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コーヒー豆って細かい方がいいんですか??に答えました。

こんにちは。福岡市大名2丁目で4坪の小さな自家焙煎珈琲屋をやってます。

最近面白い質問を受け、答えたところ「今まで受けてきた説明のなかで納得できた♪」と喜ばれたので、これは質問されたお客様1人じゃなくて、もう少し興味のある方もいるかもなぁと思い、綴ることにしました。
最近自宅でコーヒーライフをデビューしたよ~くらいの方へ向けた投稿です。
それではいただいた質問です。

「このコーヒーとっても飲みやすい。。。私、家でコーヒー淹れてるんですけど、豆から挽いた方が美味しいと思って粉じゃなくてコーヒー豆を買ってるんです。ミルはカリタの手動のミル持っていて、挽き目変えることできるじゃないですか?
挽き目って細かい方がいいんですか?

もうね笑 画面の向こう側でたっくさんのコーヒー好きの方が、はい!はい!!はい!!!と手をあげ語りたくなる質問内容だと思います(笑)
たまにこういう質問を受けて答えて楽しい時間を過ごすことができるのも珈琲屋の醍醐味ですね ♪
さて、 seedvillageとして の答えです↓↓↓


いい質問ですね。私なりに、できるだけ短くお答えしますね。
まず最初に。あなたにはコーヒーの味わいの楽しみ方が大きく分けて2つあると思います。
1つ目は、あなた好みのコーヒーの味 を楽しむ。ということ。
2つ目は、素材としてのコーヒー豆の味わい を楽しむ。ことです。
これはお酒でも料理でも一緒だと思うので、分けて考えるようにしたほうが、飲食やサービスを受ける時間がより楽しめると思います。
調理された食事をあなたの好みとして楽しむのか、素材の味を知ったり楽しもうとするのか。です。
では、コーヒーの話しにうつりましょう。

コーヒーの「味の出る順番」の話しをしますね。
コーヒーの味は 酸味 から出てきて、だんだん時間とともに 苦み が出てくるようになります。
粉が細かければお湯が早く粉に染みるからすぐ酸味が出て、続けて苦味もでてきます。

酸味から苦み



粉が荒い(粒が大きい)と、お湯は表面から染みて酸味→苦みを出すくらいのタイミングでやっと中心部にお湯が染みてきて酸味、というように時間差ができて、苦くなりづらいのです。
同じ粉のサイズでも
酸味のあるコーヒーが飲みたければ、早い時間で淹れ終わればよくて、
苦みのあるコーヒーが飲みたければ、ゆっくり淹れるといいです。
粉の大きさとコーヒーの味の関係は、粉にどれくらいお湯が浸透するかがポイントになるので、質問と照らしあわせると細かい粉の方が苦いコーヒーをつくりやすいです。


次に、「焙煎度合い」の話しをしますね。
10か国の豆があれば10の味があります。もうそれはたくさんいろいろ。
それらは時間とともに焙煎を深くすればするほど、焦がしていく作業なので『焦げ』という味1点に向かって収束していきます。
下の図がイメージです。左側がもともと持ってる味わいの幅だとして(生産国や、もっと言うと畑の違いで、コーヒー豆の持つ味わいは大きく変わります。)それらの持ってる味は焦げに向かって進んでいき、どこで焙煎を止めるかで、持ってる味わいの量や質が変わって味ができます。

焙煎により変わる味わい

なので、豆の味を楽しみたいと思えば、焙煎は浅いところで止め(浅煎り)、濃さや苦みを楽しみたければ、焙煎は深く(深煎り)になります。

『この豆はこんなにおいしいよ~』と提供したい場合は、豆の味をより多く残した 浅煎り になりやすい。最近のお店はコーヒー豆の個性を売ることが多く、浅煎りで、酸味や味の特徴が出てる豆を購入することができます。

『コーヒーってやっぱり深みと苦みったい~男は黙ってブラックったい~』って場合は深煎りよりになっていくでしょう。歴史ある純喫茶店なんかはこっちが多いと思います。
どこで買うかによっても、どれくらいの焙煎度合いの豆か、ある程度これくらいかなぁって予想もつけやすくなると思います。

どうでしょうか。これらの組み合わせで、お買い物のミスマッチを防げたり、苦いコーヒー豆を少し酸味だしてみようかな、いや、よりもっと濃く苦くしてみようかな。とか、酸味のある豆をより酸味だけ取り出してフルーティーにしちゃおう~♪などなど、ちょっとした味の調整ができるようになると思います。


少しでもコーヒーを始めた方へのヒントになればと思います。
それでは、みなさまの家庭に素敵なコーヒーライフが届きますように♪



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