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視聴数が約2倍に増加!スノーボードイベント開催前のプロモーション戦略について【COWDAY SLOPE2024】

COWDAY SLOPE2024というスノーボードのスロープスタイルの競技会を今年も無事に終えた。2年前からFIS公認のアジアカップというグレードの大会になり、若手スノーボーダーたちの世界への登竜門のような立ち位置の大会だ。多くのスポンサー企業にサポートいただき、成り立っている大会であるため「大会ができるだけ人の目に触れる、外部に露出する」ということは運営・企画側としては極めて重要なミッションである。

その一つとして毎年、決勝戦をYouTubeで無料ライブ配信を行っている。若者たちが真剣勝負する姿は美しく、劇的なドラマもあったりして見応えあるコンテンツだ。スノーボードの大会は物理的に足を運んで現地で観戦することは難しいので、このライブ配信は大会が外部の人の目に触れる大きな接点である。つまり、この配信をどれだけ多くの人に届け、見てもらうかというのが非常に大事なことだ。というわけで、目標を「当日のライブ配信同時視聴者人数を1,000人」というところに設定し、施策を進めた。

新規ユーザーのイメージ

毎年、ライブ配信を続けてきて、従来のプロモーションで既にコア層の人々は認知してくれていて、大会を見てくれるという理解だ。ということはもう少しライトな層にアプローチしないといけない。そこで以下のイメージのユーザーを新規ユーザーとして進めることにした。

スノボ経験2回~3回くらいで、スノボの映像が流れていれば手を止める、年齢は幅広め(20代~情報感度の高い40代)

我々がやったこと

予算の使い方としては、基本的には人の稼働が主で、その他はほぼ使っていない。

インパクトのあるビジュアルの展開

これまでは大会イメージの色合いが強いビジュアルを展開していたが、今年は人(出場者)にフォーカスしたものを出した。また、各選手が各々、世界で活躍したことでさらに話題を呼んだ。

話題を呼んだメインビジュアル by @momomomokao

有力ライダーの招待

知名度のある有力なライダーに出場してもらうことはシンプルに注目を浴び、大会の格を上げることに関わってくる。今年の大会は早い段階から有力選手に声掛けを行った。また、それぞれにキャッチーな異名をつけ、ライダーへの親しみやすさを持たせた。

長谷川帝勝(ハセガワ タイガ)
村瀬心椛(ムラセ ココモ)

メディアへのアプローチと情報の拡散

大会前に2回のプレスリリースを牛乳石鹸を通して実施。リリースは、メディア取材依頼にランディングさせることで新規の取材依頼の獲得を目指した。また、地方新聞やメディアなどには手書きのダイレクトメッセージでアプローチを行った。結果、問い合わせ7社、そこから当日現地取材5社を獲得。

2回のプレスリリースを実施

中日新聞では大会前にも記事を発信していただき、その中でライブ配信URLのQRコードを掲載してもらった。

中日新聞で大会前に掲載された記事

新規層向けの縦型動画施策

ここに一番力を注いだ。これまで、過去の大会映像の切り抜きを主に掲載していたが、スノーボード初心者が大会を楽しめるコンテンツを制作。大会前1~2か月前に合わせて、当日までに計18本を配信した。

リール動画での展開

これまではフォロワーが主であったが、上記のエントリー層向けの動画はフォロワー以外へのリーチが多く、我々が接点を持ちたい層に届いていた(はずだ)。

フォロワー以外からのリーチが増加した

結果として、狙い通りにフォロワー外のユーザーへ届けることに成功している。

Instagramデータ
期間:2023/12/18-2024/3/2※大会期間含む
コンテンツ視聴者:244,343 (フォロワー:3,346/フォロワー外:240,997
プロフィールアクセス数:22,960人
フォロワー:3,470人(+903)

リール動画で使った素材は、他の縦型動画の配信チャネルからも配信を行った。

使えるチャネルはほぼ使った

SNSキャンペーン施策

ライブ配信の実施をできるだけ接点多く伝えるために引用リツイートでのキャンペーンを行った。5日間行い、総リツイート数約180を記録。ライブ配信の概要が載っているプロフィールへのアクセス数は増加した。

引用リツートでクイズに答える形式

白馬駅前でのチラシ配り

オンラインだけではなく、現地での地道な活動も行った。

白馬駅前でのチラシ配布
チラシの設置


結果

上記の施策の結果、同時視聴人数約1,500人を越え、昨年比でいうとほぼ約2倍の成果をだした。オンラインでの取り組み・注目選手の出場が一番大きな要因だったと推察するが、それぞれの地道な取り組みが結果に繋がったのは間違いない。目の前では積み上がっているのか分かりにくいが、コツコツ積み上げてきたことによって数字に変化が出たのである。




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