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梅の花の薫りについて


ここ最近は少しばかり忙しくて、部屋の中に缶詰になる日々が続いていた。と言っても、働いていないので忙しいと言ったら怒られそうな気がするけど。

気分転換に買い出しに行こうと思い、今日は久しぶりに外に出てみた。
玄関を開けて日を浴びる。いつの間にか空気は少しだけ暖かくなっていて、私を置いて冬が何処かに行ってしまったように感じる。
ふと、鼻先を擽った香りが梅の花の香りだと気付くのに時間は要らなかった。
そうかぁ、もう梅が咲く季節なんだ。ぼんやりと庭先に根を生やし空を見上げる梅の木を見て思う。

匂いというのは、人が1番最後まで忘れない物らしい。
その言葉に実感は無かったけど、1週間前のことだってぼんやりとしか覚えていないのに、確かに私は去年も見上げた梅の香りをしっかりと覚えていた。

梅の花 とだけ言えばすぐにどんな花か想像はつくけど、詳細は知らなかったかもなあとぼんやり思う。
改めて調べてみる。

ウメ(梅、学名: Prunus mume)は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。
果実を利用する品種は「実梅」として扱われ、未熟なものは有毒であるものの、梅干などに加工して食用とされる。樹木全体と花は鑑賞の対象にもなり(花梅)、日本には花見や梅まつりが開かれる梅林や梅園が各地にある(偕楽園[16]、吉野梅郷など)。
枝や樹皮は染色にも使われる。

え?

梅って、ウメ科かと思ってた。

バラ科サクラ族って、すごい。お嬢様が通ってる高校みたいな属性。名前は和風なのに洋風の属性も持ち合わせてて、ちゃんと国を象徴するサクラも背負っている。

ウメってすごい。

原産地は中国であり、一説には日本への渡来は弥生時代(紀元前3世紀 - 紀元3世紀)に朝鮮半島を経て入ったものと考えられている[20]。また他説には、遣唐使が日本に持ち込んだと考えられている[41]。奈良時代ごろに中国から日本に渡来した説では、薬木として紹介されたと考えられている[19]。日本では奈良時代から庭木として親しまれて、果実の栽培も江戸時代から行われていた[42]

Wikipediaより

梅って中国から来たんだ。(衝撃)

つまり中国出身なのに日本を代表するサクラも持ち合わせてて、洋風な要素も持ち合わせてるの?
梅って、綺麗で美味しいだけじゃないんだね?

要素てんこ盛りすぎて面白い。

...このような感じでまぁ、最近は少しずつ興味を持った事について調べるようにしている。せっかく文明の利器が手元にあるのだから、気になった事を調べるためにちゃんと使わなくちゃ勿体ないよなと28にして初めて思って。

同じ香りを、奈良時代の人もきっと感じていたんだろうなと思うと、なんだか面白い。時代も何もかも違うのに、こうして変わらずに継承され続ける物は、とても愛おしいと思う。
未来にいる私が知らない誰かも、同じ土地で、同じ梅の香りを感じて、春を待つのかもしれない。
未来と過去を繋ぐ小さな文通みたい。それが嬉しいからか、春が近いからか分からないけど、ワクワクする様な気がして、ちょっとだけ嬉しかった。


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