見出し画像

《2》アパレル業界の事例(ストライプインターナショナル)

今回は、「アパレル業界」の事例をお伝えします。

SDGsにはゴール12「つくる責任つかう責任」(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)があります。

このゴール12が話題になる時は、「食品ロス」の問題が取り沙汰されることが多いですが、実は「洋服ロス」も大きな問題になっています。


一般的にアパレル業界では、常に店頭に一定数の服が並んでいないと店としての体裁が成り立たないため、定価で売れると見込んだ数の倍の服を作るといわれています。
この慣習が売れ残りを増やす大きな原因になり、日本では1年間で29億着の衣服が供給されるうち、半分以上の15億着が売れ残っているといわれています。

そして、売れ残った衣服の多くはブランド価値を保つために廃棄処分されてしまっているという実態があります。このような課題がある中、岡山市にある「ストライプインターナショナル」という企業がSDGsを推進する取り組みをされています。


同社は、人気ブランドの新作ファッションアイテムが定額で借り放題の「メチャカリ」というレンタルアプリを展開されています。

1回に3点までの新品アイテムが何度でも借り換え可能で、気に入ったアイテムは返却不要。そして、60日間借り続けるとそのままプレゼントされるという仕組みです。まさに新しい形の「シェアリングエコノミー」の推進です。


また、同社は「母なる地球のために」という思いで、「エコクリーナーズ」(全国の自社路面店舗近辺にて若者を中心に行う街の清掃活動)や、岡山大学農学部と共同で取り組む「デニムリサイクル+グリーンウォールプロジェクト」(粉砕したデニムや土から開発した土壌を建物などの壁面緑化や屋上緑化に利用する)をはじめとする、CSR(企業の社会的責任)やSDGsの活動も積極的に行っています。

衣料品の大量廃棄は気候温暖化や環境汚染の原因の一つともされており、フランスでは2023年から新品商品の廃棄を禁じるという動きもあります。

日本でもあらゆるモノのリユースやリサイクルが推進され、「エシカル消費」(環境や社会に配慮した製品やサービスを選んで消費すること)が文化として根付いていけば、「廃棄問題と環境問題の同時解決」につながり、SDGs達成に大いに貢献できると考えられます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?