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初めてのコロナ

 年末年始のツーリング。
 あまりも過酷な、大学生かっていう密度のある行程でした。
 その疲労の最高潮で、ようやく離島に帰還しようとしていた前夜、夜半に寝汗で起きました。しかも明らかに発熱している。体感で38℃は優に超えている。
「体調崩したな~、あの子風邪引いていたしな」
 それでも薬もないし、まあ熱で菌を殺しているんだろうと楽観的に考えて、佐世保まで走って友人宅でティラミスをつくってました。

 んで島に帰還して仕事始めで出勤したけど、どうにも咳が止まらない。微熱状態がずっと続いている。
 夜勤中にやはり高熱をだして、検温すると38.6℃まであがる。数日前よりも体感的には低いくらいだけど。インフルエンザを疑って、引継ぎの前に自分の触っていた部位には消毒液を噴霧して準備していた。
 それで朝交代のすぐに診療所で検査すると。
「はい、コロナ陽性ですね」とのあっさりとした回答が。
 ああ。なら納得だな。
 大量の薬をもらって。何とか腹に何かを詰めて服用。
 しばらくの自主隔離に入りました。

長崎が、全く見慣れない都会になっている!

 原因になった子には連絡を入れて、見事に感染したと報告した。
「いや、これできみも回復するかと思ったよ、最初は。愛の力だ、とも思ったよ、最初は」
「いやいや申し訳ない」
「きみの体調不良ってそれ、コロナだから病院行きな」
「え?そうなん」
「何という感染力。ハグだけで感染するとは。このウィルスなんか人為的にイジってある気がする。あれでkissでもしてたら私は島に帰れなかったかもしれん」
 咳をしすぎて聞きなれないガラガラの声で、お互いに笑う。
 
 次にティラミスを作った友人宅にも注意喚起をして。
 隔離後2日めには高熱も引いたけど。
 高熱に浮かされている人間ってのは面白いね。
 島に帰ってからずっと探していた腕時計が、洗濯機の横の洗剤入れに入っていたり、冷凍庫に封がしてない小麦粉の袋が入っていて粉まみれになっていたり・・・
 着ていたものを全て洗いたくて、何度も洗濯機を回したし。
 買い物に出れないので、冷凍庫の具材で食いつなごうと思案していたし。
 少なくともその程度には平静に戻りました。
 まずはご報告まで!
  

 

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