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【談話】デジタル改革関連法案の衆議院通過について

2021年4月6日

社会民主党幹事長 服部良一

 本日、デジタル庁設置法案やデジタル社会形成基本法、デジタル社会形成関係整備法案など63本の法案や改正案を5つに束ねた「デジタル改革関連法案」が衆議院本会議で可決され、参議員に送られた。個人情報やりとりが容易になることで、プライバシー権保障の水準が後退し監視社会化の呼び水になるのではないかという懸念が強い。衆議院内閣委員会における同法案の審議時間が27時間半と極めて短く議論が尽くされたとは言い難いこと、政府資料に多数のミスが発見され、議論の土台が揺らいでいることも極めて問題である。

 衆議院内閣委員会での審議では立憲民主党が提出したプライバシー権保護のための修正案が悉く否決された。この中には行政機関が個人情報を目的外に使う際の要件を「相当の理由」(原案)から「利用しなければ業務の適正な遂行に著しい支障」「必要最小限どの範囲の利用」などのより限定をかけた表現にするものや自己情報コントロール権(個人情報の取り扱いについて自ら決定する権利」の保障を明記するものも含まれていた。これらの内容は28項目にわたる付帯決議に盛り込まれたが、政府を縛るには十分とはいえない。

 法案の目玉であるデジタル庁には、内閣直属の組織とされ、その長は内閣総理大臣が担い、デジタル大臣のほか、特別職のデジタル監等を置くこととされている。国の諸機関や地方自治体の情報システムについては共通仕様化が強力に図られている。デジタル庁を媒介として内閣総理大臣や内閣情報調査室、あるいは警察権力による個人情報へのフルアクセス可能な環境となるおそれがある。同時に、他の行政機関に対してはデジタル大臣勧告の尊重義務の規定が設けられており、他省庁に対する指揮監督を通じて、”デジタル独裁”とでもいうべき体制を作り上げようとしているという疑念も残る。

 社民党は参議院での審議や広範な人々と連帯して世論を喚起して、デジタル庁を内閣府におくこと、長を特命担当大臣であるデジタル大臣すること、デジタル大臣による他の行政機関に対する勧告の尊重義務規定の撤廃といった論点について十分に審議を深め、デジタル改革の名を借りた情報統制・監視社会化を阻止することに全力をあげる決意である。


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