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本山支線の列車3往復に全部乗る

最近「特定の路線の電車にひたすら乗り続ける」タイプの乗り鉄が密かに流行っている。2020年に千葉の「山万」で行われたチャレンジを皮切りに、その後もそれぞれ別の人が他路線で「一日乗った」との達成ツイートを行っているのをツイッターでたまに見ている。

自分は「電車に乗る人の流れ(流動)」に興味があるため、こうしたチャレンジには関心がある。が、一日中ず~っと乗り続けるのはちょっと辛い・・・そこで「朝と夜だけに走る短い路線」であれば「全部の電車に乗る」のが比較的簡単なのでは・・・と思った次第である。

1日3往復しか無い

山口県山陽小野田市を走る「JR小野田線・長門本山支線(以下本山支線と呼ぶ)」は、1日3往復しかなく、その特異さから電車好きには知られた路線である。この路線の3往復の列車すべてに乗ることにした。
前述の通り「夜1往復→泊→朝2往復」で乗車したため、厳密には「1日に走る全ての電車に乗る」ではない。(昼間の空白時間を別の所で潰せば、そちらのチャレンジも可能であろう)


本山支線・夜の便

雀田駅に佇む本山行き
当時の乗車ログ

※本稿の乗車ログでは、筆者本人は含んでいない。

昔の時刻表によれば夕方~夜に3往復ほどあった時代も確認できるが、今は1往復しか設定が無い。
夜の本山行は地元の人と思しき学生と、ごく少数ながらサラリーマン風の人が乗車していた。
夜の宇部新川行きは「同業者(鉄道マニア)」と思しき人が一人乗っているだけであった。

夜の本山駅


線路の行き止まり。まっくら

本山支線 朝の便(その1)

朝の宇部新川駅
当時の乗車ログ

朝1本目の本山行きは宇部新川始発で、そこからの入り込みで1人利用していた(カメラを抱えていたので恐らく同業者であろう)。
朝1本目の雀田行きの乗客はほぼ学生で、雀田から接続する小野田行きへ乗り換えて行った。

朝の1往復は宇部新川から
2~3人乗車あり
朝1本目の雀田行

本山支線 朝の便(その2)

雀田駅に停車する本山行き
当時の乗車ログ

朝2本目の本山行きは自分以外に誰も乗っておらず、事実上の回送。
朝2本目の雀田方面はここまでの列車の中で最も混雑しており、学生と、ごく少数ながらサラリーマン風の姿もあった。雀田ではそのまま乗り続ける組と、小野田方面へ乗り継ぐ組に分かれた。

朝2本目の雀田方面
雀田駅で接続する小野田方面行き

疑問点など

乗車ログを見れば分かるように、朝に乗っていた人数と、夜に乗っていた人数が全く釣り合っていない。一般に「行き」で乗ったら「帰り」も乗るはずであるが、そうなっていないのである。
帰りの電車に時間が合わない場合、別の手段で帰宅していると推測せざるを得ない(本山駅前には路線バスが1時間に1本程度走っている、また雀田~本山は2.5kmほどである)

また、この短い支線であっても、朝夜とも駅前に「送迎車」の姿を複数確認した。時間が合わない場合など、近傍の駅(雀田?)まで送迎に出向いている可能性もある。

おわりに


雀田駅、駐輪場が賑やか

時刻表から薄々は感じていたが、本山支線。利用者が極めて少ないと言わざるを得ない。電化路線と考えれば尚更である。
1日3往復は本当に最低限の運行だが、本線(小野田線)と同じく「1両の電車と乗務員」を振り向ける必要を思えば、本数が増やせない事情も察せざるを得ない(本線である小野田線も本数がかなり減らされている現状である)。

鉄道は大量輸送が信条であるが、本山支線はその対極の存在と言えるのかもしれない。動向に注視する必要があろう。

なお本山支線については以前にも記事を書いているので、そちらもご覧いただければと思います

https://note.com/seaside_exp/n/na8bc485bdbdd


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