127.BSデジタル

 BSデジタル放送というものが始まる。その仕組みはというと……ぼくにはまるでわからないから、どうか本誌で何度かやるだろう解説記事でも見て下さい。
 なにしろ、現在あるキー局のすべてが(なのかな?)、もう一つ別の24時間プログラムを持つというのだから、これはじんじょうなことではない。単純に計算して、日本中でこれまでの倍の番組が必要になるのだ。
 その余波は、今ちょうどぼくたち末端の人間のところに届いていて、いくつかのBS用新番組会議に出席している。が、なにせみんな初めての経験なので、
「どんな種類の人が見るのか?」
「どのくらいの数の人が見てくれるのか?」
「制作費はどのくらいかけられるのか?」
 と全員が、さながら八甲田山中をさまよっているような、出口の見えない会議を続けている。

 そんな中で嬉しいのは、このBSが12月スタートだということ。ご存知のように、現在の放送は4月と10月が改編の区切りだ。だから、すべての放送関係者はその区切りに合わせて狂気のような忙しさになったり、突然仕事がなくなったりする。
 が、これは元々プロ野球の中継があるかないかに端を発しているにすぎない。だから、それとは別の放送サイクルができるのは、人材の有効活用という点でいいことだと思う。
 なのに、BSの会議で、
「12月にスタートし、4ケ月様子を見て、来年4月から本格的に……」
 なんて言っている人も多いのだ。
 おいおい、もうプロ野球は関係ないんだよ。なんで4月で区切るんだ!

【モンダイ点】
◎各テレビ雑誌の厚さはどうするのだろう?

(ステラ/2000/10/4)

お読みいただき、ありがとうございます。本にまとまらないアレコレを書いています。サポートしていただければ励みになるし、たぶん調子に乗って色々書くと思います! よろしくお願いします。