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リアルなおふざけパニック Netflix映画「ドントルックアップ」

コロナの大蔓延から3年、確実に災害によるパニック映画というジャンルは転換期を迎えた。実生活で、未曽有の大災害を同時に世界の人が経験したために、映画のシナリオにもある程度のリアリティが必要になったのだ。

Netflix映画「ドントルックアップ(原題:DON’T LOOK UP)」は、そんな新時代において、古き良き(?)テーマ「地球に向かって隕石が接近する危機的状況」を、リアリティとブラックすぎるユーモアで描きだした、新しいジャンルの作品だった。

◆実録「ディープインパクト」でも、パロディだけどね

地球に向かう大隕石を発見する、隕石を破壊するためにアメリカがロケットを打ち上げる、映画の大筋は98年のヒット作「ディープインパクト」とかなり似ている。アクション作でありながらも、人間ドラマに焦点を当てているところも、同じだ。
決定的に違うのが、この映画が現代社会のリアリティを、誇張しつつ、笑かしつつ、追及している点。

隕石が来るといったところで、すぐには信じてもらえない。
大統領は世界の危機より、自分の任期が大事。メディアも、SNSを含めた視聴者の反応をにらみながらの、対応。
人類絶滅の危機だって言うのに、それぞれの利益を追求することを優先する様が、多少の誇張を入れて、実にじっくりと描かれている。

◆俳優陣の無駄遣い?

この映画の出演者を分割すれば、軽く4本はハリウッド大作が撮れる。それくらい名の知れた俳優が沢山出演している。中でも圧巻はメリル・ストリープ。最後の扱われ方とか、駆け出しの芸人か!?ってツッコミを入れたくなる。


◆そこに愛はある

終末映画なので、基本人間の醜い部分が露呈するストーリー展開ですが、きちんとその中に「愛」があります。それがこのブラックジョーク満載のストーリーを地に足付けさせてるようにも思います。

◆ジャンルは視聴者次第

この映画がジャンルなんとするかは、視聴者の印象次第かなーと思います。あたしは、この映画はパロディだと思いました。

因みに映画を見進めると気になってくるのが、タイトル。「JUST LOOK UP」ではなく、「DON’T LOOK UP」になった理由。なんでやろ?

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