181.プレゼン予想

 現役総理の息子がタレントとしてテレビCMに出ているなんて、凄いことだ。快挙である。
 歴史的にみれば、内閣制度ができて以来初であり、CMができて以来初であり、発泡酒ができて以来初なのだから、以上三つの条件を勘案すると、「ここ二、三年で初の快挙!」
 あれ? なんか凄くないなぁ……。

 ともあれ、CMでは実にさわやかに小泉孝太郎クンと俵孝太郎さんが共演している。しかしだ、最初からこんな当たり障りのないアイデアだったのだろうか? きっと当初は、以下のようなアイデアがプレゼンで検討されていたに違いない。
◎一案 俵孝太郎だけでなく、山本コータローも入れて三人の「こうたろう」にしたかったが、山本だけは文字が違うという理由(もしくは彼の政治的な立場の違い)によって、実現しなかった。
◎二案 小泉今日子との共演で「私たちコイズミはこの発泡酒!」とやりたかったが、キョンキョンの仕事との調整がつかなかった。
◎三案 大泉逸郎との共演で「大泉より小泉!」とやりたかったが、大泉のサクランボ農園との調整がつかなかった。
◎四案 CMの舞台は強引に大阪。当然、彼は大阪弁になり「これ、買うたろう」と喋る駄ジャレCM。

 なにせ、大物タレントは下らない駄ジャレCMをやらされるというわが国広告業界の伝統がある。四案なんて、結構本気で考えられていたのではないか? とぼくは推測するのだが。

【モンダイ点】
◎現役総理の息子というインパクトが強すぎて、発泡酒の名前が覚えられない……。

(2001/10/31)

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