アクセス解析とブランディング

俺のnoteの週間view数は以下のようになっている。

最近はまってるスマートドラッグについて(概要とか品名とか効果とか: 306
Linuxカーネルについて: 20
習慣とホメオスタシス: 16
ヤバい集中力: 8
新しいLinuxの教科書・60%地点まで: 5

数字的にはまったく大したことはない。
なお、このあとに、以前書いてた自動筆記やらアホみたいなポエム文章やらがごちゃごちゃと続く。

上記内容から分かることは、
1.スマートドラッグの情報を求めている人がそれなりに見に来る
2.IT関係の内容を求めている人がたまに見に来る
3.自己啓発的な内容を求めている人がたまに見に来る

ということ。
中でも、スマートドラッグ関係のヒットがそれなりにあるのは、
1.結構前に書いた記事なので、検索エンジンでhitしやすい
2.具体的なアイテム名を書いた(気がする)ので、それらのワードで検索してhitしやすい

みたいな理由があるように思う。
たぶんだけど、スマートドラッグ関連の話題というのは、ニッチでありながらあまり情報が出回ってない分野なので、
検索件数自体は多いけどみんなが書いてるLinuxとかのIT分野の話題よりも検索されやすいのだと思う。
要するに、スマートドラッグの話題は比較的ブルーオーシャンの分野なのだといえよう。

なので、上記傾向から言って、アクセス数を増やすためには、単純に、スマートドラッグ系の話題(用途別のアイテムとか使用体験談とか)を
書きまくるのがセオリーかとは思う。
が、ネット記事でマネタイズ考えてるわけでもないし、アクセス数で承認欲求を満たすのも不毛だし、そもそも面倒だし、といったような理由から、
その手の記事を書く予定はない。

しかしネットに書いた文章で直接マネタイズする気はないものの、何かしらの影響力を強めるブランディング戦略にはそこそこ意味があると思っている。
こうした考えは、俺が今IT業界的な分野で働いていることに関係しているわけだが、その理由は以下の通りである。

この分野でサバイブするためには、会社に所属して給料をもらうか、フリーランスで稼ぐかの二種類の方法がある。
工場や研究所の立場がでかい工業系の分野と比べると、IT系の分野では会社員とフリーランスの境目はけっこうゆるく、また、不況で明日の雇用が不明瞭な
昨今の情勢では、いつ会社を首になってフリーランスの立場に転ずるかわからない。
そういう背景があるので、たとえ会社勤めであっても、日ごろから個人の力をアピールしておくことは結構重要で、
SNS上で何かしらの情報発信をして知名度を上げておけば、そこから知り合ったネット上の関係性を通じて転職活動につなげることができる。

つまり、IT分野では、日ごろからの情報発信によって、ある種のセーフティネットを張ることができるようになるわけだ。

このセーフティネットというのはかなり具体的なレベルでの話で、たとえば、転職時に提出する履歴書に、自分が書いた記事一覧のurlを貼り付けておくと、
その内容が適切であれば、記事はそのまま採用時の評価として採用される可能性がある。
とはいえコンテンツのレベルが低ければ、逆に『こいつ何言ってんだ?』みたいな印象を与える危険性もある。

あるいは、もっと現実的なシナリオとして、たとえばtwitterなどでエンジニアのコミュニティに所属しておき、そこに記事を投下し一定の認知度を得ておくと、
その認知度がイコール本人の信用度となって、転職に有利になる。
たとえば今の仕事がつまらなくて『転職したいなあ』とつぶやくと、それを目にしたフォロワーが、『それじゃ、うちの会社にくる?』というようなメッセージをよこしてくる。
実際に俺の先輩はこのような手段で別の会社にもらわれていった。その話を聞いた俺は心の中で人知れずドナドナの歌を口ずさんだ。
要するに、ITエンジニアの世界というのは、それ自体が一種のコミュニティを形成しているため、そのコミュニティ内で認知されたメンバーは、
割と自由にいろんな場所を行き来することができるのだ。

このような意味で、ブランディング行為にはそれなりに意味があるわけである。

とはいえもちろん、上記の話には、『ただし有能な人材に限る』というただし書きがつくわけだが、いずれにせよ有能なIT人材になるための第一歩は、
日々自分の知識をアップグレードする努力を怠らない姿勢であるわけで、そのような姿勢を身に着けるためにも、たとえばテック系の最新の話題について、
英語ニュースを翻訳した記事を毎日書く、みたいな努力をするのはあまり間違ってはいないと思う。

ちなみに、巷にあふれるIT系の記事には難易のレベルがある。
このレベルは、記事がどういう層をターゲットにしているかによって違う。
易のほうの記事、つまり公式ドキュメントをそのままコピペしたり、git cloneしたコードを動かしただけのやってみた系の記事だったり、といった、
記者独自のスキルなり視点がほとんど反映されていない記事というのは、初心者にとっては結構ありがたいものの、よっぽど網羅的にやらない限り、
上級者にとっては、『あ、そうなんですね(失笑)』みたいな印象を抱きがちになるため、ブランディング行為という観点からはあまり好ましくないように思える。
なので、そういう易のレベルに属する記事を書く場合は、できるだけ難のレベルの記事とサンドイッチしていくのがいいように思う。

と、このように、賢しらな理屈をいろいろと考えたわけだが、結局のところ技術系の記事の作成においては、ブランディングという観点は結局二の次でしかないように思う。
その本懐は結局のところ、技術に対する知的好奇心なのであって、楽しいな、面白いな、という気持ちがあれば、ぶっちゃけ、上に書いたようなことは全部どうでもいいのである。

というようなことを思った。(記事を書くわけではない)

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