見出し画像

家のプリンターは、なくてもどうにかなると気づいた

冷蔵庫、洗濯機、パソコン、ドライヤーなど、普段使いするさまざまな家電。その中で圧倒的に「イライラさせられる度合い」が高いのは、私にとってプリンターである。

うちにあるのは家庭用インクジェットのカラープリンターだ。使うのは2週間〜1ヶ月に一度ぐらい。起動は遅いし、頻繁に目詰まりするし、インクはすごい早さでなくなっていく。一年ぐらい前からは、紙送りがうまく行かず空回りが続いてなかなか印刷できないことが増えてきた。さらなるイライラの原因だ。

思えば、家庭用プリンターは時代を経ても機能や使い勝手の改善がほとんど進んでいないのではなかろうか。例えば10年前だったら、パソコンも起動は遅かったし、使用中に突然フリーズして強制的に電源ボタンを長押しせざるを得ないようなことが起きていた。それが今やサッと起動し、フリーズはほとんど起きない。使い勝手は格段によくなった。

一方でプリンターはどうだろう。ブルートゥースでケーブル接続が不要のモデルは出ているようだ。これで面倒くささは幾らか緩和される。でもAmazonで家庭用インクジェットのレビューを見る限り、インクの減りの早さや目詰まりへの不満が数多く記されている。これらの点での大きな改善はされていないように見える(もし、私の勘違いなら教えていただきたい)。

なぜこんなことを書くかというと、不調が続いていたわが家のプリンターが1ヶ月ほど前にとうとう動かなくなったからだ。

12月中旬は、ちょうど年賀状の準備をする時期。もう覚えていないほど昔から、年賀状は家のプリンターで印刷して作ってきた。もっとも避けてほしいタイミングだった。

年賀状は年々減らしてきたが、十数枚は必須だ。数年前から軽やかに「脱年賀状」を済ませている子どもを羨ましくも思いつつ、そうはいかない義理や付き合いがある。

だから、早速Amazonで代わりのプリンターを探した。シンプルで一万円ぐらいの機種にするか、高いけどいっそレーザープリンターにするか。

そんなとき、妻が「もうプリンター、なくていいんじゃない?イラスト付きの年賀状を買って手書きすればいいし」と言ってきた。

その手があったか。家にプリンターがないと、どれぐらい困りそうか考えてみた。

普段の書類印刷は、必要ならコンビニでできるはず。仕事関係のものは、もともと家では印刷しない。

幸い私の家にはプリンターと別にスキャナーがあるから、手書きした書類をどこかへ送るときはPDF化してメールで送れる。

一番課題になりそうだった年賀状は、やはり親戚とかには写真入りのものを送りたかった。ここがネックになるかと思ったが、探してみるとこれもコンビニで解決できることがわかった。

スマホアプリを使ってデザインを選び、写真と加えたい文言を入れて年賀状に印刷できるサービスがあるのだ(知らなかった)。

これを使えば、手書きするのは送り先の宛名と、それぞれの送り先へのひと言メッセージだけになる。十枚ぐらいなら、住所の手書きも苦痛ではない。それで行こう!と決めた。

アプリでデザインと写真を決め、年賀状をコンビニに持ち込んでコピー機で印刷した年賀状は、十分な出来だった。印刷は1枚80円(ハガキ代除く)。それでプリンターもインクも不要になるなら高くない。

ということで、プリンターなし生活を始めて1ヶ月経った。今のところ不便はない。当分このまま続けていくつもりだ。

壊れたプリンターは、そのまま捨てるのはもったいない。小学生の子どもと分解して「こんな構造になってるんだー」と中身を確認した。サイズが大きいだけに分解のしがいがある。ローラーに使われていた金属棒を取り出して、剣みたいと喜んでいた。これも体験学習だ。

プリンターの分解は楽しかったが、しばらく使っていないものでもインクが内部に残っている。インクを流す細い管を動かしたりカットしたりすると、ダラッとそれがこぼれ出した。古新聞(10枚ぐらい重ねて)とかブルーシートを下にしっかり敷いてから分解するといいだろう。危うくじゅうたんに大きな染みを作るところだった。

あと、細いプラスチックがパキッと割れて破片が飛ぶことがあった。子どもも大人も目を近づけないことが大事。手には軍手、目には作業用のゴーグルを付けて保護しておくのが安心だ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?