記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【マンガ感想】才能か努力かとか【35/22年週刊少年ジャンプ】

あかね噺は盛り上がる展開じゃないのに、最高に良かったです。作話が上手すぎてやばい。
ルリドラゴンは作者体調問題で長期休載するようです。
あと、みらい健やか安定所で才能とかの主語のデカい話をしています。

星5個くらいを満点としてざっくり評価。
星1:下手い。
星2:悪くはない。このレベルなら満足。
星3:良い。このレベルなら嬉しい。
星4:非常に上手い。
星5:神。

ワンピース(1055話) -★★★

表紙&巻頭カラー。巻頭がくそ良いカラーでした。

尾田栄一郎「ワンピース」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)4, 5頁。

青っぽい灰色の影?がいい味出してます。
シャンクスカッコよ。

本編は木の人とかプルトンとか。
映画に合わせてシャンクスが出てきたっぽいですけど、4皇のくだりが有ったのでめちゃめちゃ自然です。
スゴイ。


サカモトデイズ(81話)-★★

佐藤田先生をやっつけるぞの回。
サカモトが話に入ってこないと不自然なので、電話連絡。

シンのレベルアップ展開はココでやるみたいです。
相手が先生で、了承済みですから命の心配はなさそうです。
丁度良い塩梅かもしれませんね。

毎回、毎回、命の危機をやるとダレますからね。

上手い事サカモトさんが手を出さないような状態に出来たので昌とセバの3人で先生に一撃入れるみたいです。
協力関係がシンの成長に繋がるならスゴイです。
シン自体の個人的な成長で解決する方が簡単ですからね。

成長と見せかけて最後はサカモトさんって事にならないと良いな。
そうなっても自然ですが。


呪術廻戦(192話)-★★

引き続き直哉くん芋虫verとの一戦。
ちょっと弓の描写とか分かりにくかったです。

真希が素手で倒して呪霊になったのを、さらに素手で倒す展開に期待。
ココで呪物に頼るよりは素手で行ってほしい。
突き抜けた方が面白そうな予感。


あかね噺(24話)-★★★★★

落語本編。名づけの意味や由来をしっかりとやる感情移入出来る噺でした。
あかねの落語は、個性を押し出すものでは無く透明な落語のようです。

ここで個性のお披露目でした。

は?いまさら????
となりました。

ここまであかねは”上手い”という評価(個性)だけで物語が進んできたんですね。今回を読んでハッとしました。
正統派のようなイメージを持っていましたけど、別にそれが押し出されていた訳でも無いんですよね。
そんな事がジャンプで成立するのかと。

展開自体はすごくジャンプらしい本作なのに、主人公の個性については棚上げしたままだったんですね。
それが気にならないくらいの面白さがあったという事。
末永先生も馬上先生もシレッとエグイことしてましたね。
これ、ハンター×ハンターのゴンと同じです。

からし&ひかるペアでキャラ立てついでに個性を打ち出しました。
そのタイミングで噺をやると、あかねにも分かりやすさが必要になります。
読者はそういう粒度で読んでいるでしょうからね。
なので、あかねの掘り下げとして”どんな落語をやるのか”を持ってきたと。

それが、透明な落語でした。

上手いですし、演技物に近いと考えれば本筋の一つです。
なんとなく流し読みしてしまいそうな一話ですけど、これまでの物語の構成を踏まえると感動すら覚えます。
両先生は、あかねの個性を半年以上寝かせていたんですからね。

あかね噺は本当にこういうところが好き。
神!かもです!


僕のヒーローアカデミア(361話) -★★★

堀越耕平「僕のヒーローアカデミア」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)114頁。

ギャグやん。
シリアスで辛い気持ちで読むことが多いので、たまに入ってると嬉しいです。
つまり、柿の種のピーナッツです。
入って無い方が好きな方も居るところも似ている。

でも、ねじれさんの語りはめちゃくちゃ死亡フラグ的で心配になりました。
一旦はサンイーターに期待。
主人公でも可笑しくない個性ですね。


ブラッククローバー(332話)-★★

連載再開のセンターカラー。

ここから連載も人気も復活する可能性もありますし、本当に畳む可能性もあります。
最近の傾向的には畳む方向でしょうか。

ルチフェロさん討伐から1年3か月後に飛びました。
アスタの叙勲式。

アスタは一等上級魔法騎士になり、ユノは大魔法騎士らしいです。
この辺はもうちょっと階級を整理してくれたら助かりました。
まあ説明的になりすぎても良く無いですからね。

ヤミさんの話を回収しつつ、アスタは告白&爽やかにフラれます。

さいごに魔法帝。
まとめに入ってますね。
魔法帝とガチンコバトルした後にキレイにまとめられるように準備した感じでしょうか。

作画が乱れてなくて非常に良かったです。


ウィッチウォッチ(72話)-★★

新キャラ。そして乙木家に入居。

唐突すぎてビックリしました。しかも女性キャラ。
たしかに一部屋空いていましたけどね。

倉持桃19歳。
強い作画で描かれるしょうもないギャグ。

篠原健太「ウィッチウォッチ」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)157, 158頁。

しょうもないけど嫌いじゃないです。
しょうもないついでに触れておくと、照れを表す「///」と篠原先生の立体的な表情は案外相性が良く無いですね。
立体感をつぶしてしまっています。

170ページ中段のアップでは頬に光が入っていて立体感を保っています。
ちょっと「//\//\/」こんな風になっているのも効果がありそう。

ということで、色気ムンムンの天然お姉さんが加入です。
ニコとやりたいイベントがあるのか、今後の展開を考えての事でしょう。
もしかしたら、物語のストーリを進めることを見越してかもしれません。
あんまり物語を進める必要のない作品ではありますけどね。

篠原先生の考えが分かりませんが、この一部屋は流動的に使っていくのかも。
今回の桃さんでやりたいエピソードを消化したら、修行終わりという事で卒業してもらって、新加入キャラへ~という流れもあり得そうです。

先の分からないジャンプですけど、「今年の新キャラはコレか~」とか「ウィッチウォッチでキャラ卒業したからもう○月か~」とかそういう風物詩的なマンガになったら面白そうとか思ったり。

とりあえず脈絡が無さ過ぎてなんともという事でいったん星2。


アオのハコ(63話) -★★★★

三浦糀「アオのハコ」(「週刊少年ジャンプ」1号、集英社、2022年)298頁。

センターカラーでもない普通の扉絵です。
でもこの構図なんでしょうね?

横になった雛。
優しく流れる長い髪。

なんですけど、リンゴ齧ってるし寝ているわけでは無さそう。
リンゴを齧ってる時に風に吹かれたように見えますが、髪は横になってるかのような垂れ方です。風ではこうはなりません。
よく見ると不自然ですよね。

今回の話と何か関連があるんでしょうかね?
次回以降気づけたらいいな。

内容は雛回。
トラブルとは言え、大喜と一緒に出来る事が嬉しいのが伝わってくる表情です。

前回から一貫して「大喜が王子様役で嬉しい」というセリフはありません。
言わないにしても内心で思ってしまう描写を入れるのも一般的です。

でも、入れないんですねぇ。
三浦先生ですから。

三浦糀「アオのハコ」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)左から190, 188頁。

右は目がキラキラしていて、ワクワクしているのを感じますし、左は顔に光が当たっていて希望や前向きな感情を感じます。

相変わらず描写が良いです。
いちいち言葉にしなくても伝わるから良い。

最後の「あの二人って付き合ってるのかな?」的なセリフも良かったです。
大喜にその気がある描写をしていないのが、アオのハコのこだわりの一つだと勝手に思っています。
過去のラブコメが当然のように入れてきた展開や表現を避けまくっていますよね。
ラッキースケベのお色気描写も、無限に出てくるヒロインも、気の多い主人公もアオのハコにはありません。

三浦先生は初めに提示した3人の恋愛物語を徹底して貫いていますし、なんでも文字にせずに表情を読ませる見せ方が多くて面白いです。

そして、大喜は千夏先輩が好き。
最初に提示したこの気持ちに沿った内容が続いています。
だからこそ、雛が健気に映り応援したくなってしまうんですが。

この方針を貫く上で欠点があるとすれば、雛と大喜でそういうエピソードが作りにくいという事です。
大喜が鼻の下を伸ばしたりしたら、作品が崩壊してしまいますからね。

でも、文化祭で白雪姫をやるってのに、キスシーンがあるってのに、つつがなく演目終わりました~って訳にはいかないですよね。
大喜にはドキッとしてもらう必要があります。
なんなら「スキかも」と思ってもらいたいです。

そこで「あの二人って付き合ってるのかな?」です。
周りがそういう空気を感じている描写です。
これを読者が読むことで、二人がそういう風に見えるという印象を植え付けられます。
大喜のキャラクタを崩壊させずに気の多い主人公ムーブが出来るってことですね。
次回どうなるか不明ですが、
あの二人って付き合ってるのかな?
異性の友達と恋人の違いってなんなんだろうな
これらのセリフは今後に活きてくると思います。

結論です。
白雪姫の演目中に大喜は雛の事を好きになって雛エンド!

最後だけ適当です。


霊媒師の心理学(読切) -★

センターカラー47ページ。
なんか久々な気のする大ボリュームの47ページ。

櫻井樹「霊媒師の心理学」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)197頁。

ジャンプか!?と思う大人で落ち着いたカラー。
しかし先生は99年生まれ。若い。

内容は霊媒師なんだけど、ちょっと良い話風味のやつ。

でも思ったより微妙でした。
すごく好きな人も居そうです。

個人的には3つ。
・主人公のバックボーンとメインイベントの橘さんのエピソードにシナジーが無い
・「友達として聞く」がエモく感じなかった
・親と会った子供の霊がどうなったか気になる

辺りが気になりました。

ページ数の割に分かりやすいエモの暴力が無いんですよね。
そこが雰囲気でもあり、良さでもあるとは思います。
しかし、少年誌的には主人公と橘さんから受ける印象を揃えて、読後感を分かりやすくした方が良かったと思います。

一応「心を救いたい」という共通点はあるような気もします。

次に、主人公のバックボーンへの導入がトーンでフワフワとした描写がされているんですけど、イマイチ刺さらなかったです。

櫻井樹「霊媒師の心理学」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)220頁。

いや、聞くんかい!って思っちゃいました。
これはたぶん簡単で、ここ以前に友達としても仲が良い描写があれば良かったのかな、と思います。

最後に、子供たちがどうなったのか気になりました。
そこは重要では無いかもしれないんですけど、橘さんと主人公の共通点を考えると気になります。
共通点は除霊師なのに霊の心を大切にしている事。
であれば、橘さんが規則?を破って起こした行動で子供の霊の心が救われた描写が欲しかったです。

それでこそ、読者は分かりやすい結論に安心して納得できます。
作品も良い物だと感じやすくなる気がします。

それに加えると、切り取り方も良く無かった気がします。

盛り上がりと切り取り方のイメージ

日常なら平坦である事が魅力になりますし、バトルなら大きな盛り上がりを作りカタルシスを演出します。
(バトルならその後により大きなバトルやカタルシスを想像させると読切としてはより好き。)

本作も”霊が集まってる”とか”三首とか言う強い霊がいる”とか”除霊をせずに子供の霊を捕まえる”とか盛り上がりっぽい物を作ってはいたんです。
でもたくさんの霊がなんかしたとか三首が強いとか無く終わっているんですよね。
唯一示したのが、子供を捉える主人公。

でも、この盛り上がりはメッセージと関連性が無いんですよね。
上の画像の赤字はそういう意味です。

どちらかと言うと日常系に近いしんみりしたメッセージなのかなと感じました。
だったら、捕まえる展開じゃなくて親を見た子供の霊をしっかり描写した方が良かったような気がします。

これって結構根本から否定していて、自分でも酷い奴だと思うんですけど、思っちゃったら仕方ない。

表情にハッとする画力も無かったですし、
練りに練った設定と展開のシナジーも無かったですし、
メッセージにピントの合った切り取り方も無かったです。

げきからのほしいち。


僕とロボコ(99話)-★★

サッカー。
黒子とかのパロでしょうかね。
私には刺さらなかったけどいつも通りロボコでした。


夜桜さんちの大作戦(140話) -★★

センターカラー。スパイの休日。

凶一郎たち。

物語の解釈をめぐって灰さんと意見が合わない。
昔と逆の解釈をしているところが胆でしょうか。

バトルの余裕さとかスタイリッシュさは良かったです。


アンデッドアンラック(121話) -★

上手くまとめて円卓へ。

ジュイスさんがどう出るのか。


PPPPPP(43話)-★

演奏後。

救いは無かった。
エモい救いは無く、敗者は去るのみ。

一番良いキャラクタだと信じたサイバくんは、許して欲しいけど、許されても動けないキャラクタでした。
もう何がなんだが。

救われないならなぜ描いたのか。
これがいづれ来るレイジロウの危機に回収されるフラグとなる事を祈ります。


マッシュル(118話) -★

シリアスバトル。

フィン君のお兄ちゃんめっちゃ強かったような気がするんですけど、滅多メタです。
フィン君が直せるからいいっしょくらいのノリでメタメタになってそう。
ちょっとかわいそう。


すごいスマホ(13話)-★

藻浦は平和的に警察へ。
自然な誘導で良かったです。

藻浦が良い奴っぽくなってて上手く纏まった感がありました。
もっともっとビックリの展開、頭脳戦を期待していたんですけど、無かったですね。

いや、これからなのかな?


高校生家族(96話)-★

テニスの大会。
マジでまとめに入ってません?

いきなり「それから時は流れ」とか入ってビックリしました。


エイリアンズ・エリア(9話)-★

今回は扉絵無し。

日常回。一応銀次さんのキャラ立ても兼ねていそうではある。
今週も影の描写が独特でした。


ルリドラゴン(休載のお知らせ)

「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年 420頁。

残念です。
非常に。
なんとかなれ。


LINNE(読切) -★★

ホラー?なのかな?

サスペンスって書いてありますね。
そういうもんか。

画力はありました。


地球の子(23話) -★

こちらも画力はありました。


みらい健やか安定所(読切) -★★★

ジャンプ・ショート・フロンティア読切17ページ。

DNAの運命論に絡めた夢を追う話。
これから増えていきそうな話ですよね。

みらいノートを信じている人の表情が張り付いたような笑顔だったり、お花だったりする表現は割と好きです。^^

テーマが個人的には刺さりました。

才能とDNA、それからAI

マンガ家みたいな職業は才能が必要です。
ですが、才能よりも圧倒的な努力こそがモノを言う技能職だと感じています。
才能の割合で言えば、陸上選手の真逆です。
それはそれでタチが悪い。

今後そういう適正診断みたいなので、夢を諦める人も居るんだろうなぁという所感。
ちなみに夢見てそれが実現する人は少ないです。
仮に適正がある人が0.1%だと仮定しましょう。
(適正が無くても成功する例がある事は重大事ですが、この際無視します。まず牛を球と仮定する論理です。)

いわゆるAIで診断した時どういう問題があるかご存知でしょうか?

現状の機械学習による判断だと全員に対して適正無しという診断をしやすい問題があります。
この診断で間違うのは適性のある0.1%に対してだけなので全員ムリと言っておけば正解率99.9%になるわけです。

有名な例として確立1%の癌診断をやろうとしたら全員健康として正解率99%に落ち着いてしまったものがあります。
まあ、学習データの割合を変えて回避できることも常識らしいです。

そういう個人の適正とはあっていない職業を選んでしまった人はいっぱいいると思うんです。
なんなら向いていない事を知りながら今も働いている方も多いと思います。
じゃあ転職したら良いのか?と言うと案外そうでも無い事が割と大人になってから分かりました。

能力の適正はあるけど、性格・趣向が向いていないパターン
能力の適正は無いけど、性格・趣向が向いているパターン

それぞれ居るし、そんなに簡単に向いているとか言えないよなぁ。という月並みな感想です。
そうなると自分で選んだ事が重要になってくるわけです。

こんな記事を未来ある学生さんが読んでいるとは思えませんが、おじさんからは「自分で選ぶと良いね」とおせっかいしておきます。
そうすれば、自分だけの責任で引き受けられますからね。

自分で選んだんだから、仕方ない。と受け入れる局面なんて無い方が良いんですけどね。
他人のせいにして狂ってしまうよりは良いでしょう。

転職するな。仕事を辞めるな。なんて言いたい訳ではありません。
常に自分で決定すれば、それが一番だという事。

個人的には、機械学習(いわゆるAI)やDNAによる診断にとても興味があるんです。
でも、こういうのって振り回される人多そうだなぁという話です。


ドロンドロロン(33話) -★

ユウジンさんの充電。

からのマッハ展開。

大須賀玄「ドロンドロロン」(「週刊少年ジャンプ」35号、集英社、2022年)499頁。

骸骨さんとのバトルには丸々一話使うかと思っていましたけど、わずか2ページ。

ドロロンッとなっているので復活とかもなさそうです。
この思いっきりの良さとか切羽詰まった感じを身に付けていれば違う未来もあったかも。


目次コメント

・すマホ(冨澤先生)

「週刊少年ジャンプ」23号、集英社、2022年、506頁

迷路でした。


さいごに

ルリドラゴンがまさかの休載です。
どうやら一時的な体調不良ではないようです。
心配ですが、祈るしかできません。

ブラッククローバーが帰ってきたと思ったら、まさかの展開です。

次の入れ替え時期は40号あたりでしょうかね。
ドロンドロロンが生き残れる未来は…。
さすがに無いですね。
ルリドラゴンの話を聞いて真っ先に思ったのはそれです。
一応そのくらいには応援しています。

一応終わるのは一つ少なくなるはずなので希望はあります。
キレイにまとめてると思いますが、まとめたからって終わらなくても良いじゃんとは思います。
なんか有名人がツイートしたりしていきなり人気爆発しないかな。

推しては居るけど、そういう面白さが無いんですよね。


とりあえず今週はそんな感じ。
来週はこち亀が載るらしい!!
楽しみです!

今週も最後まで読んで頂きありがとうございました!


この記事が参加している募集

マンガ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?