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4月1日(2017年) 鬼門のスタジアムで12年ぶりの勝利

 2017年4月1日(土)、浦和レッズはノエビアスタジアム神戸で、ヴィッセル神戸とJリーグ第5節を行い、過去一度しか勝てていなかったこのスタジアムで12年ぶりの勝利を挙げ、鬼門を打ち壊した。

同じアウェイでも圧倒的な分の悪さ

 どうしてノエスタでは相性が悪かったのか。たとえば味の素スタジアムは「東京スタジアム」時代、本当に相性が悪かったが、ネーミングライツで今の名称に替わったとたん、レッズが負けないスタジアムになっていった。
 しかし、ここノエスタは2002年ワールドカップの会場として誕生した「神戸ウィングスタジアム」時代、レッズが初めて訪れた2003年に2-3で敗れたのを皮切りに、「ホームズスタジアム」時代を経て、2016年まで神戸に1勝2分け7敗と、スタジアムの名称に関係なく圧倒的に分が悪かった。
 同じ神戸相手のアウェイ戦でも神戸ユニバー記念競技場では、6勝1敗と圧倒的に勝っているというのに、直線距離で10kmほどしか離れていないこの2つのスタジアムに、どういう差があるのか。ノエスタがサッカー専用、ユニバーが陸上競技場ということか。
 ちなみに同じ時期、ホームでの勝敗はレッズの10勝3分け4敗となっていた。

最後に勝ったときレッズにいた選手

 ここで最後に勝ったのは12年前。当時、レッズに在籍していた選手はこの日のメンバーに一人も入っていない…、いた!
 相手のリザーブに入っている徳重健太。2002年に加入した国見高校出身のGKは、その後期限付き移籍していたが、たしか一度レッズに戻ってきたはず…、
 こんなこと調べてどうする、と思いつつパソコンを叩くと、徳重は04年のみセレッソ大阪に期限付き移籍。05年はレッズに復帰していたが、8月に神戸に期限付き移籍し、その後完全移籍となっている(その後、V・ファーレン長崎を経て、今季は愛媛FCに在籍)。そして、レッズが05年、神戸ウィングで勝った試合は…5月4日だ! 徳重健太がノエスタ勝利のカギだったのか…。
 こういう符合を見つけ出すとキリがなくなる。とにかく試合に臨むレッズの18人は誰もここで勝った記憶がないはず。それをモチベーションにして勝て!

神戸出身、柏木が3点に絡む活躍

 その思いが通じたのか、試合はレッズが押し気味だった。いや、いつもだいたい優勢だったのだ。
 しかし、この日は内容が結果に結びついた。後半14分に柏木陽介が先制。さらに5分後、柏木のCKから武藤雄樹が追加点を挙げて優位に立った。終盤1点を返されたが、終了間際に柏木がこの日2点目を叩き込んで勝利を決定づけた。

 神戸ウィング時代からの鬼門を打ち破ったのは、神戸出身である柏木の活躍だった。いつも家族や知り合い、出身チームの少年たちが応援に来てくれていた柏木だったが、レッズ加入8年目でようやく目の前で勝利を見せることができた。
 ちなみにこの2017年から昨季までの5年間、ノエスタではレッズが3勝2敗となっている。

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 写真は2005年5月4日、神戸ウィングスタジアムで勝利したときのもの。またトップの写真は、マルティノスのゴールで勝った2020年11月18日の試合。

 さて、みなさんは2017年4月1日、何をして何を感じていましたか?

※【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。


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