デートアプリから見る各国のジェンダー差別

OKCupidっていう、ほぼ外国人しかいないデートアプリを5日間使ってみた。結果、疲れ果ててもう止めた。なぜなら相手に対するrespectがない人が一定数いたから。途上国や欧米のスラム街でよくあるストリートハラスメントを思い出した。

シルバー休暇で暇だったし、いろんな国の人と出会える喜びをもう一度体験したいと思って、(運が良ければ、友達やパートナーになるような人に出会えるかもという期待も抱きつつ、)国籍・人種問わず、顔がタイプの人を選んで、マッチしたらやりとりするっていう5日間を過ごした。プロフィールにはジェンダー開発や女性の権利向上のための仕事をしてきたと書いたし、政治色も前面に出してるから、失礼なやつらは話しかけてこないと思ってたけど、甘かった。英語もちゃんと理解できていないのか知らないけど、プロフィールを読んでまず相手を知るという行為(誠意)もなしで、「Hi」「Hi, beautiful」などなどテキトーに執拗に話しかけてくる。会話を広げようと5W1Hで質問しても「yes」「no」だけの返答で、会話が続かない。なのに、一方的に「Hi, beautiful」「How are you」と返ってくる。仕事の話をしてみても、返事は単語1つで返ってくる。「employee」とか「president」とか。そうすると、「you?」と聞かれるので、一応、私の仕事を説明すると、自分の国はみんな平等だと言う。ちなみに、偽物の写真を使ってる人もたまにいた。なんとなくイヤな気分になるのと同時に、途上国や欧米のスラム街でよくあるストリートハラスメントのときの気持ちを思い出した。

そう、気づいてしまった。彼らは、共通して、アラビア語圏や東南アジア出身だった。女性が一人の人として認められず、日本以上に「男女平等」の概念がない国たち。だから、自分の国にあるジェンダー不平等に全く気づいてないし、相手(女性)に対して、一方的に独りよがりな言葉を投げかけてくる。

そして、欧米出身の男性たちとやりとりは、上に説明したミソジニストたちとは全然違う。彼らは、日本のジェンダー不平等や女性が不当にひどく扱われていることに気づいて、自分の経験を話してくれる。日本の社会問題をちゃんと見てる。上っ面だけじゃなくて、いい面ばかりじゃなくて、悪い面も見てる。それに、当たり前なんだけど、ちゃんと一人の人として対等に見られていて、丁寧に対話しようとしてくれてるって感じる。もちろん、その程度には個人差があるけど。

今回は、デートアプリをとおして、各国・各文化のジェンダー差別について垣間見る経験を得た!デートアプリを初めて使ってみたけど、出会いだけじゃなくて、無料で社会学(とくに海外に行かずして各国の比較もできる)を学べる素晴らしいツールかも。

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