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ヨーロッパ文化教養講座(シチリアの優雅な1日)

2023/07/09

題名ほど大仰なトピックではないが、昨日のイタリア語のレッスンで、都会と地方の生活のテンポが話題になった。

イタリア人の先生は、ナポリから内陸に入ったところの出身なので、イタリアでは南部になる。
ローマより北が北部、南が南部となるようだ。

弟がミラノに住んでいるので、若い頃(今でも小生から見るとお若いが)、ミラノに数年同居していたが、生活のテンポが本当に早かったそうだ。

あるとき、シチリアのタオルミーナに住んでいる同性(女性)の友達のところに、休暇で2週間ほど滞在したそうだ。

小生はシチリアには行ったことがないが、

「タオルミーナはシチリア島の他の都市と同様に古代ギリシャおよびローマ帝国の支配下にあり当時の神殿や遺跡を今に伝えている。古くから親しまれている観光地の一つで、『グラン・ブルー』など映画の舞台としても知られている。」(WIKIより)

ということで、さぞや良い観光ができたと思ったら、とんでもないということだった。

その友達と、朝9時に起きることを約束したので、先生は9時に朝食を取ってそれから出かけるものだと思っていたら、友達は本当に9時に起床して、それからシャワーを浴びたり、化粧をしたり、洋服を着たりと、たっぷり一時間以上かけてやっと支度が調い、「じゃあ、何か食べに行こう」と、言ってレストランへ出かけた。

そしてレストランでいきなり、「アペルティーボ(つまり食前酒とつまみ)」を注文し、たっぶり時間をかけて食事を済ませた。そして、午後3時頃になったら、今度は、本格的に昼食を食べた。
そして、8時頃になってお腹がすいてきたら、再度、アベルティーボの時間。
それで終わりではなく、夕食は、しっかりと23時ごろ食べて、家に帰る。
そしてまた、次の日は、9時起床。

というような、日々を過ごすはめになり、結局ろくに観光もできず、1日中何か食べたり飲んだりしていたと言っていた。

先生も自分は生活のテンポが遅いと言われる南部の出身だが、タオルミーナ人の優雅な時間の使い方には本当に参ったと言っていた。

多分、この生活をしていたら、体重を増やすことは楽にできるのだろうと思った。

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