身体化障害おさらい 2

用語の定義を忘れていた気がする。

上位概念は身体表現性障害で、その下に

『身体化障害 (Somatization Disorder)

心気障害 (Hypochondriacal Disorder)

身体表現性自律神経機能不全 (Somatoform Autonomic Dysfunction)

持続性身体表現性疼痛障害(疼痛性障害) (Persistent Somatoform Pain Disorder)』

という理解でいいのかな?でも、わけても意味があまりないという気もするなあ。素人ながら。

子どもの場合は、まずメルクの家庭版で

『転換性障害(身体表現性障害: 転換性障害 も参照):転換性障害の症状は神経障害の症状と似ています。小児に腕や手の麻痺が生じたり、耳が聞こえなくなったり眼が見えなくなったり、けいれんのようにふるえたりすることがあります。このような症状は突発的に始まりますが、通常は何か苦痛を与える出来事の後に起こります。また、唐突に症状が治まる場合もあれば、治まらない場合もあります。

身体化障害(小児の消化器の病気: 慢性腹痛と反復性腹痛も参照):小児には頭痛、腹痛(身体表現性障害: 身体化障害 を参照)、吐き気など、さまざまな漠然とした症状が現れます。体のどの部分にも症状が起こる可能性があります。このような症状は長期にわたって現れたり消えたりします。

身体醜形障害(身体表現性障害: 身体醜形障害(しんたいしゅうけいしょうがい) も参照):小児が外見上の欠陥とみなしているものが想像上のものであるにもかかわらず、小児の頭はその欠陥でいっぱいになります。このような想像上の欠陥は、たとえば鼻や耳の大きさなどです。もしくは、いぼなどのわずかな異常を過剰に気に病みます。

心気症(身体表現性障害: 心気症 も参照):症状が明らかに進行しているわけでないのに、小児の頭は心臓の鼓動、消化、発汗といった体の機能のことでいっぱいになり、どこも悪くないのに自分が重い病気にかかっていると信じて疑いません。また、心気症の小児が不安やうつを感じることもあります。』

さらに、思春期外来がある精神科の解説では、

『小児、児童、思春期の過換気症候群・パニック発作は、情動不安定なところにストレスがかかると発生する心因性の失神、失立と同様のものを指すことが多いです。』

過呼吸で倒れるのは、知ってる人は知ってるけど、知らない人も多いかも。

『小児、小児期、思春期での転換性障害は、10-15歳の間に最も多く、女子のほうが男子の2ぐらい多いです。日本の一般人口における有病率は不明ですが、ドイツでの14から24歳までの一般人口を対象とした研究で転換性障害の12ヶ月有病率が0.2%であったと報告されています。一般人口中の有病率は低さと対照的に、小児神経内科には、数多く紹介されてきます。』

『 転換性障害の症状は小児の場合、歩行障害が最も多く、7割と報告されています。一方で、単独の症状を示すことは少なく、6割もの児童では複数の症状を示しているために厳重な検査を要し、1/4が長期の入院を余儀なくされたと報告されています。

 心因性の運動障害には四肢の麻痺、または痛みのために動かせないなどの症状、歩行障害、振戦、失声などがあります。運動障害ではその程度は様々であるが、完全な失立失歩は減少しているとの感触があります。心因性の意識障害の程度も意識が軽度、変容したものから昏睡(本当は昏迷)まで様々です。感覚の症状では触覚の低下、痛みなどがあります。手足の知覚脱失では、典型的には手袋型、靴下型となり、触覚、温覚、痛覚のすべての感覚は脱失し、皮膚節ではなく、解剖学的に境界ができるとされていますが、その様な典型例は少なくなりました。満ち足りた無関心 (belle indifference)と称される、症状の重篤さに比べて無頓着であることも、実際には見られないことが多いです。心因性視力障害は頻度が多く、学校検診で偶然に発見されますが、短期間で改善することから、小児科や精神科を受診しないままのことが多いと思われます。解離性てんかんは、強直と粗大な振戦で、典型的な、いわゆる後弓反張(ヒステリー弓)は見られらくなりました。解離性健忘とは、最近の重要な出来事の記憶喪失です。逆行性健忘で、事故や予想外の喪失体験など外傷的な出来事と関連し、部分的、選択的な健忘です。小児では少なく、思春期からみられるようになります。

 この様な症状が、小児、思春期の場合、突然現れ、一過性に終わることが多いです。成人の転換性障害に比べて、演技的、誇示的の程度が軽く、一人で居るときには症状が出なかったりします。』

あと、痛いというので親が連れて行く整形外科でも、

『12歳の女の子です。左手の震えを訴えて来院されました。前日の朝、授業中に急に手が震えだして、止まらなくなったそうです。過去に、心身症の既往歴はありません。』

と言う症例がありました。


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