの作品には「オリジン」という概念がある。
意味は起源。(ラストオリジンをプレイしてるので知ってた)
要するにそのヒーローのヒーローたる経緯だったり、理由だったりだ。
友人のMCUマニアが言うには「キャプテン・アメリカ」は元々第二次世界大戦中に若者たちの士気を上げるために使われた、アンクル・サム的ポジションのキャラクターだったのだという。
巨悪ヒトラーを筆頭に、ナチスの生み出す極悪兵器と、イエロゥ・モンキィが如くゴミの様に群がる日本人どもを蹴散らし血祭りにあげる、彼らがユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカにおける最強のヒーローが「キャプテン・アメリカ」だったのだ。アメコミ読者の中ではキャプテン・アメリカとアメリカ国民こそが正義であり絶対で、それ以外は倒すべき敵となる。家族を守る為戦う兵士も、家に帰りたいと嘆く青年も、童貞を貫き御旗を掲げ突撃して征き逝く旗手も、皆等しく敗北する。何故なら正義は勝つのだから。

そんな作品だった「キャプテン・アメリカ」を、今更リメイクして日本向けに放映できるのだろうか?
答えは簡単だった。
戦争の道具にされた哀れな「キャプテン・アメリカ」は、きちんと全世界で絶賛されるエンターテインメントとして昇華されていた。
もちろん時間が解決した部分も少なくないだろうが、結論から書くとこの作品は最高だった。敗戦国にとっての黒歴史を経た「キャプテン・アメリカ」は、MCU作品として「我此処に在り」と高らかに宣言したのであった。

さあ、殺そう!

キャラクター「キャプテン・アメリカ」のオリジン

時は第二次世界大戦中。主人公ロジャースは正義感の強い青年だった。
アメリカの為に戦う者に敬意を払い、自身もまたアメリカの為に立ち上がろうとする意志の強い若者で、まさに「キャプテン・アメリカ」たるに相応しい人物なのだ。そのか弱い身体以外は。
貧弱な身体を理由に入隊を断られ続けていたロジャースだったが、とある日、アースキン博士という人物にその志を見込まれ入隊することになる。
この訓練中のシーンがとても良かった。訓練兵が集まっている場所に缶コーヒーを飲んでそうな宇宙人っぽい上官が手りゅう弾を投げ、皆一斉に遮蔽物へ隠れる中、ロジャースだけは手りゅう弾の上に覆いかぶさり周囲に被害が及ばないように自身を犠牲にしたのだ。
もちろん訓練なので本物の手りゅう弾ではなかったのだが、その勇気ある行動は同期生や上官、そしてアースキン博士の眼を輝かせた。
なんというか「キャプテン・アメリカ」の堅物さというか生真面目さというか、異常とも言えるかもしれないが「皆を守るになろう」とする気持ちを感じられるシーンは本当に良かった。彼は悪人ではない。

地球捜査官ジョーンズ

そしてアースキン博士によって認められたロジャースは、「スーパーソルジャー計画」によって「キャプテン・アメリカ」へと覚醒する。なんか筋肉モリモリのマッチョマンになって身長もめっちゃ伸びてた。それ私も受けたい!
しかしその直後、敵国ナチスのスパイがアースキン博士を射殺。ロジャースに「心じゃよ」とジェスチャーで残します。
逃げるスパイに追うロジャース。道中でめちゃくちゃ判断がしっかりした子供を助けるなどしつつスパイを追い詰めると、そのスパイは「ヒドラ万歳」と言い放ち青酸カリで自殺してしまいました。

ヒドラとは?このスパイの目的とは?多くの謎を残しつつ、この勇気ある行動が新聞の一面となり、ロジャースは「キャプテン・アメリカ」に、そして一躍アメリカの大スターになるのであった!
もうなんかこの時点で結構ワクワクしますよね。貰った力に対して傲慢にならずに正しく力を行使するその姿勢といい、見ていて気持ちの良い人物だなと感じました。

タレント化

最強の力を手に入れたキャプテン・アメリカ!しかしその力は戦いの為に使われることはなかった!
アメリカ全国で「戦争に参加しようツアー」を行うロジャース!女に囲まれヒーローショーを行うロジャース!歌を覚え、盾に書かれたカンペを読み上げるロジャース!子供たちに応援されるロジャース!ヒトラー役のちょび髭を舞台上で殴り倒すロジャース!女子供に大人気!まさにワーキャー芸人!お前……それでいいのか!そんな……ピラメキーノ時代のはんにゃ&フルポンみたいな……。

ワーキャー芸人

もちろん良い訳がなかった。女子供には人気だったが現地で闘っている兵士たちには大不評だった。そりゃそうだ。だって実際に戦ってるわけじゃないし。アンクル・サム的な使われ方してるだけだし。
まあこのシーンは冒頭で語った史実に則っているのだろう。ワーキャー人気だけで実際には不満だらけというマイナスイメージのあるこのシーンは、ある意味この作品の裏メッセージとして「こうした黒歴史イメージからの脱却」みたいなものを感じた。

ワーキャータレント化

このワーキャーからの卒業

ある日、幼馴染のバッキーが敵である「ヒドラ」によって捕虜にされてしまいます。
いい加減ワーキャーから脱却したいロジャースは、上官のペギー、そしてハワード・スタークと一緒に内緒でヒドラの軍事基地に潜入します。
「スターク」……そう……社長のお父さんです。この人、スターク・エキスポの時にやってる事が息子と全く変わらなくて親子だなぁって思いました。

さて、単身で軍事基地に乗り込むとかいうスネークばりの事をするロジャースですが、なんと全く気付かれずに捕虜数百名を解放することに成功。無事バッキーも助け出します。しかも敵の親玉「ヨハン・シュミット」の秘密を暴き、更に各位置に存在するヒドラ基地の場所も覚えて帰ってきます。凄すぎるだろ。

帰還した頃にはロジャースは大英雄に。単身で敵軍事基地に突入するという軍規違反を犯すものの、ここまでの戦果を挙げた人間を処分するほど上官は馬鹿ではありません。兵士たちの士気やロジャースに対しての信頼は爆上がりになっており、すぐさまキャプテン・アメリカを編入した作戦が行われます。

ちょっと待って、ここまででも十分面白くない!??!?もうこれで「キャプテン・アメリカ」完で良いじゃん!!!それくらい面白いんですけど!?!!?この映画の中に1と2が入ってるんじゃない!?!?!?!

今回の敵、ヨハン・シュミット。顔真っ赤で草

クッパとマリオの関係

ヒドラの拠点を暴いた軍は各地にキャプテン・アメリカ部隊を送り込みます。次々とヒドラの拠点を破壊するアメリカ軍。「おのれキャプテン・アメリカー!」と顔を真っ赤にして逃げるシュミットと戦果をあげるキャプテン・アメリカは、まさにクッパとマリオみたいな関係でした。

しかし順調に行っていた任務もついに犠牲者を出してしまいます。幼馴染のバッキーが敵により崖下に落下させられてしまいます。目の前で友人を失ってしまったキャプテン・アメリカ。任務を無事終えるも失意の底に沈みます。でもなんやかんやあってペギーに励まされたりしてすぐ復活します。

あとヒドラ基地の戦い、光の飛び方が完全にスターウォーズのそれなんですよね。もしかしてアメリカ人はナチスの化学力って事にすれば何しても良いと思ってませんか?

北極決戦 飛空戦艦ヴァルキリー

いよいよ最後の軍事基地に攻め込むキャプテン・アメリカ部隊。
追い詰められるシュミットはついに最終兵器である飛空戦艦「ヴァルキリー」に乗り込み、全世界を滅亡しようとします。追うキャプテン・アメリカ。最後にペギーとキスをして、いざ乗り込む!

そこからはヒドラ兵士との肉弾戦!なぎ倒していくキャプテン・アメリカ!とんでもないカメラワークと迫力の空中戦!そして辿り着くコックピット!
そこにはシュミットが待ち構えており、超化学vsスーパーソルジャーの戦いが始まります!しかしやっぱり正義は勝つ!なんかシュミットがオーディンの力に飲み込まれて死んでゲームセット!対戦ありがとうございました!!
ここら辺、「マイティ・ソー」との繋がりがあって個人的に嬉しかったです。

宇宙は空にある

次回、キャプテン・アメリカ死す

飛空戦艦ヴァルキリーは既にニューヨークを破壊する準備が整っていました。
それを止めるにはヴァルキリーをキャプテン・アメリカごと北極の海に沈める必要がありました。
ペギーとの最後の会話でデートの約束を済ませたロジャースは、そのままヴァルキリーごと北極に沈んでいきました……。

目を覚ますとロジャースはどこかの病室に居ました。
飛び出すとそこは現代のニューヨーク。キャプテン・アメリカが命を懸けて守った光景がそこに広がっていた。
もちろん状況を理解していないロジャースは何が何だかわかりません。
実は彼は北極で死んだのではなく、そのまま70年間氷漬けになっていたのでした。
目覚めた彼に「アベンジャーズ」の招集がかかり、ロジャースはデートの約束を思い出しながら映画は終了する。

いやー、面白かった。戦争モノとしてもちょっと楽しめたし、「ザ・ヒーローもの」って感じがして良かった。
これはまさしく、全世界で受け入れられるエンターテインメントです。
MCU作品、ほんっとナメてたな~……。

さて、いよいよ次は「アベンジャーズ」です。楽しみですね。
展開を全く知らないので今までのヒーローが出てくるという事しか知りません。ワクワクするぜ~~~!!!

あと、「キャプテン・アメリカ」の知識が付いたのでわしゃがなTVで中村悠一が言ってる事が多少は理解できるんじゃないかなって思いました。
あとニディガ実況最後までやれよ。あの二人は。

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