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6月25日(2016年) 梅ちゃんのシーズン初ゴール。そして2連勝で反撃開始

1st最終節というより前半折り返し

 2016年6月25日(土)、浦和レッズは埼玉スタジアムにヴィッセル神戸を迎えてJ1リーグ1stステージ第17節を行い、3-1で勝利した。前節のFC東京戦に続き連勝。1stステージ優勝は逃したが、年間勝ち点1位に向けて10試合連続無敗という、このシーズンの大きな山を作るスタートだった。

 開幕から8勝3分け1敗と首位グループにつけていたレッズだが、終盤に来て3連敗を喫し、2試合を残して1stステージ優勝の可能性がなくなった。ステージだけで考えれば前節のFC東京戦とこの神戸戦は「消化試合」ということになるが、もともと年間勝ち点1位を最大の目標としていたのだから、34試合の前半を首位で折り返せなくなったというだけで、1試合の重要度はまったく変わらなかった。

前半2-0の順調な試合、さらにPK

 東京戦を0-2から逆転勝ちした水曜日の3日後。前節、殊勲の2ゴールを挙げた槙野智章が警告累積で出場停止。森脇良太が槙野に代わって左DFに回り、遠藤航が右DFに。3バックの中央には、これがシーズン2試合目のリーグ戦出場となる那須大亮が先発した。
 レッズは興梠慎三が2点を挙げる順調な試合運びで、前半を2-0で折り返した。後半、1点を返されたが焦ることなく試合を進め、84分にPKを獲得。途中出場の梅崎司が放ったミドルシュートを相手の高橋峻希が手でブロックした形になった。

PKキッカーは…、梅ちゃん!

 PKキッカーは通常、興梠が務めていたし、興梠はハットトリックのチャンスでもあった。しかしボールを持ってペナルティーマークに立ったのは梅崎だった。梅崎はこの日、第二子が生まれたばかりだったのだ。
 志願してPKキッカーとなった「司パパ」は、ボールをしっかりとゴールに沈め、我が子の誕生を祝うと共にチームの勝利を大きく引き寄せた。ベンチの選手も一緒に全員で「揺りかごダンスを」踊ったことは言うまでもない。梅崎はこれがシーズン初ゴール。

 その後も主導権を神戸に渡さず、試合終了。レッズは10勝3分け4敗の3位で1stステージを終え、勝ち点6差の首位、鹿島アントラーズを追ってここから猛チャージをかけていくことになる。

みんなで祝えた最高のメモリアルデー

 この日、梅崎はミシャ監督に頼んで、試合当日だが第二子誕生に立ち会うことができた。監督の気遣いにも応えることができたし、何より我が子の誕生を自分のゴールで祝うことができたのは何ものにも代えがたい喜びだっただろう。ハットトリックがかかっていたのに、当然のようにPKキッカーを譲った興梠もナイスだった。
「お前が生まれた日にお父さんはゴールを決めたんだぞ」と言えるサッカー選手はほとんどいないだろうし、しかも試合状況では「揺りかごダンス」をしている余裕などない場合もある。それをホームで達成できたことは最高のめぐり合わせだったと言えるが、梅崎司自身の努力とふだんの振る舞いが生んだことでもあると思う。

MDPから

 2016年は梅崎にとって残念なシーズンにもなってしまったが、この6月25日は彼の中でメモリアルデーとして刻まれているだろう。それは浦和レッズとしてもうれしいことだ。


 さて、みなさんは2016年6月25日、何をして何を感じていましたか?

※この内容はYouTube「清尾淳のレッズ話」でも発信しています。映像はありませんが、“ながら聞き”には最適です。
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