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「新しい気づき」の話

second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。

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以前、初めて海外でミュージカルを観劇したときの話です。

このときの海外旅行に出発して、現地に到着してから、一緒に行動していた方から「ぜひ今回はミュージカルを観ましょう」という提案を受けました。自分が好きなことに優先的に時間を使いたいと思っていましたが、このときなぜか自然と「おもしろそう、ぜひ行きましょう」という流れになりました。

恥ずかしながら日本でもミュージカル観劇の経験がない状態でしたので、オーケストラの方々が舞台の目の前で生演奏で作品を支えていること、各楽曲が終わるタイミングごとに、観客から拍手が沸き上がることなど、とても新鮮な気持ちで観劇することができました。

また、演者のみなさんについて、とにかく歌が上手い印象を受けましたが、最も衝撃を受けたのは、演者のみなさんが歌が上手いだけではなく、これを非常にレベルが高い次元で曲目に合わせて踊りながら、あるいはときにはユーモアを交えて演技をしながら、歌い上げている点でした。

歌って踊って演じて、という、みなさんのマルチな才能にとにかく驚かされながら、私はスポーツ観戦の時と同じように、「どんな精神状況なのか」という点に注目しながら観劇していましたが、演者のみなさんはとにかく役になりきり、没頭されていた様子で、なかなか窺い知ることはできませんでした。

作品のクライマックスを迎え、無事に終了したあと、スタンディングオベーションの中、カーテンコールで演者のみなさんが再度舞台上に戻ってきてくれました。このときのみなさんの笑顔は、役になりきっている状況から、ふと演者ご自身に戻られた瞬間の表情のようで、非常に印象深いものでした。

主役級の演者のみなさんが役をつかみ取るために積んで来られた血が滲むような努力や、役が決まってからのそれまで以上の努力や体調管理などの自己節制。また、2時間半の作品の中で1小節のみのソロ歌唱や、ほんの一瞬だけ舞台の中心で踊りを披露する演者のみなさんの強い思いなどが、その表情から深く伝わってくるようでした。自律されている演者のみなさんの何事にも動じない安定感といいますか、本当に強い人が持つ優しさのようなものを感じずにはいられませんでした。

演者のみなさんと同じようにストイックに生きていくことはなかなか難しいかもしれませんが、演者のみなさんにも恥ずかしくない日々を過ごしていきたいと身が引き締まる経験となりました。

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スポーツや仕事に熱中しているときほど、普段コミュニケーションを取る方々や、休日の過ごし方、細かいところですと食事のときに食べるものや通学、通勤の仕方など、ワンパターンに陥ってしまう感覚、いろいろ慣れてしまう感覚があります。これは海外旅行のときも同じで、自分の好きなことを中心にあれをして、これをして、と計画を立てがちです。

もちろん、日々の「物事を判断していく体力」を熱中しているスポーツや仕事に振り分けられるメリットがあるかと思いますが、やはりそれだけでは早々に成長の限界が来てしまう感覚が非常に強くあります。

とても難しいことではありますが、新しいことに触れる機会を持ち続け、そこでの自分の気づきを大切にしていきたいものですね。

second place 佐藤

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