「三角食べ」という言葉がある。

小学生学校給食の際、「パン」と「牛乳」と「おかず」をバランスよく飲み食べなさいとよく言われた。晩ご飯もご飯とメインおかずと副菜をバランスよく食べなさい、と。この考え方はご飯を食べるときだけでなく様々な思考にも当てはまる。「バランスの悪い人」とか「オタク」のイメージが悪いのは昔ながらのこの考え方によるのかもしれない。（最近はオタクに対する偏見もちょっと薄れてきたように思うが）

私は私を形成する「家庭」「仕事」「趣味」の３つで心の平静を保っている。でもバランスよく３つを配分するというイメージとはちょっと違う。私の場合、３つのうちの２つが上手くいっていれば、あとの一つが上手くいかなくてもまぁなんとかやっていける。「家庭」が上手くいかなくても「仕事」と「趣味」があればまぁなんとかなってきた。

この３つとも同時にうまくいかなくなったということは今までない。何かがダメな時は別の何かが助けてくれる。私はそうやって幾度となく苦難を乗り越えてきた。

オタクのような、何か一つに特化した能力を持っている、持つことのできる情熱を持っている人にものすごく憧れる、が、バランス重視の私には無理だなと思う。人は自分にないものを欲しがるが、一つの方角からだけでなく、視点を変えるのは風向きを変えるのと似ていると思っていて、その風が他のことにも役立つのかなって思っている。
そのいろんな方向から吹く風がぶつかれば、竜巻とまではいかないにしても、つむじ風程度の力が持てるかも知れない。そんな力を持ちたいなって思う。

#エッセイ #考え方の話 #バランスの取り方