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Super-Takumar 35mm F3.5

久しぶりにレンズを買いました。…といっても、数十年前の古いレンズですが。
ドイツの古いフィルムカメラやレンズが大好きな私にとっては、異例の日本製、Pentax SV用のレンズです。Super-Takumar 35mm F3.5。昨年秋にプラハでFlexaretを買いましたが、レンズを買うのは実にSummaron 35mm F2.8を買って以来かもしれません。

実は私が最初に使った一眼レフはNikon Fでした(いくらドイツ製が好きでも、一眼レフに限っては絶対日本製だと思っています)。しかし、このカメラ、非常にカッコイイのですが、やけにデカくて重いのです(Rolleiflexとさほど変わらない重量があります)。M型Leicaを使い慣れている私。「35mm判カメラのくせに、なんでこんなにデカくて重いんだ」と常々思っていたのですが、ある日夫が軽快にぶら下げているPentax SVに目がふといったのです。

これだよ、これこれ。そう思った私は、Nikon FとPentax SVを交換してもらいました。このPentax SV、Nikon Fよりも一回り小さくその分軽いのですが、しかしながら、カメラについていた55mmという画角のレンズが私には合わず、ほとんど使わないまま放置していました。

先日、試験勉強に飽きて、ボンヤリと中古カメラ店のオンラインショップを眺めていたところ、懇意にしているオーストリアの中古カメラ店から「mint」という状態表記のSuper-Takumar 35mm F3.5が出品されているのを目にしました。実はこのレンズのことは前から知っていたのですが、実用機だったPentax用のレンズには押し並べて酷使された過去が刻まれているものが多く、なかなか購入に至らなかったのです。しかし、信頼しているこのカメラ店が「mint」と判定しているのなら間違いない。早速購入することにしました。そして届いたレンズは本当にレンズも外観も本当に新品のようでした。トリウムレンズである55mmが黄色く変色しているのに対し、このレンズは非常にクリアなので、これならカラーフィルムも使えそうと、思わず心が弾みました。

その踊る心を抱えつつ、早速昨日テスト撮影してみました。

例によって例のとおり、夫の顔がバリバリ写っている写真が大半を占めているため、ここに投稿できる写真はあまりないのですが、以上4件がSuper-Takumar 35mm F3.5で撮った写真です。

レンズを購入した後、このレンズについて色々と検索して調べてみたのですが、「暗いレンズなので、ファインダーも暗くなり、かなりの確率でピントを外す。特に近接撮影でピントを合わせるのは難しい」といった要旨のことが書かれているサイトが何件かありました。ですから、昨日は若干緊張して撮影に挑んだのですが、屋外での撮影はもとより、夜間屋内の撮影でもさほどファインダーが暗いと感じることはありませんでしたし、近接撮影してもピントが外れることはありませんでした。ただし、これは私が必ずしもベスト・コンディションとは言えない数十年前のカメラばかり使用して10年以上写真を撮影しているため、相対的に暗くない、ピントを外さないというだけの話かもしれません(実際、Leica II Mod. Dのあの鍵穴のようなファインダーとボンヤリした二重線を見てしまった暁には、それより暗く見辛いファインダーを探すのは難しいと思っています)。

…というわけで、今まで長らく放置していたPentax SVですが、35mmという最愛の画角のレンズも手にしたことですし、今後はもっと積極的に使っていこうと思っています。いやいや、楽しいねえ。

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