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よき隣人であるために・4

声楽家の小暮沙優です。生き方の基盤として、よき隣人であることを目指しています。そして、よき表現者であることを目指しています。

3月の末から始めた週報も、今週で4回目です。この4週間で見える景色は大きく変わってきました。それがとても心地良く、穏やかな心持ちになれています。


今週の振り返り

小説「メタモルフォシス」(毎週月曜日更新)

第3話を更新しました。主人公の壱子が住む東京の北三日月町は、私が暮らす駒込をモデルにしています。執筆を始めた2020年当時、緊急事態宣言で駒込から出られない日々が長く続いていました。その頃の経験を基に、着想した作品です。

今週は、坂の上の銭湯「弦月湯」に壱子は迷い込みます。そこで待ち受けていたのは、ベリーショートで丸い眼鏡をかけた小柄な女性。彼女との出会いによって、壱子の物語は大きく動き出します。

音楽エッセイ「音の旅」(毎週水曜日更新)

今週の「音の旅」では、自分のこれまで育ててきたレパートリーとこれから育てていきたいレパートリーを概観する時間を持てました。動のイタリアオペラから、静のドイツ歌曲へ。ざっくりまとめると、そんな感じに分かれていきそうです。


小説「ネイキッド」(不定期、木曜更新)

婚活アプリで出会った相手との約束をすっぽかされた麻由佳。そんな彼女に話しかけてきたのは彫刻のクマでした。千代田区を舞台に書こうと思っていた作品です。そう、ちよだ文学賞に出そうと考えていた作品です。

千代田区を舞台にしようと考えた時、最初に思い浮かんだのがオアゾでした。オアゾは昔から乗り換えでよく通っていたので、千代田区について書くならここは外せないだろうと思っていました。

好きな街を舞台にしていくと、肩の力を抜いて書くことが出来ます。クマさんからの挑戦状を受け取った麻由佳が、どんな風に動いていくか、楽しみです。


音楽面でのブレイクスルー

来週の木曜日に、シューマン作曲リーダークライス作品39を歌わせていただくので、その準備の日々です。火曜日には、ずっと取り組めなかった対訳を仕上げて、公開して、ひとつの記事にまとめました。

この対訳作成や記事の執筆を通じて、とても幸せな時間を持つことが出来ました。ただ、幸せな時間は先週からじわりじわりと広がっていました。

今週の月曜日には、ピアニストの遠藤恵美子さんとの合わせの時間を通じて、とても大きなブレイクスルーがありました。こういう幸せな音楽の時間を、もっともっと積み重ねていきたいと願うようになりました。

ようやく自分自身や、歩んできた人生との仲直りを始められたように感じています。とても穏やかで、幸せな心持ちです。

こうやって自分自身と向き合い続け、玉ねぎの皮を剥き続けることで、不思議と声も変わってきました。むかし、ジャーナリングを続けて声が劇的に変わったことがありましたが、それ以来の変化かもしれません。驚きと戸惑いもありますが、新しい心と体の表出のひとつである新しい声にも、ゆっくり馴染んでいきたいと願います。

先週の段階では、今週は自分との仲直りの一週間になるだろうと予感していましたが、まさにその通りの一週間となりました。ここから表現も変わっていきそうです。


体を整える

自分というパイプをクリーンに整えていきたいという気持ちがより強くなってくると、体への意識も変わってきつつあります。もっと軽やかな体にしていきたいという気持ちも強くなってきました。

そこで気になりつつも始められていなかった太極拳を、今朝から始めてみました。

まったくの初心者ですが、とても心地良く取り組むことが出来ました。ヨガやピラティスよりも、自分には向いているようにも感じました。

次の一週間は、体を整え始める一週間にしたいと願います。なにが自分の体にとってはベストなのか、体との対話を深めながら過ごしていこうと思います。


まずは声楽家としての自分を大事にする

小説家になりたい!という思いで始めたこのシリーズですが、「よき表現者を目指して」と改題し、気がつくと声楽家としての自分を認め、大事にするプロセスが始まっています。

これまでどこかで、書く仕事こそが自分の本当の仕事だという強固な思い込みがあって、もしかしたら歌う自分の取り組むことを無意識のうちに軽んじてきたのかもしれません。ただただ、恥ずかしい限りです。

ようやく、いま現在の自分を認めることが出来るようになってきました。ずっと、世間や他の誰かに認めてほしかったけれど、自分が自分を認めないことにはどこまでいっても欠乏感との戦いなのでした。自分が自分を認めることが、すべての始まりでした。

未来のために、ずっと「いま」をないがしろにしてきたのかもしれません。なんともったいないことをしてきたのだろうと思いますが、せめてこれからでも「いま」を大事に生きていこうと思います。

まずは、声楽家、音楽家としての自分を大事にすること。あらためて向き合うこと。理解し、寄り添うこと。そのプロセスを信じて、歩んでいこうと思います。


今日もどうぞ穏やかな一日をお過ごしくださいね。


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