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悪いことをするとバチがあたる

私はこんな目に遭うほど、悪いことをしただろうか。そう考えてしまった。

「悪いことをするとバチがあたる」というのは、子どもによく言われてきた脅し文句だが、これは子どもに恐怖を与えるには十分な威力を持った言葉なのだろう。今も私はその言葉に囚われている。

悪いことをするとバチがあたるというのなら、悪いことをしなければバチはあたらないのだ。しかし、悪いことばかり行っているような人にバチがあたっているようには思えない。それどころか、悪いことなど何一つ行わないような善人に、バチ的災いとしかいえないような不幸がふりかかっているようなことがある。そもそもバチとは誰が与えるのか。神か。ではそういった存在を信じていない人には、そもそもバチはあたらないのではないか。

バチがあたった理由として、悪いことをしたからかもと考えるのは、悪いことをした自分の過去に思い当たるからだ。自分でそれが原因だと認めている。バチとは神的存在から与えられるものではなく、自分で自分を省みて、悪いと感じられた自分に落とすものなのであれば、納得がいく。

バチがあたっているように思えている自分には、自浄作用が働いている。それは悪いことではない。と思ってこのバチ的現状を過ごすことにする。


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