12のアルバイトから得た知見  其の三

「他のバイトに変えて辛いくらいなら今辛いままの方がマシ」

という人が、本当にいた。何人か。

楽だけど退屈な場所。忙しいけど皆優しい場所。見かけは優しいけど根が暗い人が集まる場所。当然店の数だけ場所がある。全ての場所が辛いなんてことは絶対にないしそんな理由でアルバイト先を変えないのは損が大きい。

日本人は忠実すぎる。従うことに慣れすぎている。自分の手で何かを見つけ出そうという思考が、あまり働いていない。「人道的」に、「道徳的」に、あまり許容された話ではないかもしれないけど、アルバイト店員をこき使おうとする店なんて早く辞めるに越したことはない。「マジ辛いんだけど」なんて言っている時間にもどこかで誰かが楽しいアルバイトをしている。

ただ、勘違いしないで欲しいのは、アルバイトを始めたばかりの人にはほぼ必ず「辛い期間」が訪れる。「慣れの壁」だ。

目次

・慣れの壁

・容姿と理由,面接の話

・みんな人間こわくない

慣れの壁

前回も書いたが、頭で理解するのと身体で理解するのとでは少々勝手が違うらしい。身体で理解するには時間を要する場合がある。最初にハードな現場でこの壁を越えると後のアルバイトで辛さを感じることは少なくなる。また、そうした身体での経験は別の分野での応用がきくこともある。僕の場合、最初に接客を経験していたおかげでその後大学での作品発表の際、落ち着きをもってプレゼンに望むことができた。こういった緊張は、経験によってでしか解決できない場合がある。

こうした壁は日に日に越えるまでの時間が短くなる。レジ打ち、接客、調理、、これらのタスクは一度覚えてしまえば度々同じ苦労をすることはない。時間をかけて染み込ませた記憶はそう簡単には抜けないのだ。


容姿と理由,面接の話

容姿と理由。アルバイトの面接に通るか否かはほぼこの二つで決まる。

まず、容姿。見た目は関係無いという人はいるかもしれないけど、そんなことを言いながら採用連絡をいつまでも待ち続けてる人はけっこういたりする。飲食のアルバイトにおいて、面接会場で自我を出す必要はない。店側が求めているのは気持ち良さ。髪は短く整え髭は剃り、服装は青いワイシャツとGパン。

もちろん、長い髭を綺麗に整えてる人や奇抜だけど乱雑ではない髪型をみると気持ちいいなあと思うけど、一般の方10人が票を入れたら当選するのは青いワイシャツの彼だろう。

次に、お話し。結論から言うと、バイトに受かるには、明確な理由が一つあれば十分だ。予備校に行ってるなら「予備校費を稼ぐため」、大学に行ってるなら「学費を稼ぐため」、そんな具合でいい。理にかなっている一つの理由と違和感を覚えることの無い容姿でいれば大概受かる。

9割の店は人材に飢えている。僕はそう思ってる。

落とす理由がなければなければ受かる。僕はそう思ってる。

みんな人間こわくない

「店長がこわい」「やめられない」「おどされた」

情に熱い団体ほど抜け出しづらいなんてことはよくある。

そんなところは辞めてしまった方がいい。

辞める理由があれば辞めればいいし、ないなら続ければいい。

アルバイトなんてそんなものだ。そんなものでいい。

「社会の一員に成るための第一歩!」かもしれないけど、そんな社会を作ってるのも昔は子供だった人間達だ。こわくない。

「上の人」「偉い人」なんて、あってないようなものなんだから。




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