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タダで電子署名が出来るサービス開始

テレワークの妨げとなっているハンコ文化。決裁はもとより、契約書を取り交わすにも、紙に印影があるのは、客観的にわかりやすいのは事実です。でも、そのためだけに、出社するのは時間やらなにやらもったいない、ということで、それに代わる方法として(結構昔からあるけど、最近になって)注目されているのが電子署名です。

電子署名とは、公開鍵暗号方式の利用方法の一つで、イメージとしては下図のような仕組みです。

電子署名

公開鍵暗号方式については、他にも説明資料がたくさん世の中にあるので、またの機会にしますが、ざっくりいうと、自分の電子証明書で、電子ファイルを暗号化することにより、その文書を確認済みと証明することを電子署名と言われています。

となると、まずは、電子証明書が必要で、かつ暗号化する(=電子署名をする)仕組みが必要になります。
何となくお金がかかりそうですよね。そうなんです。

しかし、これをタダで出来るサービスが出てきました。
それが、ベクター社のみんなの電子署名です。

勘の良い方は、どうせ課金されるんでしょ?と思われるでしょうけど、課金されるのは、1年を超えて、署名したPDFファイルをサーバに保存したままにする場合だけです。(いまのところ)
PDFファイルはダウンロードも出来るので、署名後、どこか別な場所に保存しておくことでも良いでしょう。

試しに使ってみましたが、メールアドレスだけあれば登録することが出来、すぐにPDFファイルに署名することが出来るようになります。複数人で署名するワークフローにも対応しているので、これだけで、電子稟議や、契約書の取り交わしが出来てしまいます。

署名PDFイメージ

ベクター社<2656>が、この件を2021年2月16日に公表した後、注目されて、株価は3日間連続でストップ高になりました。それだけ期待度が高いサービスということになります。

が。

先ほどの図を見ていただくとわかるように、本人性を示すキーポイントは電子証明書です。マイナンバーカードにも、電子証明書が入っていますが、こちらは、交付を受けるために、わざわざ役所まで行き、本人か確認されるなど、一定程度本人性が確認された電子証明書なので、比較的信頼性が高いです。
みんなの電子署名は、名前も入れるようになっていますが、メールアドレスだけで登録が出来てしまいます。要は、メールだけ自分のものを使い、他の人の名前で登録も可能です。
そのため、署名をもらった!!!と思っても、全く別人が勝手に署名している可能性が排除できないので、署名の内容については、自分で確認する必要がありそうです。

ちょっと信頼性の面で、確認が面倒かも知れないのですが、それにしてもタダで電子署名が出来るのは、ありがたいには変わりありません。
登録時に、身分証明書を確認するなど、プロセスを見直すだけで改善できるので、まずはこのサービスが広く普及すると良いなと思います。


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