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TOEFLリーディング問題のパラグラフ構成とは?

歌って絵を描くTOEFL講師の水月むつみです。

海外留学したい人のために、TOEFLのスコアアップの英語術や留学について書いています。

TOEFLのリーディングではアカデミックな話題の文章が出ます。

そして、英語の文章のパラグラフには特有の「構成」があります。

その構成とは、

topic sentence
   ↓
supporting sentence
   ↓
(concluding sentence)

というもので、英語では結論や言いたいことを先に言って、あとで理由や根拠を付け加える、というもの。

こちら↓の記事で詳しく説明しました。

その中で、 ”ARCHITECTURE(建築)”というタイトルの文章の第一パラグラフについて構成を考えてみるとどうなるでしょうか?と問いかけてみましたが、実際に、その構成について考えてみましょう。

 "ARCHITECTURE" の文章の意味の解説記事はこちら↓

こちら↓のパラグラフです。

ARCHITECTURE

  Architecture is the art and science of designing structures that organize and enclose space for practical and symbolic purposes. Because architecture grows out of human needs and aspirations, it clearly communicates cultural values. Of all the visual arts, architecture affects our lives most directly for it determines the character of the human environment in major ways.

このパラグラフは3つの文から成り立っているので、先ほどの英文の構成に当てはめれば、第一文が topic sentece、第二文が supporting sentence、第三文が concluding sentence ということになりますが、どんな風になっているでしょうか?それぞれ見ていってみましょう。

一文目。

  Architecture is the art and science of designing structures that organize and enclose space for practical and symbolic purposes.

この文章はそのまま日本語にすると、「いみわから~ん」というものになりますが、一応、そのまま日本語にするとこうなります。

建築は、実践的(practical)目的と象徴的(symbolic)目的のために空間を組織し、囲む構造物をデザインするアートとサイエンスである。

この文で一番言いたいことは "Architecture is the art and science." =建築はアートとサイエンス(がセットになったもの)である、ということ。

建築にはアート的な側面とサイエンス的な側面があるということ。で、その目的が2つあって、実践的なもの(practical)と象徴的なもの(symbolic)。「実践的」と「象徴的」という日本語だと分かりにくいですが、これは建築が私たちの実際の生活に役立つということと(実践的)、
役立つという実践的目的以外の、たとえば、美しさを求めることだったり、豊かさを象徴してくれたり、というような目的(象徴的)があるということ。

実践的目的はサイエンス的な側面に対応して、象徴的目的はアート的側面に対応するので、この文で言いたいのは建築はそういう2つ、アートとサイエンスがセットになったものだということで、この文がトピックセンテンスです。

二文目はこちら。

 Because architecture grows out of human needs and aspirations, it clearly communicates cultural values.

二文目も一応そのまま日本語にすると、「建築は人間の必要性と大志から出来あがっているので、それは明らかに文化的価値観を伝えている」。

これもそのままだと意味が分かりにくいですが、前半の「建築が人間の必要性と大志から出来上がっている」というのは、建築を生み出すものが2つあって、それが1)必要性、2)大志、ということ。

必要性から生み出されるものは、現実の日常生活からの必要性から、ということなので、一文目の実践的目的のためのもの(サイエンス的側面)。大志から生み出されるものは、たとえば、こんな風に綺麗にできたらいいなあとか、そういうものなので、一文目の象徴的目的のためのもの(アート的側面)。そういう必要性も大志も、そこにいる人の文化が反映されるので、文化的価値観を伝えるものとなる。ということで、一文目をサポートするような文になっています。

三文目はこんな風です。

 Of all the visual arts, architecture affects our lives most directly for it determines the character of the human environment in major ways.

そのまま日本語にすると、「すべてのビジュアルアートの中で、建築は私たちの生活にもっとも直接的に影響する。というのは、建築は人間の環境の特質を主要な点で決めるからだ」。

ここで言われているのは、私たちが暮らす環境のあり方の多くは、建築によって決まっているので、建築は私たちの生活にもっとも影響を与えるものだということ。

一文目と二文目で述べてきたアート的な側面とサイエンス的な側面を持つ建築は私たちの生活環境を決めるという点で、私たちの生活にもっとも直接的に影響を与えるものだ、というまとめです(第一パラグラフは文章の一番最初の導入ということで、ここで解説した3つとはもう少し違う側面もありますが、それは省略します)。

もう一度、確認しますが、

topic sentence
   ↓
supporting sentence
   ↓
(concluding sentence)

英語の文章はこういう構成になってることを例を挙げて見てみました。パラグラフの最初の文に言いたいことがくるので、ざーっと流し読みをして大まかな意味をつかみたい場合は、パラグラフの一文目だけを読んでいっても大意はつかめます。

英語のリーディングの問題の時には、その構成を意識してみてくださいね♡

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