#302 同級生

午前中の練習が終わり、昼を挟み午後から新人練習のこの日2度目の練習が行われる。昼食を近くの弁当屋さんでお弁当を購入し、食べた。
午前中、練習の終わり掛けに話し掛けてくてくれた神奈川県の進学校出身の同年齢の彼を含めた数人で昼食を一緒に食べた。
高校時代のラグビーの話や早稲田ラグビーの歴史を話してくれた。
僕はあまりほとんど早稲田ラグビーの歴史を知らなかったので、その彼の話を聞いて初めて知ることばかりだった。
恥ずかしながら雪の早明戦という有名な名勝負に関しても全く知らずに、その彼に呆れられた。
僕は正直、早稲田ラグビーの憧れていたわけではなく、ラグビーが高いレベルで高みを目指せるチームとして早稲田ラグビーを目指した為、歴史や過去の名選手達など、勉強不足だった。
その彼はここで早稲田ラグビーのことをあまり知らないことは口に出さない方が良いと釘を刺された。
僕の高校は当たり前にラグビーグランド1面があり、冬も土の上で練習出来るビニールハウスの室内練習場があった。
都会の高校は他の部活と共同で使っており、高校によっては毎日グランドが使えず、使えない時は他の場所でフィットネスやウェイトトレーニングに充てていると聞いた。ラグビーポールがあり、試合もすることが出来る環境が当たり前でないことをしり、自分が恵まれた環境でラグビーをできたことを知ることとなった。
その彼は県内有数の進学校で部活も3年の春に引退を余儀なくされたそうだ。そこでラグビーをやり足りなかった彼は受験勉強に勤しみ、早稲田大学を目指した様だった。僕と同じ2浪の末、早稲田大学に合格を果たした。
僕は同じ2浪と言う点だけでも親近感が湧き、とても心強く感じた。
彼は同じ高校で早稲田ラグビーに2浪して入部し、レギュラーとして活躍した先輩がおり、いろいろ早大ラグビー部に関して話を聞いてきたようだった。受験が終わった3月に新人練習に向け、トレーニングも積んできたとのことだった。苦しく厳しい新人練習のことを把握していた。
続….

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