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社内SEとして頼られなくなった時の恐怖

「ちょっとごめん、これってどうすればいいかな~?」

このDX時代、社内SEをやっていると様々な部署、様々な地位の人から相談を受ける。

相談の難易度も様々で、こりゃ~実現不可能だろうと思うものから、3分で解決なんてものもある。

ま~こっちも人間だし、適度なボリュームの頼られ方をしているうちは気持ちがいいのだが・・・

ただその頼られ頻度が度を越してくると、こっちも余裕がなくなり逼迫した精神状態になってくる。

ま~こっちも人間だし、度を越えた頼られ方すると、だんだん、もしくは一気にぶっ壊れる。

理想は自分がちょうどいいと思えるくらいの頼られ頻度だといいんだけどな~と考えることがある。

ただ・・・


■適度な頼られ頻度なんて存在しない

あっちからもこっちからも、色々な相談を受けていると、時に心が折れそうになったり、キレそうになることがある。

”俺だって神様じゃねー!!”

心の中で何度叫んだことか・・・

ただ、そんな風に社内SEが余裕がない状態を見せながら相談を受け付けしていると、相手にもこの気持ちが伝わってしまう。

そして相手はこんなことを考えるようになる。

あ~何だかこの社内SE、今、余裕なさそう・・・相談すんの辞めとこーかな。

何か今、社内SEに相談しているあの人、雑に扱われているな。私もあんな風に対応されるのかな~、だったら辞めとこーかな。

そんな風に、社内SEが余裕なく雑に相談受け付けしていると、誰からも相談されなくなる可能性がある。

そしてもし、社内SEとして他の誰からも頼りにされなくなったとしたら、私はきっとこう思うだろう。

”もっと頼って欲しいんだけど・・・”

なんという我儘、何という身勝手・・・

そう、世の中にちょうどよいボリュームの頼られ方なんて、そんな都合のいいもん、存在しないのだ。


■頼られ方は限りなく”0”か”100”、そしてその先に考えること

社内SEの頼られ方は、思いっきり頼りにされるか、全く頼りにされないか・・・どちらかだと思う。

そして、ある程度充実した、社内SE人生を送りたかったら、まずは思いっきり頼られ過ぎの状態を作り出すしかない。

そして大事なのは、頼られ過ぎの状態を作った上で、頼られた案件をうまくさばくスキルを身に付けることだ。

うまくさばくスキルとは、自分の知識、見識、経験値を常にアップデートさせることはもちろん、様々な人脈を作っておいてそちらに振るという行動も必要だろう。また自分の代わりにその案件を任せられるような人材育成も必要になる。

社内SEが頼られるということは、それだけITで解決したい問題・課題が社内にあふれているということ。そしてこのDX時代、ITで解決したい問題・課題は今後ますます、増えていくに違いない。その時に、社内SEが自分ひとりで全ての相談を受付した上で、解決に導いていくのはそもそも不可能なのだ。

そう、誰かに頼られたから自分ひとりで全てを解決しなくてはいけない・・・そもそもこの考えを捨てることから始める必要があるのだ。


■充実した社内SE人生に必要な二段階の準備

充実した社内SE人生を送りたかったら、まずは色々な人から頼られ過ぎな状況まで持って行くこと、これは絶対に必要なこと。

社内の人から頼りにされるためには、自分の能力アピールや頼る時の敷居の低さ、こいつだったら何とかしてくれるという信頼構築・・・地道で時間の掛かる作業だけど、避けては通れない道だろう。

ただしここまでは第一段階のお話し。

そこから先、第二段階があって・・・

その第二段階とは、頼られる無数の相談事を、さばくスキルを身に付けること。そして数が多い、内容が濃い、様々な類の相談事を、自分ひとりで解決するのではなく、周囲を巻き込んで解決すること。

勘違いしてはいけない。

相談者は別に相談を持ち込んだ社内SEひとりの力で解決して欲しいと思っているわけではない。相談した内容を解決してくれれば、誰が解決してくれたって構わないのである。でもITのことだからとりあえず社内SEに声を掛けているだけなのだ。

そして、第二段階の環境作りも大切な作業のひとつ。これはこれで地道で時間の掛かる作業なのだ。

どこの部署の誰々がどんな能力を持っているのか、費用は掛かるけどこの業者に頼めば、上手く解決してくれるとか、この相談事は社内のどの部署長とどの部署長に話を通さなくてはいけないか、どんな調整をすればスムーズに解決まで持って行けるのかといった社内の人間関係の情報整理・・・そういった、日々の情報収集・情報整理・人脈作りも欠かすことのできない、大切な作業なのだ。

社内SEとして誰からも必要とされなくなった時の恐怖、その状況を回避するため、充実した社内SE人生を送るため、誰かに頼られることに対する対応方法を、常にアップデートしておく必要があるのである。

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