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#水PWS でワークショップには身体性と実験が重要と気づいたはなし。

山田小百合(@salily1214)です。インクルーシブデザインの普及をするNPO法人Collable(コラブル)の代表をしています。ワークショップデザインやコミュニティデザインが守備範囲で生きています。

先日のこと。ひょんなことで、ワークショップデザイン仲間の臼井さん(@TakashiUSUI) と、 モトキさん(@diveormosh)と会ったときのこと。

そのときに、12月17日夜あいてますか?あけててください〜!noteのワークショップをやります!くらいのことだけを臼井さんから聞いて、その後またメッセージがとんできた。

どうやらワークショップのテストプレイをするので、プログラムの流れ大公開しちゃったらしかった。そんで宿題があるからこの記事を読んで来るようにとミッションが。

そしてこの記事の最後の方にこんな記載がある。

ご参加いただく予定のみなさまには「宿題」をお願いいたします。本編のなかにも出てきましたが「noteでやってみたいことキーワード10個」を書き出してきてください。スマホのメモでもいいですし、事前にnoteを書いていただくのもありです。

あーもうnoteの更新ですら大してできない私がこんなんいきなり出せるわけ無いやん〜!と若干心の中で泣きつつ(笑)、頑張ってだした「noteでやってみたいことキーワード10個」。それを引っさげていざ会場へ。会場はピースオブケイクさんの新しいオフィスでした。まだまだ新しい匂いがする白いオフィス。久しぶりにほとんど知らない人がいる場所に潜り込んだので、若干緊張しながら席に座る。

ワークショップの台本を事前公開は前代未聞

先のnote読みました?臼井さんがしゃべってる声が聞こえてくる‥(幻聴?)くらいのリアリティあふれる内容になってるんです。どんな進行で、何をどのように話すのか、という部分がほとんど記載されています。まさに「台本」。

でも、ワークショップに参加したことある方多いと思いますが、これくらい詳細な台本を事前に共有するって、普通考えたらやらないです。結構この試み自体が新しかったと思う。

理由はシンプルで、そもそも活動の「ネタバレ」への不安があるから。

単にネタバレしたら楽しみ半減するよね、という話です。先の展開が想像できたら楽しみがなくなる。それは映画でも本でも、ワークショップでも多分同じように思うはず。なので告知のときはあまりネタバレしすぎないように、でもこの場を面白そうと思ってもらうための広報のテクニックも結構大事だったりします。(実は広報のやり方ってワークショップに影響するので、みなさんいろいろと試行錯誤して工夫しているなと。そういう話はまたいつか)

この「当日までのお楽しみ」要素は、実際にワークショップデザインの中で大切な要素としてある気がしていました。ワークショップは「非日常性」を生み出す場になります。非日常的な場がすでにネタバレされているって、非日常性薄まるのでは?とつい考えちゃうわけです。なのでどういう展開になるのかとっても楽しみでした。

実際どうだったのか

結論から言うと面白かったです。特にワークショップをデザインする上での面白い実験の場になっていたと感じました。あとは、水Pさんのすごさ伝わりました(笑)。

まず、限られた時間のなかでテストプレイをしてもらうのですが、noteで公開されていることによって、ワークショップの導入をはしょることができていました。今日の活動の前提はこれだよということもすでに把握できているし、同じ記事を読んだ人の集まりなので、なんとなく共通性をもって集まっています。特にアイスブレイクとかも予定したものをせず、みんなで自己紹介という流れになったのですがそれでも十分だった。

ただ一方でこれは面白かったのが、導入の説明をはしょったにもかかわらず、臼井さんはもう一度説明し直していたんですよね。そして私も「それがありがてえ」と思った。なぜならお互い「伝わっているかな」って不安があるんですよね。ワークショップという共創体験がベースにある活動において、この「伝わっている感」を得るのは文字情報だけじゃ難しい。やっぱりこの場でもう一度シェアしないと多分拭えないんだろうと思いました。これが身体性の話です。

また、やっぱり水Pさんのコメントがすごいよかった。もう、すごいよかった。水Pさんのすごさは表現しきれない。

記事内の「水Pによる「壁打ち」の見本」というところには、今回用意した10このキーワードをもとに、どんな観点で相手のキーワードに対してコメントをすると、noteをこれから書いていくときに面白く展開ができるか、ということに気づく時間。なんだけど、この記事に書いてあることを真似しようと思っても、水Pさんの心地よさをトレースできないんですよね。

今回はペアになってお互いのキーワードにコメントしていくのが最後のワークでした。学んだことを実践するために、目の前に可愛いカードが。ボードゲームデザイナーのミヤザキユウさんによるもの。もうこのツールがあるだけでとってもありがたかった。…のですが、これがあっても水Pさんのようにはなれない自分に愕然としました。涙

で、この愕然としたあとに、全員のキーワードに水Pさんがコメントしてくださったのですが、そこでまた「ここに書いてあるもの以外の良さがあるぞ」と気づきました。でもこれもうまく言語化できない。まだ身体知のままのようです。

この、言語化できる・できない(身体知)の狭間にいる面白さが顕在化されたのが、台本ネタバレからのワークショップの面白さでした。


もう1つは実験の話。事前に内容を把握しているおかげで、フィードバックの質と量がかせげているように、はたからみて思いました。記事内の想定が具体的すぎるので、多分臼井さんもかなり即興的なファシリテーションをしているのではと想像しました。だからこそ、即興的に変えたポイントもかなり意識化しやすいですよね。

そしてそれは参加者もかなりのレベルまで意識化されているので、私も「もっとこうしたら面白そう」とか「ここは伝えきれてないな」とかいうアイデアがいつも以上に出てきたし、他の参加者さんもそんな様子だったので、実践者である臼井さんにとってはめちゃくちゃ意義深い実験データのようなものが取れたのではと、勝手ながら思います。(並行してミヤザキさんもところどころ気づいたことを付箋でまとめていたので、それも影響してるように思います。たのしい)

今後このワークショップがどういうふうに発展するのかはわからないですが、このワークショップの旨味である身体性に触れ、そして実践者としても実験の広がりがあったので、台本大公開はめちゃくちゃ実践者の成長に繋がりそうだなと思いました。今後が楽しみだし、この方法真似してみたいな。

🚗🚗🚗

最後に、私がだした10このキーワードだけ羅列して終わります。何か読みたいものありましたらお知らせください‥

1)ユニバーサルデザインの変遷
2)インクルーシブデザイン的プロダクトについて
3)30代の古着コーデについて
4)注意欠陥の人がつくる整理整頓
5)交流及び共同学習とワークショップのこと
6)ソーシャルビジネスのマーケティングトレース
7)非営利プロジェクトのコミュニティマネジメント論
8)きょうだい児的暮らしについて(障害者とともに暮らすこと)
9)夫観察日記(はあちゅうさんパクリか…)
10)初心者が論文を書くためのTips(卒論レベル)

はひゃー書きすぎてしまった!


さいごに!臼井さん自身の振り返りはこれ。実践者目線。

(私の写真恥ずかしいな)

参加者ったけどワークショップデザイナーのモトキさんもnote書いてるのであわせてどうぞ◎

珍しくワークショップのことをあれこれ書いてみました。臼井さん、水Pさん、みなさん、ありがとうございました!

いただいたサポートは、多様な人たちとの関係性が当たり前にある社会の実現に向けて、Collableに寄付します!