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【実践事例紹介】「Pepperから生まれる意欲とつながり」宮崎市立加納小学校

みなさん、こんにちは!Pepper 編集部です。
Pepper導入校の先生方に、どのようにPepperを活用されているのかお話を伺いました✨
 
今回は、宮崎市立加納小学校の宇田津校長先生と多田先生に、
プログラミング授業の様子と普段どのようにPepperを活用いただいたのか、
お話をお聞きしました!
 
編集部:
加納小学校の6年生の皆さんは授業でPepperのプログラミングを学び、
宮崎市のプログラミングコンテストにも参加されたそうですね?

<2022年5月防災教室(テレビ宮崎様協力)の様子>

多田先生:
はい。夏休みのコンテストに向けて5月ぐらいから全部で10時間程度、
総合的な学習の時間を使いプログラミングの授業をしました。
 
はじめに児童自身が課題を見つけ設定できるように、
加納小学校のいいところ、悪いところのアンケートを実施しました。
回答として、「あいさつがうまくできていない」「忘れ物が多い」
「給食の残食が多い」など、、、様々なものがありました。
 
私のクラスでは、「あいさつがうまくできていない」を課題に設定して、
Pepperを使って何かできないか考えてもらいました。
 
その次に、Pepperにはどんな機能があるのか、
私自身が作成したプログラムを児童に見せてみました。
 
実際にプログラムを見てみると、
自分が指定したことを話せるということや、意図したように動かすことができること、
条件を指定でき、頭を触った人数を数えられる、言葉を返すと返事を返してくれるなど、
Pepperでできることが具体的にわかったようでした。
 
挨拶をした人数をPepperに数えさせたらいいんじゃないかとか「おはようございます!」とはっきりあいさつできた子に対して「いいあいさつだね!」とPepperが返してくれたらいいんじゃないかなど、児童から自然とアイデアが溢れてきました👀🌱
 
出てきたアイデアをプログラミングで形にしてもらいました。
あいさつの数を数えたい人は「数えるグループ」、
あいさつを返したい人たちは「しゃべらせるグループ」など、
全部で5グループに分けて取り組みました。
 
児童がつくったプログラムの例を紹介します。
あいさつができた人、できなかった人の数を数えて、Pepperの反応を変えるプログラムです。あいさつができた人は右手を触ってもらい、できなかった人は左手を触ってもらい、
右手を触った人が一定の数以上だったら、タブレットに「よかったね!」の文字や画像を表示させるといった内容や、いいあいさつが聞こえたときに誉め言葉を返すというプログラムを作っていました✨👀
 
実際に思い通りにプログラミングできたグループもあれば、聞き取りがうまくいかず、
「思ったようにいかない」「なんでだろう」と悩んでいる児童もいました。
 
改善しようと何度も試行錯誤し一生懸命取り組んでいましたし、
最後には児童が思い描いたものができたのではないかと思います!
 
編集部:
コンテストには何チームが応募したのですか?
 
多田先生:
私のクラスでは、各チームがプログラムの発表を行い、
どのようにプログラムを組んだのか見て、
Pepperがどういう動きをするのかある程度予想しながら発表を聞きつつ、
最終的にはプログラミングをみて実際にうまく動いているかどうか、
アンケートでコンテストに応募する代表チームを選びました。
2グループに票が集まったので私のクラスからは2チームが参加しました。
 
授業を進めていく中で、グループの中には、
より発展的なプログラミングをしたいといった児童も複数人おり、
その児童は、「夏休みの思い出」をテーマに個人でプログラミングし、
コンテストに応募しました!
 
夏休みの思い出をPepperと児童が2人で漫才のように話すプログラムや、
加納小クイズ!Pepperが答えを発表してくれるなどのプログラムを
個人応募から出しました!
 
私が気をつけていた点としては、
グループの児童が苦戦しているときにはヒントを与えたり、
個人応募する一人でもくもくと取り組む児童には、
分からないことがあれば質問したりできるような環境にすることを心がけていました。
 
コンテストで受賞には至りませんでしたが、
児童にとってとても良い経験になったと思いますし、
自分たちが考えたものがうまくいくと嬉しいというのが大きかったです。
 
プログラミング的思考力を養う時に、パソコン上だけでは、
想像しきれない部分もあるためPepperが実際に目の前にあった方が理解しやすく、
うまくいかない理由なども児童が考えやすいと感じました。
また達成感もより一層高まったと思います!
 
普段は表立って発言しない児童や他の教科では消極的な児童が、
意欲的に発言してくれたので、実際にPepperがいることによる効果はとても感じました✨
 
 
編集部:
Pepperがいることで勇気を出してくださったり、積極的に意見を出したり、
クラスの皆さんが仲良く過ごしてくださって大変嬉しいです♪
 
プログラミングの授業以外ではどのようにPepperを活用なさっていましたか?
 
宇田津校長先生:
児童が自由に触れられるよう休み時間には校長室の前に置いたり、
廊下を歩かせたりしていました。
あいさつ運動や英会話アプリを使用して
2年生から6年生まで多くの児童がPepperと触れ合いました!
 
私自身もプログラミングを学び、
私の代わりにPepperが朝会や参観日にスピーチするようプログラミングし、披露しました✨
特に記憶に残っているのは、入学式の式辞で、Pepper をステージの袖から登壇させ、新入生向けの挨拶をさせたことです。私自身との掛け合いの場面も設定し、その場でうまく進行できたので、安堵しました。
 
編集部:
校長先生ご自身もプログラミングを学び、
Pepperを活用してくださったんですね👀✨
 
多田先生はもともとプログラミングの経験があったのでしょうか?
 
多田先生:いいえ。
私自身、元々プログラミングに詳しいというわけではなかったため、
最初はタブレットをひたすら触って、ひたすらPepperを動かしてみて・・・
放課後は校長室に行って校長先生と一緒にPepperを動かしながら試行錯誤を重ねました!
 
編集部:
校長先生と多田先生、お二人で一緒に取り組んでくださったのですね!
相乗効果もあり、より良いプログラミングを作っていただけたのではないでしょうか✨
とても素敵な先生方にPepperを活用いただきとても嬉しいです✨👀
 
 
編集部:
Pepperが実際にやってきたことやコンテストに応募して
なにか児童の皆さんが変わったなと思う部分はありますか?
 
宇田津校長先生:
Pepperが加納小学校へやってきて実際に動く姿を見て、
児童のみんなが「驚く」とか「感動」するというのは、
やはりなかなかこれまで経験できなかったので
とてもよかったんじゃないかなと思っています。
 
多田先生:
Pepperが、校長室の前で挨拶してくれたり、
朝礼の時に校長先生の代わりにお話してくれたり、ラジオ体操をしてくれたりと、
「してくれる」が目立っていましたが、「動かそう」という気持ちに変わっていったのは
Pepperとプログラミング学習のおかげだと思いました。
それを機に、「こうしたいああしたい」という児童たちも増えたのかなと思います。
 
自分たちの課題意識に基づき、先を見越して積極的に動ける児童が増えたことがとても良かったです!
運動会など各行事においても、学校のため、地域のためにと目的をもって自ら動く姿が以前よりも多く見られるようになりました。
 
6年生がプログラミングをしたPepperを、
他の学年に見てもらったり体験してもらう機会が作れなかったりしたのは残念だったので、
また機会があった際には係活動や委員会活動など学校全体の活動に繋げ、
放送委員の一員としてしゃべらせたり発表させたり、
Pepperが靴箱の前で全学年に挨拶を促すなど活用を広げたいです!
 
また、私はパソコンクラブも担当していたため
全校で共有できなかった反省をすぐに生かし、
クラブ活動の中で4、5、6年生がPepperを動かしました。
最後に、クラブ活動の時間に今までなかったこともぎゅっと詰込み、
中学生になった時、進級した時に経験を生かしてリードできたり、
クラスの子たちに教えてあげたりなど
今後に繋がっていけばいいなという思いを込めました✨

<多田先生のインタビューの様子>

編集部:
総合的学習の時間や休み時間を使い、
多くの児童のみなさんがPepperと触れ合ってくださいました♪
児童のみなさんが意欲的に取り組んでくださり、
また、先生方も児童のみなさんのためにたくさん工夫し
Pepperを活用していただいた事例です!
 
努力を惜しまない先生方と、
その姿をみて成長を遂げる児童の皆さんがとても素敵でした✨
 
宇田津校長先生、多田先生、
素敵なお話をお聞かせいただきありがとうございました!

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