さや

日々のこと。本のこと。 ぜんぶ本当のことじゃありません。 文章修行中。 こちらでも本…

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日々のこと。本のこと。 ぜんぶ本当のことじゃありません。 文章修行中。 こちらでも本の話をしています→『本読みの芋づる』https://bookbookpassepartout.hatenablog.com

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  • めにはさやかにみえねども

    誰にでも読んでほしいわけではないけれど、誰かに読んでほしい。そんなちょっとした日々のことです。

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遠くの他人と手元の本

子供の頃毎日はとても閉鎖的だった。辛い時周りに助けてくれる人はいなかったし、頼れる人もいなかった。そんな時私が頼り、逃げ込んだのは本だった。 といっても、非日常を感じさせるようなファンタジーや冒険物語に逃げ込んだのではない。そうではなく、特別なことは何も起こらないような、日常を淡々と書いているような小説、その小説の中に書かれた現実的な誰かの生活や日常に救われた。登場人物たちがお風呂に入ったり散歩をしたり、誰かとなんてことのない会話をしながら食事をしたり。そんな普通の、どこにで

    • week17

      月曜日。 この前金比羅山に行った時700段ぐらい階段を登って、息切れがすごくて「これ絶対筋肉痛になるな」と思ったのに全然ならなくて、「毎日YouTube見ながら運動してるお陰だ!」と歓喜したんだけど、昨日ちょっと皇居周りを歩いただけで筋肉痛がすごい。たぶんおしゃれ靴だったから。ということは、たぶん筋肉痛にならなかったのはスニーカーのお陰。 火曜日。 最近ずっとずっとTOMOOを聴いている。かっこいい。一回りぐらい歳が違う人のことをかっこいいと素直に思えるようになったのは、私

      • week16

        月曜日。 3年ぐらいに前に新しく私の仕事となった書類作成の業務があって、でも1年に1回しか作らない書類だから毎年新鮮に「え、この数字ってどうやって出すんだっけ?何と何を足すんだっけ?どこが去年の数字を丸写しでいいやつだっけ?」となる。 いい加減、「毎年わからなくなる」ということを覚えたので、今年はちゃんと来年の私へ向けたマニュアルを作った。だけど自分の読解力がどれほどなのか、また自分の説明の仕方がわかりやすいものなのかどうかわからない。 来年の私がこれでわかるかどうかは1年後

        • week15

          火曜日。 人との距離感とか自他の境界線がどうのとか自信がないので気をつけている。気をつけすぎて距離を取りすぎている気もする。 そして気をつけすぎてその反動で、この人は大丈夫かもしれない!と思った瞬間に、ぐいっっ!!と距離を詰めてしまいそうで怖い。眉唾かもしれないけど蠍座というのはそういうものらしいし。蠍座は気を許すまでには時間がかかるけど、一度気を許すと距離が激チカになるとかならないとか。 世の中には「なんでも話せる関係」というものがあるらしい。本当にそんな関係があるのだろう

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        遠くの他人と手元の本

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        • めにはさやかにみえねども
          29本
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          week14

          月曜日。 歌というのはドラマチックでいけない。特に流行歌。愛だとか恋だとか応援歌だとか聞いていると高揚して熱くなって、しばらく経つと自分の日常が寒々しく感じて、温度差ありすぎて風邪引いちゃう。 水曜日。 今日からお茶を供える仕事が増えたため、お高くて良いお茶を勝手に御相伴に与っている。役得。お高いとこんなに味が違うのか。 木曜日。 寒くも熱くもなくて雨も降ってなくて、ヒールを履く元気と気力があってしっかりお化粧をする元気と気力がないと着れないワンピースを着た。あと何回着れ

          week13

          月曜日。 いやこっちはそれを大前提として2、3歩先の話をしてるんだけどね?という大前提を相手がしたり顔で言ってくると力が抜ける。 相手に恥をかかせてはいけないし、馬鹿にしてるのか?と思われてもいけない。 だけどその大前提で満足されても困る。 私の考えてるところまでストレスフリーにスムースに誘導できるような術を知らない。 火曜日。 「よろしくお伝えください」と言われて「ありがとうございます」と返してしまったし、歯医者さんで知り合いに遭遇したというのにテレビの前を横切るのに会釈

          week12

          月曜日。 4月から労働時間が1.7倍くらいになる。 それでも社会人としての平均より少ないとは思う。でも体力がない私としてはちょっと不安。 体力をつけようと、今月から毎日5分は運動をしてるけど、そんな簡単に体力はつかない。ずっと5分が限界。 他には何か疲労回復に良い方法を見つけたい。 22時に寝ると成長ホルモンの働きが良くなって、疲労回復にいいとかなんとか聞いたことがある。22時。正直厳しい。 無理のない範囲で自分に合った方法を見つけるのが難しい。自分に合った方法を見つけるのに

          week11

          月曜日。 ここにいるのにいないかのように、空気のように存在を無視された経験は一度だけある。 父親と2人で花火に行った次の日、母親にずっと無視された。 何も話しかけても答えないし目も合わない。 どうせ無視されてるなら内緒で何かをしようと、買ってもらったものだけどもう読まなくなったセーラームーン全巻を古本屋に持って行った お店の人に保護者の同意が必要だと言われて売れなくて帰った。 次の日、母から昨日はあんたの相手をしなくていいから楽だったと言われた。 水曜日。 大学の友達からワ

          week10

          月曜日。 いつもは初夏になる早朝覚醒がここ最近続いている。初夏になるそれとは違って、鬱っぽさはないんだけど、今朝はふと「死にたい」という言葉が浮かんだ。思ったというよりはそのフレーズが頭に浮かんだだけ。それだけで折り返し地点の壁に触れたような気がして、軽くなった。 水曜日。 そんなことで怒ってもしょうがないじゃないと言いたくなるようなことでいつまでも怒ってる人がいて、側から見たら「そんなこと」だけど、本人からしたら一大事で、でも本人も後からすると「そんなこと」って思うんじゃ

          week9

          月曜日。 文豪の中では夏目漱石が好きで、それは文体かなんかが好きなんだと思っていた。 でも今日読んだ本によると、私と漱石の作品の主人公たちは孤独の形が似ているのかもしれない。孤独の形というか不足の形、穴の形、空洞の形が似ているのかもしれない。だから好きなのかもしれない。 火曜日。 とてもいい映画を観て、この映画について誰かと話したい!と思うけど、たぶん人を前にすると何も言葉が出てこないと思う。1人であれこれ考えたり、SNSで1人で興奮してるから、あれこれ言葉が出てくるんだ。

          week8

          月曜日。 「めちゃめちゃ」とか「まじで」という言葉はもはや中年しか使わない知って、恥ずかしいからやめようとなるのは、自分が若い頃中年しか使わない言葉や、中年そのものを笑っていたからだろう。 若さが全てじゃないし年を取るのは怖くないし、素敵な年の取り方だってある。そういう考えが若者に浸透したところで、年を取ったり若さを失うということに、本能的な拒否感とか怖さは残るんだろうな。 私が子供の頃大人の女の人は「〇〇ダヨネ」とか「〇〇シチャッタ」とか書いており、なんなんだそのカタカタは

          week7

          月曜日。 モモとか紗南とか透みたいな誰かにとっての、みんなにとっての特別な存在、精神的支柱になりたかった。子供の頃読んだ漫画の主人公は、誰かの心の支えになって必要とされたり、その人といると本当の自分がわかって、自分のことを好きになるような人ばかりだった気がする。 いや、そんなことはなくて、私がそんな主人公にばかり憧れていたのかも。 あんまり良い影響じゃない。そんな簡単に誰かの精神的支柱になんてなれない。 火曜日。 次の電車、15分あとの電車でいいから始発で座って帰りたい人し

          week6

          月曜日。 気持ちの切り替え頑張る。脳内レスバ無駄すぎる。 水曜日。 本を通して作家さんからたくさんの言葉をもらって血肉にして、もらってばかりでそれが当たり前なんだけど、ごくたまに私の言葉が作家さんに届いていると感じることがあって、胸がいっぱいになる。 木曜日。 「あそこのおばちゃんに花を持って行くとガムがもらえるらしい」と噂の合ったたばこ屋さんが解体されるっぽい。 私も一緒に花を詰んで行ったのだか友達があげるのについて行っただけだったか覚えてないけれど、しなしなになったた

          week5

          月曜日。 小津夜景さんのエッセイを読んでいたら、去年亡くなったゼミの先生の名前が出てきてびっくりして、思わず同じゼミだった友達にLINEした。友達は「さやさんへのメッセージだ!」と言い、私は「墓参りに来いってこと?」と返し、それに「がんばれよーって言ってるんじゃない?」と返ってきた。 友達は他者からのメッセージを励ましととらえて、私は指図だととらえる。どっちも人柄が出ている。 火曜日。 好きな作家さんに対しては「新刊楽しみにしています!」と積極的に言っていきたいけれど、亡く

          week4

          月曜日。 体力は運動すればつくけど、精神力はどうなんだろう。例えば、自分の許容力をちょっと超えるぐらい人と会ったり話したりすれば精神的に疲れにくくなるんだろうか。それとも体力がつけば精神力もついたりするんだろか。 外出したり人と会ったりして疲れる頻度を減らしたいけど、それには今よりさらに人と会う機会を増やさねばならないということなのか。 それよりも回復力をつけた方がいいのか。 火曜日。 朝から微熱があって体がふわふわしており、紅茶を淹れる準備をしながら、「これで学校行くって

          w3

          月曜日。 部屋中を右往左往して健気に掃除をしてくれてるお掃除ロボットがうっすらと埃を被っていて、申し訳ない気持ちになる。 部屋を綺麗にするのはあなただけど、あなたを綺麗にするのは私でした。 月曜日その2。 LINEをブロックしたことは正解だったのか。楽しかったことを思い出すと辛くなる。辛かったことを思い出すとさっぱりする。なんか矛盾。ブロックしたことを正解にするために、辛かった思い出だけ残すのも(そもそもそんな器用なことできないけど)なんか違う。楽しかったことをなかったこと