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学校に行かない選択とどう向き合うのか

ここ数年、この時期は、夏休み明けの子どもたちに向けて、「学校に行かない選択もあるよ。」というメッセージが多く届くようになったように思います。

わが家でも、学校に行かない選択を、本人が、親が、みんなで受け入れたタイミングがありました。それを経験したものとして、今感じていることを言葉にしてみます。

わが家には、17歳の息子(学年的には高2、学校に所属せず。)と高1の娘がいます。二人とも学校に行かない選択の経験者です。

息子は、幼稚園から集団に属することが苦手でした。それでも、私は担任の先生や幼稚園、学校と連携して、息子の気持ちをフォローできる環境や、安心して過ごせる環境を作ることを大切にして、息子の成長を見守っていました。小学校の時は、学校を休む選択があることは伝えていましたが、「学校に通う」ことを前提としていました。中学になり、学校に対して前向きな発言も出てきた、学校で学ぶことも楽しめるようになってきた、と親の私は感じた時期もありましたが、3学期に彼の心身が拒否反応を示し、学校に全く行かなくなりました。

「小学校のときは、家も学校もしんどかった。」
「逃げ場所がなかった。」
「いやだというのに、その言葉を聞いてもらえなかった。」
「もし、小学校の時に、今みたいに理解してもらえる環境があったら、違った結果になってたんかな。」
今になって、息子が私に伝えたことです。一方で、
「小学校の時に頑張ってたから、学校に行かなくなっても交友関係がきれることがない。あの時の努力が、友だちとの信頼関係に繋がっている。」
ということもいっています。

娘は、小5までは学校を拒否する兄の気持ちが全く理解できないようでした。「学校に行って、教室で勉強するのは当たり前。」と、息子の前でびしっというくらいに。でも、小6の時のクラスの状況が、彼女に大きな負担をかけ、学校に行けない、クラスに入れない、という経験をしました。
娘も私も、中学に上がって、環境が変われば大丈夫かなと、考えていたのですが、結局、中学でもクラスがしんどかったり、学校に行くことを負担に感じて、五月雨登校、別室登校、全く行かない不登校の時期がありました。
それでも、娘の場合は、学校に行きたい気持ちがあり、高校受験で希望の高校に行きたい!という気持ちが後押しとなり、中3の2学期から教室で学ぶ日々を過ごしました。

公立高校は不合格でしたが、私立高校は希望した高校に合格し、高校生活をスタートさせました。そしてその中で、
「私はなぜ、ここで過ごしているんだろう?」
「学校がないときの気持ちの軽さがすごい。」
と感じるようになり、今後自分がどのように過ごしたらいいのか、迷いが出ているようです。

中高生時代は、将来に向けての不安や期待があるころなので、息子や娘が特別にしんどい想いを抱えているわけじゃないんだろうなと感じていますが、子どもたちの中にあるもやもやに対して、本人が必要とするときは、しっかり寄り添い、時に必要なサポートも外部に求めていこうと考えています。

子どもが学校に行かない選択をするとき、子ども自身の問題だけじゃなく、親やその周りの人たちの中にある問題も、関係してくることがあるな~と感じています。それを、当事者だけで解決することは、とても困難な道のりであることが多いとも感じています。

私は、自分の経験や、現在行っている活動を通して、誰が悪い、何が悪いと原因探しをするよりも、客観的な視点を持ち適切なサポートをしてくれる場や人と繋がることが大切なんだと考えています。

こんな記事を発見しました。

不登校支援を行う3団体と、精神科医の方が共同で作った「学校休んだ方がいいよチェックリスト」。子どもに寄り添う中で、ヒントになるかもしれないので、一度みてみてはいかがでしょうか。

どこかの家族の笑顔に繋がりますように。

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