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マンガ「骨髄ドナーやりました」が面白くて一気読み

X(Twitter)のタイムラインに流れてきて読んでみた本。

骨髄ドナーになって体験談を本にするなんて、とても崇高な奉仕の精神が熱く語られているんだろうな…と思って最初は若干気後れ気味だったんだけど、まとめサイトに載ってたごく一部を読んだだけでもこれはギャグ要素多めでかなり面白い!というわけで早速ポチった。

ワタシは(とっても意識の低い)献血マニアなんだけど、この本の作者も献血が大好きで、「たっぷり自分の血が溜まった血液バッグを見ると達成感を感じでテンション上がる!」のだそう。献血マニアの中でも、成分献血よりも体を張ってる感の強い全血400を好む人はガチだよな〜って前々から思っていたけど、この方はまさにそのタイプ。それがさらに高じて骨髄ドナーに行きついたらしい。献血マニアの濃度と健康度をグレードアップしたら骨髄ドナーになった…と…なるほど…。

ドナー候補に選ばれてから実際に提供するまでの流れや、手術前後の体調のことなんかがが詳しく載ってるので、骨髄バンクへの登録に興味があるけど実際何するのかわからなくて迷ってる…という方には参考書としても役に立つと思う。綺麗事だけじゃなくて、しんどかったこともちゃんと書かれている。

この本がきっかけになってドナー登録する人が増えたり、登録者でマッチングの連絡がきた人が提供に踏み切ったりできたらとても素敵なことだと思う。
ただ、読んでみた結果「骨髄ドナーは自分はちょっと厳しいかも…」となる場合ももちろんあるだろう。でも、最終章は「ドナーは無理だけど献血なら…」という人を献血沼の底に引きずり込む内容となっている点が抜かりない。

ワタシ自身は以前骨髄バンクへの登録を考えたことがあったものの、若い頃は「ドナーになるには最終的には親の同意が必要」ってところがネックになり(親との関係がいろいろまぁアレで…)、躊躇してるうちに就職して忙しくなって忘れてしまった。その後結婚したので親じゃなくて夫の同意で提供できるようになったんだけど、20代でメンタル不調に陥ったり、その後発達凸凹が判明したりで、断続的ながら精神科とのおつきあいがあるのでドナーは無理…ってなことになってしまった(献血は特定の薬がきれていればわりとゆるい基準でできたりする)。

まぁそんなわけで骨髄ドナーは諦めたワタシだけど、いち献血マニアとして大いに頷き、爆笑しつつ一気に読み終えた
押し付けがましさや独善的な感じはなくて、清々しい読後感だった。

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