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Maria Laach

Maria Laachってご存知ですか。 現在も活動を続けている修道院がある素晴らしいい自然に囲まれた場所です。そして、週末は買い物客で賑わう場所でもあります。修道院と自然豊かな場所が何故買い物客で賑わうのか疑問に思った方は、どうぞこの記事を読んでみてください。2022年4月に書いた記事です。 ドイツ語C1試験を終えた日の夜、私は思わず呟きました。 「どこか綺麗な場所へ行きたい」 夫が応えました。 「よし、行こう。どこかいい?」 森があって山があって大量の水があって、しか

    • Tübingen

      今日はチュービンゲン(Tübingen)の写真を投稿します。仕事がある夫をシュトゥットガルト(Stuttgart)に残し、10年前の夏、一人で出かけた街です。写真はで全てRolleiflex 2.8FとPRO400Hで撮影しました。 チュービンゲンには1477年に創設された古い大学があり、その昔、私の古い友人がこの大学に留学していました。 「チュービンゲンってどんなところ?」 「すごい田舎だよ。けっこう方言がきつくて、大変だった」 かつてそんな言葉を交わしたことを、シュトゥ

      • Leicaってどうなのよ

        客観的な評価とは全く別のレベルで、あるカメラに対する「合う、合わない」というどうにも捨てきれない個人的かつ感覚的な相性ってあると思います。 私の場合、人生で最初に自分で買った本格的カメラであるHasselblad 500c/mは、いくら使っても一向にピンときませんでした。ドイツに移住する時一緒に持ってきて、やはり写真を趣味にしている夫に、丸ごと「これ、使って」と手渡して以来、このカメラには一指たりとも触れていません。その後も色々なカメラを試してみましたが、しばらく使った後「

        • Rolleisoft

          Rolleisoft。Rolleiflex用のソフトフィルターです。ずいぶん昔に買ったものの、全く使わないまま長らく放置していました。イタリア旅行の準備をしている時にそれを偶然発掘して、イタリアへ持っていったのですが、何せ全く使ったことがないフィルターなので旅先で撮影に失敗することを恐れ、結局使わずに帰ってきました。 昨日の午後、近所で咲き始めた菜の花を見るために出かける時、ふとそのことを思い出して使ってみることにしました。 Rolleisoftには「0」と「1」の2種類

        Maria Laach

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        • 旅について
          42本
        • ドイツで考えたこと
          21本
        • 写真について
          38本
        • 文学について
          20本
        • 美術について
          6本

        記事

          はるか遠い未来の人へ

          前回の投稿で書いたように、先月3月末、私たちはシエナに4日ほど滞在しました。そしてその後、夫の遠縁の叔母が待つフィレンツェへ向かいました。今日はそこで撮った写真を投稿しようと思います。 話はフィレンツェから大きく逸れますが、昨日オンライン・ショップでAugust Sander(1876-1964)の写真集を購入しました。August Sanderは、私が最も好きな写真家の一人です。ポートレートで有名な彼が、第二次大戦中メチャクチャに破壊される前のケルンを撮った写真を集めた本

          はるか遠い未来の人へ

          Siena

          夫にとっては母親代わり、私にとっては欧州の母である夫の遠縁の叔母が住むイタリアへ8日間ほど行ってきました。3月末のことです。叔母が住むのはフィレンツェですが、今回はその前にシエナに滞在しました。今日はその時撮影した写真を何件か選んで投稿しようと思います。 ギムナジウムの旅行で初めてイタリアに行って以来その魅力に取り憑かれ、その後何十年間にもわたり数えきれないほどイタリアを訪れている夫に「イタリアで最も美しい街」と言わせるシエナ。「シエナ」というその街の名からして、私には美し

          ドイツの大学で英語を読む

          今日の記事は、最初に学籍登録した公立大学通学に挫折した後間もない2022年11月に書いた記事です。ちょうど、昨日noteに投稿した以下の記事の続編にあたるので、ブログから転載することにしました。 学籍登録した大学への通学を断念し、最寄り都市にある大学の講義を聴講し始めて2週間経ちました。そして思ったのです。ああ、私は学籍登録する大学を間違えた。通学時間は非常に大きなファクターだった。私はドイツ鉄道をまだまだ舐めていた。 この最寄り都市への大学へはバスや路面電車を乗り継いで

          ドイツの大学で英語を読む

          長かった2年半

          ある日、「去年の今頃は、ポルトにいましたよ」とiPhoneが教えてくれました。 私は、コロナウィルス禍の終わりが見えてきた2021年11月にドイツの大学へ進学することを決めました。日本で4年制大学を卒業しているため、学歴としての資格は既にありますが、それに加えC1レベルのドイツ語能力を証明しなければなりません。長期間ダラダラ試験勉強しても、私の性格上効果は上がらないと見込んだので、短期集中。試験勉強期間を3ヶ月に限定し、2022年2月にC1試験を受験することにしました。コロ

          長かった2年半

          カメラの維持費

          少し前のことになります。 ある日、散歩に持ち出そうとRolleiflex 2.8F Planarを手にした時、裏蓋の貼り革の縁が剥がれてきていることに気付きました。手元にある接着剤でテキトウに貼り付けてしまおうかと思ったのですが、以前どこか(確か、カメラ修理を職業としている方のブログだったと思います)で、「貼り革を不適当な接着剤で貼り付けてしまうと、修理の際に上手く剥がすことができず、その結果貼り革を傷めてしまう」といった内容の文章を目にしたことを思い出しました。そこで、長

          カメラの維持費

          Bad Ems

          その生涯を閉じる前の約20年間、ドストエフスキーは断続的に何回もドイツを訪れています。一昨年とある本を読んで以来、私はその足跡を追うように毎夏ドストエフスキーが訪れた場所を旅するようになりました。最初はドレスデン(Dresden)、去年はヴィースバーデン(Wiesbaden)、そして今回はバート・エムス(Bad Ems)。 私とドストエフスキーとの付き合いは長く、最初に読んだのは大学進学を控えた高校最後の春休みでした。ドストエフスキーの小説は、その世界観を何某かの形で感受で

          ドイツのクロワッサン

          ドイツのパンというと、私の頭に真っ先に思い浮かぶのが黒パンです。様々な種類の麦の粉の配分を変えたり精製の度合いを変えたりして焼かれるパンは、実に色合いが豊かで見ていてあきません。味も食感もそれぞれ微妙に異なります。概して、私はドイツのパンは非常に美味しいと思うのですが、それでも一つ、移住当初は納得がいかなかったパンがありました。それはタイトルにもある通り、「クロワッサン」と名付けられたパン。以下は、そのドイツのクロワッサンについて、2020年4月にブログに書いた記事です。

          ドイツのクロワッサン

          スイスのドイツ人

          「スイスの学校に馴染めない」 ある日のこと。夫の勤務先で講演会が開かれることになりました。講演者はスイスのルツェルン大学の方だそうです。 「スイスからここまで来るのは大変だね(ドイツ鉄道の運行は、遅延・キャンセル・ストライキてんこ盛りで全く当てにならないから)」というと、夫は「いや、彼はフランクフルトに住んでいるドイツ人なんだ」と言います。ビックリしました。「じゃ、毎週出講日にはフランクフルトからルツェルンまで通勤してるの?それこそ大変じゃない」と答えました。あ、でも、車持

          スイスのドイツ人

          ドイツの春

          昨日、森へ行ったらBärlauch(ramsons)の新芽で地面が緑に染まっていました。この辺りではまだ寒い日が続き、最低気温が氷点下まで下がったり、時には雪が降ることも珍しくありません。しかし、確実に春が近づいてきていることを感じます。昨日目にしたBärlauchの花が散る5月中旬までが、一年で一番楽しい季節で、様々な花が次々と咲き、毎日のように違う風景を楽しむことが出来ます。 日本を離れて10年以上経ちますが、未だに時々私を訪ねて古い友人たちが遥々ドイツにやってきます。

          ドイツの春

          Ulm

          すでに約2年も前のことになりますが、2022年7月最後の週、ウルム(Ulm)というバーデン=ビュルテンベルク州にあるドナウ川沿いの中規模都市(日本の感覚からすると、小さな街)へ行きました。川を渡ればバイエルン州です。ここには教会建築の中では未だに世界で一番高いと言われれる塔を戴く大聖堂(Münster)があります。この「世界で一番高い」とは一体どのくらいの高さなのか、一度は自分の目で見てみたいと以前から思っていました。この頃はまだコロナウィルスの感染拡大傾向が安定しておらず、

          魔法の箱

          今でこそ、そのアカウントを完全に削除し、eBayからは足を洗った私ですが、数年前までは「パトロール」と称し、毎日のようにeBayに様々な検索語を入力してカメラやレンズを眺めていました。そんなある日、私がふと見つけたのはイギリスのカメラ店から出品されているフランスで作られた木製のピンホールカメラでした。 「なにこれカワイイ」 確か「購入する」のボタンをクリックするまで1分とかからなかったような記憶が…。しかし、今考えれば、人差し指が動いたこの瞬間から、私とピンホールカメラとの格

          Super-Takumar 35mm F3.5

          久しぶりにレンズを買いました。…といっても、数十年前の古いレンズですが。 ドイツの古いフィルムカメラやレンズが大好きな私にとっては、異例の日本製、Pentax SV用のレンズです。Super-Takumar 35mm F3.5。昨年秋にプラハでFlexaretを買いましたが、レンズを買うのは実にSummaron 35mm F2.8を買って以来かもしれません。 実は私が最初に使った一眼レフはNikon Fでした(いくらドイツ製が好きでも、一眼レフに限っては絶対日本製だと思って

          Super-Takumar 35mm F3.5