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ヨーロッパ文化教養講座(「イングリッシュ・ペイシャント」 鑑賞記)

2023/04/11
NHKBSで「イングリッシュ・ペイシャント」を観た。
1996年のアカデミー賞作品賞受賞。
「リプリー」のアンソニー・ミンゲラ監督作品だということで、前から観たいと思っていた。

映画の内容:
舞台:
舞台A. 第二次世界大戦終了直前の北イタリア 
ナチスと連合軍の戦いは未だ続いている。

舞台B. 第二次世界大戦前~戦争開始までのアフリカ北部砂漠地帯
(英国領と思われる)
遺跡発掘とそれを名目にした軍事用地図作成に多くの人が関わっている。

登場人物:
主人公 ラズロ・アルマシー(演:レイフ・ファインズ) ハンガリー人の貴族 (注:ハンガリーは第二次世界大戦ではナチスと同盟を結んでいた。)
ヒロイン1 キャサリン・クリフトン(演:クリスティン・スコット・トーマス) 英国人貴族?
ヒロイン2 ハナ (演:ジュリエット・ビノシュ)カナダ人看護師

主要な脇役:
デヴィッド・カラヴァッジョ (演:ウィレム・デフォー)カナダ人諜報部隊員 苗字からみて、イタリア系だと思われる。
ジェフリー・クリフトン(演:コリン・ファース)ヒロイン1 キャサリンの夫
キップ(演:ナヴィーン・アンドリュース)シーク人 英国陸軍地雷処理班

ストーリー展開:
1. 舞台Bで、主人公が操縦し、ヒロイン1が乗った複葉機が敵軍の攻撃で墜落炎上。
主人公は全身やけどを負い、原住民の介護を受け、舞台Aの連合軍の医療拠点で、ヒロイン2ハナの看護を受ける。主人公はショックで記憶を失っている。

2. 主人公の病状は重篤で、移送に耐えられないと判断したヒロイン2は、
廃墟となった教会に主人公を運び入れて看病(といっても、モルヒネを打って看取るしかない)することとなる。 
そこに脇役のカラバッジョやキップが登場する。

3. この後、主人公の記憶を取り戻す過程で、回想の舞台Bと現実の舞台Aの場面が行き来する。

舞台Bでは、主人公とヒロイン1が不倫関係になったいきさつ。
不倫関係に悩んだヒロイン1の夫の取った驚くべき行動。
最終的に、ヒロイン1を複葉機に乗せて運んだ理由。
などが、語られる。

舞台Aの教会内では、ヒロイン2とキップが愛し合うことになった。
カラバッジョが主人公に恨みを持った理由。
などが、語られる。

4. 最後は、ヒロイン2は、キップと別れ、主人公を看取り、カラバッジョの手配したトラックで、教会を立ち去る。

コメントと感想:
1. この映画の魅力は、アフリカの風景(特に砂漠地帯)の美しさと、戦争で荒れ果てたイタリアとの対比。それに彩りをつける人間(俳優)の美しさだと思った。

2. 内容的には、「どうして?」と思うことが多く、感動したという感想にはならないが、多分、10年後にまた、放送されたら、観てしまうだろうなと思った。 アカデミー賞作品とはこういう作品なのだろうと思う。

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