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ヨーロッパ文化教養講座(「クラシック倶楽部 故メナヘム・プレスラー ピアノ・リサイタル録画鑑賞記)

2023/06/14

今年5月6日に逝去したピアノの巨匠メナヘム・プレスラーを追悼し93歳の時の来日公演を再放送。貴重なインタビューとともに、観客総立ちとなった名演をお送りします。

【曲目】シャコンヌ(ヘンデル作曲)、前奏曲集 第1巻から「デルフィの舞い姫たち」「帆」「亜麻色の髪の乙女」「沈める寺」「ミンストレル」(ドビュッシー作曲)、マズルカ ロ短調 作品33 第4、マズルカ 嬰へ短調 作品59 第3、バラード 第3番 変イ長調(ショパン作曲)、月の光(ドビュッシー作曲)【収録】2017年10月16日サントリーホール

NHKクラシック倶楽部ホームページより

2023年5月6日に、メナヘム・プレスラー氏が99歳で亡くなった。
93歳の2017年にサントリーホールで来日コンサートを開いたことは知らなかった。

映像を見ると、杖をつき、介助を受けながら、スタインウェイのピアノにやっとたどり着くほど、体力は衰えていたと思うが、2時間の演奏会を最後まで手を抜かずに、丁寧な優しい音で弾き終えた。

プレスラー氏に限らす、コンサート・ピアニストの演奏を見て良く思うのだが、肩から手先までロボットの様にしっかりとした腕を皆持っていて、演奏のときだけ装着するのではないかと思うほどだ。
長年の鍛錬の結果がこの腕なのだろうと思った。

小生は残念ながら、プレスラー氏を知ったのは、同じクラシック倶楽部で、庄司紗矢香と共演した、2014年の素晴らしいブラームスのヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」を演奏したときだ。つまり、プレスラー氏は既に90歳だったことになる。

このライブはCDも発売されたので、小生の愛聴盤の一つになっているが、ピアノの伴奏はヴァイオリンを邪魔せず、しかも優しくしっかりとした音で鳴らしている。孫の年代の庄司紗矢香と息がピッタリ合って、今のところ「雨の歌」のパーソナルベストCDである。


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