料理の撮影をメインに行っているのですが、ちょっとしたライブ配信のお仕事もやったりしています。ATEM mini PRO使って3カメ+PC映像とかの簡単な配信ですけど。

今回はそんな配信で起こった珍しい？事件を書き残しておこうと思います。

事の起こり

とあるセミナーをYoutubeで配信していた時のこと。
配信が始まってしばらくするとクライアントから、音声が全く聞こえないという人がいる、という報告を受けました。

慌てて自分のiPhoneで確認するも、問題なくセミナーの声は聞こえる。ただ隣でBluetoothスピーカーで聴いている人は聞こえない模様。Macbookで確認すると普通に聞こえる。聞こえる端末と聞こえない端末がある。なんだこれ

配線図はこんな

一部2画面同時に写すのでキャプチャ２つ使ってます。音声は会場の音声ミキサーの出力をもらっています。カメラからの音声はなし。

ちなみに配信始まる前に蓋絵とBGMを流していたのですが、それは皆さん聞こえていたそうです。
最初のBGMは聞こえていたのに、セミナー会場の音声になった途端、聞こえる端末と聞こえない端末が出てきたというのが今回の問題。

そして配信後、Youtubeから配信動画のデータをダウンロードして波形を確認してみる。

わけがわからないよ。。

調べた結果は「逆位相」

同じような現象の記事を見つけました。

ほう、モノラル互換性とな。
早速OBSの音声設定を見てみるが、もちろんモノラルにはなっていない。

ただヒントは掴めた。ステレオ、モノラルが関係しそう。

逆相？　音打ち消すやつ？

噛み砕いて説明すると

音は波ですが、互いに反する波をぶつけると相殺されます。
周囲の音を消すノイズキャンセリングが同じ原理です。
今回のセミナー会場の音声だけ、左右で全く逆の波になっていました。

左右のスピーカーがあり、別々に聞く分にはこの現象は分かりません。
PCや一部スマホで聞こえていたのはこのためです。

ただ、一部のモノラルスピーカーの場合、左右の音を混ぜて音を鳴らすため、左右の音が相殺されて聞こえなくなります。
一部スマホやBluetoothスピーカーで聞こえなかったのはこのためです。

Youtubeの録画データを再度確認しましたが、左右で逆位相になっており、同時に鳴らすと打ち消され無音になりました。
最初と最後のBGMは普通にステレオ音源なので、問題なく聴けるわけですね。

そもそもなんで左右逆位相になってるの

そして音声が左右で逆位相になっている原因ですが、おそらくセミナー会場の音声ケーブルの配線ミスかと思われます。どっかで逆に繋いでる。多分。

引用元：https://www.kurizz-labo.com/Kurizzpedia-03.html

ちなみにこのセミナー会場は２か月前に音響機材をリニューアルしたばかりです。

よかった、俺悪くなかったんだ。

アーカイブのデータを編集して逆位相状態を直しアップして、とりあえずは対応しておきました。

配信って基本的に毎回何か不具合起こるものなので、それにどれだけ対応できるかが勝負になってくるんですよね。ただ今回はすぐにはわからんかった。わかるかこんなもん。

次回までに治ってなかったら、左右どちらかの音を両サイドに振り分けて対応とかかなあ。

そんなわけで、簡単なセミナーの配信ありましたらご依頼ください。素人に毛が生えた程度なので大規模な案件は無理です。お気軽で簡単なやつを安めに引き受けます。本業は料理のつもりなので。