さくら餅

2015年を振り返って、思ってた以上に美味しくってハマっちゃった食べものランキングがあるとすれば、
1位はさくら餅だ。

久しぶりに来た地元のスーパーで、母が、軽いドヤ顔で「私いま、さくら餅がヒットなの」と言ってきた。そして、あの透明な音のうるさいプラスチックの、細い凸凹がついてて、ホッチキスで留められてあるとちょっとイラっとする(かといってテープで留められててもちょっとストレスな)容れ物に入った(結局は輪ゴムがファイナルアンサーなのかもしれない。蓋の隙間空くけど、音もうるさいけど)街の和菓子屋の4個入りのさくら餅を2パック、買い物カゴにインしてきた。

2パックはいらんやろ!と思ったけれど(ツッコんだかもしれないけれど)まぁ、母のお金で買うのだからいいか、と結局2パック買った。

家に帰って、夕飯の準備をあらかたすませてひと息ついた母が、食べてみる?と聞くので、

こいつ2パックも買いよったしな…まぁ、別に嫌いじゃないし、食べるんてっとーたろか(食べるのを手伝ってやるかやれやれ)

みたいな上から目線でさくら餅に付き合った。

一口目は
はいはいさくら餅ってこんな感じやった、せやったせやった
って感じだったんだけど、ふた口で食べ終わると、あれ…もう1個食べたい、となった。

もう1個食べるために手を伸ばすと、美味しいやろ?と母が曇りなきキラキラのドヤ顔で見てきたので、黙って頷いた。

次の週、そのスーパーに、さくら餅がなかったときに、別のところのさくら餅を食べたけれど、美味しくなかった。

パッケージをよく見ると、隣の市のお餅やさんのさくら餅らしい。どうりで美味いはずだ、と思うのが半分と、でもこんなに美味いなんて…と改めて感心するのが半分だった。

そこのさくら餅は、葉っぱの塩かげんがまず優しく舌に触って、次に、今の、1番ノッてる石原さとみみたいな、うるうるやわやわの軽くついてあるもち米がきて、中身のあんこは溶けるが如くさらーっとしてて、餅と葉っぱと溶け合いながら喉を通過していく。
さくら餅の葉っぱて塩漬けしてても結構な異物感あるけど、実際結構邪魔やけど、食べてみるとちょっとした食感のアクセントになって、いい。てか、ないと嫌かもー!物足りないかもー!ってなる。
そして食紅のピンク加減がすごく儚いピンクなのもいい。お店によっては色がけっこうどぎついやつあるけど、そこのは、ほんとにソメイヨシノ的なピンク感。
なおかつサイズが、握り寿司くらいの大きさなのでパクパク食べれる。パクパク…食べれる。

2016年は、このさくら餅を超えるさくら餅はあるのか、いろいろなところのさくら餅を意識して見てみる。

ちなみに余っても冷凍して自然解凍で食べれる。ちょっと前に冷凍庫から出しておいた。二個。だから、今から食べる。夜中だけど食べる。

#日記 #エッセイ #思い出の味 #コラム #フタガミサヤ



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